特急インプレッション「ローバー75」
1999.10.07 自動車ニュース特急インプレッション「ローバー75」(10/7)
ローバージャパンでは10月9日より、ニューモデル「ローバー75」を発売する。BMWと共同開発した2.5リッター搭載の4ドアサルーンだ。
「ローバー75」はヨーロッパで今年初頭発表されたニューモデルで、その名は1940年代の「ローバー75」に由来している。エンジンはKV6とよばれるローバー製2.5リッターV6で、最高出力は177馬力となる。日本に輸入されるのは2タイプ、「2.5クラブ」(425.0万円)と「2.5コニサー」(469.0万円)だ。後者には、前席パワーシート、シートポジションメモリー機構、助手席ランバーサポート、フロントフォグランプ、電動グラスサンルーフ、クルーズコントロール、6連奏CDチェンジャー+ハーマンカードンスピーカーシステムが備わる。
僕はイギリスでこの「75」を数百キロ乗ったことがあるんです。そのときは、いいクルマだなあと思いました。ゆったりしていて、雰囲気があって、なかなか他では得難い存在だなあと。
たしかに内外装の雰囲気はきわだったもので、輸入車の中心勢力であるドイツ車でも見られない「いいもの感」がありますね。
日本で乗って見ると、シフトショックは少ないし、ハンドリングもスポーティなかんじがありますね。
タイヤが細めの乗り心地重視というグッドイヤーを履いていたわりには、ハンドリングがきびきびしていますね。フロントサスペンションは接地性もよくて、これがスポーティな性格をかもしだしていますね。ところが「Zアクスル」とよばれるBMWオリジンのリアサスペンションはいまひとつなんです。
ふたり乗車のときはリアがやや落ち着きなく感じますね。
エンジンのまわりかたはスムーズで、トルクもそれなりに太いのですが、トランスミッションのシフトアップタイミングが性急で、エンジントルクを十分に伝えきれていないんですね。JATCO製の5段ATじたいは変速ショックが少なくシフトダウンもスムーズでいいものなんですが、エンジンとの統合制御のやりかたがいまひとつよくないんでしょう。
ドイツ車に較べるとハードウェアの面では欠点も目立ちますが、ウッドとクロームと革をうまく使った室内など、「75」でなければ手にはいらないものも多いのは事実です。
所有する喜びはかなりありますね。
松本英雄
小川フミオ(NAVI編集部)
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