クラリオン「スムーナビ」に新製品3機種が登場
2011.10.17 自動車ニュースクラリオン「スムーナビ」に新製品3機種が登場
クラリオンの市販カーナビは現在「スムーナビ」と呼ばれる2DINナビが中核を占めているが、このスムーナビに新製品3モデルが登場。全モデルにVGAモニターを採用するなど商品力を強化して2世代目へと切り替わった。
「スムーナビ」とは地図や検索データなどを格納する記憶媒体をHDDではなく、シリコンメモリーに収録した中位シリーズ。シリコンメモリーはHDDのように可動部分がないことで安価に作れるうえにデータへのアクセスも速く、きびきびした動作が魅力。スムーナビのネーミングも、メモリーによる「スムーズな動作・操作性」に由来している。
ちなみにシリコンメモリーには本体内蔵型のものと取り出し可能なカード型があり、後者ではSDメモリーカードを使用するものが多い。スムーナビは地図用と音楽データ用の2枚のSDメモリーカードを使用する(『NX111』は1枚)。
今回発表された3モデルの内訳は次のとおり。Bluetooth携帯電話で通信機能やフルセグ地デジチューナーを持つトップモデルの「NX711」、地デジがワンセグになりその他機能も若干省いた中級の「NX311」、凝った機能はないがナビ性能は上位モデルと変わらないコスト重視の「NX111」というラインナップ。
価格はいずれもオープンだが、実勢価格はNX711が13万円前後、NX311が9万円前後、NX111が8万円前後となりそうだ。発売は2011年11月上旬から。
■独自の持ち味をさらに発展
スムーナビは上位シリーズの「クラスヴィア(NX811)」に比べると、ナビ初心者にもわかりやすいメニュー構成や豊富な音声案内などで、エンターテインメント性を高めたポピュラーなナビ。特に走行中に周辺のお店情報を自動的に検索し、次々に画面下に表示する「ピクチャービュー」は他のナビには無いユニークな機能だ(クラスヴィアも搭載)。
音声案内の多様性もスムーナビならでは。ニューモデルではさらに有名アナウンサーや俳優・声優によるガイドのバリエーションを増す一方、英語、韓国語、中国語の国際的なボイスガイドを標準で搭載した。
ナビ機能の進化としてはルート学習機能がある。自宅周辺の使用頻度の高いルートをユーザーがどのように走るかを自動学習し、ルート探索をかけた時に走り慣れた道路を使って学習するというもの。地味だが使って気持ちのよい改善事項である。
今回目を引く新機能は、機能のカスタマイズ性だ。メニュー構成や地図表示のカスタマイズはこれまでもあったが、新スムーナビのカスタマイズは一歩進んでユーザーが必要なアプリをインターネットからダウンロードして標準アプリに追加できるというもの。それによってナビの機能アップを図ることができるという。身近な例でいえばiPhoneのアプリのようなものと思えばよい。
取得方法は自宅のPCからクラリオンのインターネットサイト「チズルとススム」にアクセス、そこで落としたデータをSDカード経由でナビに取り込む。「CARDGET(カージェット)」と呼ばれるこの新機能は、現在どんなものが用意されているかというと、(1)周辺ガソリンスタンドの距離、価格情報、(2)美人キャラクターによる時計表示、(3)駐車場満空情報、(4)ユーザー投稿による道路情報といったところでまだ少ないが、今後種類を増やしていくという。
■上級モデル「NX711」の進んだ機能
カージェットの基本部分はNX311やNX111でも利用できるが、多くの機能が通信で情報を取り込む必要があるので、Bluetooth携帯電話との連携で通信機能を持つNX711だけがフル活用できる。NX711は通信を生かしてリアルタイムに近い交通情報の取得が可能、地域によってはVICSよりきめ細かい渋滞情報を手に入れることもできる。Bluetooth携帯電話と連携することでハンズフリー通話はもちろん、そこに収録した楽曲もワイヤレスで再生、クルマのスピーカーで音楽を楽しむこともできる。
音楽といえばクラリオンはAVナビへの音質向上に積極的なメーカーのひとつだが、今回も新たな独自音響技術を高品質パーツとともにNX711とNX311に投入している。NX711には地デジ受信時に裏サーチしてより受信感度のよい中継局をみつけると自動的に切り換える中継局スムーズサーチ機能も新しい機能。
3モデルにわたる新機能としては純正ステアリングリモコンへの対応もある。現在のところトヨタ車のみで、しかも別売の接続ケーブルを購入する必要があるが、ダウンロードによるアプリの追加といい、ニューモデルでは便利さがこの上なくアップされた印象が強い。
(文=尾澤英彦)
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