イクリプスから2018年型の「録ナビ」が登場
2017.10.06 自動車ニュース![]() |
富士通テンは2017年10月4日、イクリプスブランドのカーナビ2018年モデルを発表した。
イクリプスとは、富士通テンが市販カーナビ市場に向けた商品に冠したブランド名で、2017年11月で22年を数える老舗ブランドだ。現在イクリプスのナビは「AVN」と「AVN Lite」の2シリーズ。上級であり主流でもあるAVNシリーズは昨年「AVN-D7」「AVN-S7」「AVN-R7」の3つのシリーズに生まれ変わった。そして本年11月上旬よりこれらすべてが2018年モデルとなることが発表された。
製品名も「AVN-D8」「AVN-S8」「AVN-R8」となり、それぞれに幅200mmのワイドボディー(型番末尾にWが付く)をそろえ、全6機種のラインナップを組む。それぞれ、D8がドライブレコーダー機能を内蔵、フロントカメラを同梱(どうこん)するタイプ、S8が通信ユニットをパッケージしたモデル、R8がナビ単体モデル、というすみ分けとなっている。価格はいずれもオープン価格である。
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新シリーズはどこが変わった?
各シリーズの特徴は後述するが、まず2018年モデルの変更点から説明しよう。電源を入れてまず目につくのが、直感的なインターフェイス画面を採用したこと。よく使う機能を簡単に呼び出すことができるなど、イラストの多用でナビに不慣れな人にもわかりやすく使える配慮だ。ナビとは別系統になりがちだったAV操作も、通常の地図画面の下に簡単なオーディオ表示・操作部分を新設定、メニューを経由することなく瞬時に曲目の変更等ができるようになった。
また、これまで決して素早いとはいえなかったピンチ操作(地図画面の縮小・拡大)やメニュー画面の切り替えも、トリプルコアCPUの搭載により軽快に動くようになった。高速道路を利用するルート探索を実行させた場合、従来機ではスマートICを利用しての乗り降りがしにくかったが、この点も、新型モデルでは改良された。
その他、最新ナビとして持つべき機能はすべて装備。準天頂衛星「みちびき」への対応、VICS WIDEへの対応、ゾーン30案内(生活道路で30km/h走行を超えた場合に警告)の搭載のほか、住所など一般的な検索データがまったくわからない場所でも、緯度経度さえわかれば地点検索が可能になった。
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ドラレコ内蔵や自動地図更新など魅力がいっぱい
まだなじみのない方のために簡単におさらいしておくと、Dシリーズはドライブレコーダー機能を内蔵するタイプ、Sシリーズは通信ユニットをパッケージしたモデル、Rシリーズはそれらのないナビ単体モデルである。
ドライブレコーダーはいまやドライバーにとって必要不可欠な商品。だが、実際に付けようとするとちゅうちょしてしまうのも事実。世に出ているドライブレコーダーは、カメラとドライブレコーダー本体(録画カードを収納)が一体になったものと、それらを別々にしたセパレート型がある。どちらも後付けを想定したものなので、ドライブレコーダーのために電源を専用にとらなければならなかったりするからだ。
Dシリーズではドライブレコーダーの本体機能をナビの中に収めているので、同梱の小型カメラをウィンドウに貼ったらあとはカメラから出たケーブルをナビに挿すだけと、至ってシンプルなのだ。カメラが撮った映像はナビ本体に用意される専用のmicroSDカードに録画、別売の後方用「バックアイカメラ」をつなぐこともでき、前後の映像を同時に録画することもできる。こうしたことからDシリーズには「録ナビ」の愛称が付けられている。
Sシリーズに付いてくる通信ユニットとは、イクリプスが以前から提唱する「つながるサービス」を実現するためのもので、刻々と変わる地図情報がこの通信ユニットを使えば自動的に更新できる。一般的な地図更新では、自宅等でPCを使って新しい地図情報をダウンロードしSDカードなどのメディアに書き込んでからナビに読み込ませるといった面倒な作業が必要になるが、イクリプスのSシリーズならそんな手間は一切必要ない。知らないうちに常に最新の地図で走行できるというわけ。更新の頻度は月単位なので、昨日できた道路が今日ナビに載っているというわけではないので念のため。自動地図更新は通信ユニットを持たないDシリーズ、Rシリーズでも手持ちのスマートフォンをテザリング接続すれば同じように利用できる。
なお、Sシリーズは2020年10月末まで自動地図更新は無料。D、Rシリーズでも地図更新は基本的に無料だが、無料期間が終了したあと継続する際の手続き方法が異なるので注意されたい。
(文=尾澤英彦)
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