【カーナビ/オーディオ】CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)に登場した注目の最新カーオーディオ(その1)
2003.03.06 自動車ニュース【カーナビ/オーディオ】CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)に登場した注目の最新カーオーディオ(その1)
例年、正月明け早々にラスベガスで開催される世界最大規模の電気ショーがインターナショナルCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)。世界中のオーディオ、家電、コンピューター、パーツメーカーが集結し、新製品や最新技術のお披露目を行なうこのショーでは、カーオーディオの最新動向をいち早くキャッチすることができる。今年もオーディオライター石田功がデトロイトに飛び、カーオーディオの最新情報を探ってきた。
■絵も音も DVD全盛のきざし
まずカーオーディオ・メーカーのブースをひととおり眺めてみて気づいたのは、DVD関連の機器が一気に増えていたことだ。アルパイン、パイオニアなどの国産メーカーのみならず、ロックフォードなどのアメリカン・ブランドまで、DVD/CDの再生が可能なAVヘッドユニットを開発していたのには、正直いって驚いた。昨年までは、新しいもの好きのいわゆる高感度層がクルマでDVDビデオを楽しむことに興味を示していた印象が強いが、今年はもっと裾野が広がって、カーDVDの普及が一気に加速しそうな気配なのだ。
国産メーカーのDVD機器のトレンドは、インダッシュモニターとDVD/CDプレーヤーを1DINサイズのボディに一体化したAVレシーバーというスタイル。昨年、クラリオンがいち早く形にしたスタイルだが、今年はパイオニア、アルパイン、ケンウッド、イクリプス、パナソニックなど、数多くのメーカーが発表してきた。
その中にはDVDオーディオに対応した機種も登場。DVDオーディオはDVDの大容量を活かして、高音質、マルチチャンネル、長時間収録という、CDでは実現できなかった音楽の楽しみ方を提供しようという新世代のオーディオ規格で、音質面では再生周波数帯域96KHz、ダイナミックレンジ144dBというスペックを誇り、2chステレオ再生だけではなく5.1chなどのマルチチャンネルも高音質のリニアPCM音声でサポートする。DVDビデオとは兄弟ともいえる規格なので、静止画や動画の収録も可能。ソフトも1月31日現在で13社から156タイトルが発売されており、今後も増える予定なので注目しておきたい。
またドルビーデジタルやdtsといった5.1chサラウンドデコーダーを内蔵したモデルもある。それらのモデルの多くは5ch分のパワーアンプを内蔵し、5.1ch分のスピーカーとパワードサブウーファーを用意するだけで手軽にサラウンド再生が可能になっている。映画館のような臨場感をクルマの中で再現する必要があるかどうかは別にして、これまで高額なコストを必要としていたカーシアター、カーサラウンドがより身近になることは間違いない。
それに関連して、クラリオンのブースでユニークな製品を見つけた。ダッシュボードに装着可能なハーフDINサイズのセンタースピーカーである。5.1ch再生で必要になるセンタースピーカーだが、クルマで問題になるのはどこに取り付けたらいいかということ。もともと純正オーディオでセンタースピーカーの設定があるクルマなら問題はないが、ダッシュボード上に置くタイプはあまり見た目がよろしくないし、ダッシュボードに埋め込むのは大幅な加工が必要。しかし、空いている1DINに装着するタイプなら手軽に取り付けできるし見た目も悪くはない。気軽に5.1chサラウンドを楽しむのにうってつけの製品だ。
(文=石田功)
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |