MOTUL AUTECH GT-R、オートポリスで逆転勝利【SUPER GT 2011】
2011.10.03 自動車ニュース【SUPER GT 2011】MOTUL AUTECH GT-R、オートポリスで逆転勝利
2011年10月2日、SUPER GT第7戦が、大分県のオートポリスで開催され、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山 哲/ブノワ・トレルイエ組)が開幕戦以来2度目となる勝利をおさめた。
■本山、鬼の追い上げ
オートポリスで開催されたSUPER GT第7戦では、引き続きミシュラン・タイヤが優勢といわれるなか、ブリヂストン・タイヤを装着するNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山 哲/ブノワ・トレルイエ組)が鮮やかに勝利をもぎ取った。
予選でフロントローを獲得したのはいずれもミシュラン・タイヤを履くNo.39 DENSO SARD SC430(石浦宏明/井口卓人組)とNo.46 S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)。2台のタイム差はわずか1000分の1秒で、No.39 DENSO SARD SC430が今季3度目となるポールポジションを勝ち取った。
いっぽう、ブリヂストン勢のトップはNo.17 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)だが、フロントローの2台にはコンマ5秒の大差をつけられている。「決勝は2台のミシュラン・ユーザーによる一騎打ちになる」 予選結果を見た誰もがそう思ったことだろう。
実際のところ、54周で競われるレースの21周目までは2台がトップ争いを演じていた。しかし、ここに割って入ってきたのがNo.23 MOTUL AUTECH GT-R。予選では、アタック中のトレルイエが第2ヘアピンでスピン、ガードレールに激突して12番グリッドからのスタートを余儀なくされたが、レース前半を受け持った本山が鬼神のごとき追い上げを見せ、22周目にNo.46 S Road MOLA GT-Rを攻略して2位。さらに26周目にはNo.39 DENSO SARD SC430をも仕留めてトップに立ったのである。
本山からバトンを受け取ったトレルイエも前日の失敗を取り戻す安定したペースで走りきり、開幕戦に続く今季2勝目となる栄冠をつかんだ。No.39 DENSO SARD SC430は52周目まで2番手を走行していたものの、駆動系にトラブルが発生してストップ。第6戦富士同様、レース終盤になって表彰台のチャンスを逃す辛酸をなめた。
この結果、No.46 S Road MOLA GT-Rが繰り上がって2位フィニッシュ。3位には、タイヤ・チョイスの失策を2ストップ作戦で挽回(ばんかい)したNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)が滑り込んだ。
もっとも、タイヤ・チョイスで失敗したのはNo.38 ZENT CERUMO SC430だけでなく、大半のブリヂストン・ユーザーにとっても同じこと。そうしたなか、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rのみは正しいタイヤを選択し、2台のミシュラン・ユーザーをしのぐパフォーマンスを示したのである。
No.46 S Road MOLA GT-Rとチャンピオン争いを演じていたNo.1 ウイダー HSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)もタイヤ・チョイスに失敗、結果的に11位という惨敗に終わった。これでタイトル防衛の可能性は消滅し、今回の優勝でドライバー部門のランキング2位に浮上したNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが16ポイント差の逆転を期し、最終戦もてぎでNo.46 S Road MOLA GT-Rとの決戦に挑むことになった。
GT300クラスではポールポジションからスタートしたNo.62 R&D SPORT LEGACY B4(山野哲也/佐々木孝太組)が快勝。第3戦セパンに続く今季2勝目を挙げ、ランキングでも3位にジャンプアップした。いっぽう、No.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(田中哲也/平中克幸組)は2位に入ってドライバー部門のランキングトップに浮上。チャンピオンを賭けたNo.4 初音ミク グッドスマイル BMW(谷口信輝/番場 琢組)との戦いは最終戦に決着が持ち越された。
(文=小林祐介/写真提供 GTA)
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