ホンダがビジネスジェット機の国内受注を開始

2018.06.06 自動車ニュース webCG 編集部
 
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本田技研工業の航空機事業子会社であるホンダエアクラフトカンパニー(以下、HACI)は2018年6月6日、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の国内受注を開始した。

日本国内では、基本性能を向上させた「ホンダジェット エリート」が販売される。写真は、発表会場に飾られたミニチュア版。
日本国内では、基本性能を向上させた「ホンダジェット エリート」が販売される。写真は、発表会場に飾られたミニチュア版。拡大
発表会では、ホンダが航空機の研究開発をスタートした1986年当時の写真も紹介された。
発表会では、ホンダが航空機の研究開発をスタートした1986年当時の写真も紹介された。拡大
「ホンダジェット エリート」の航続可能距離は2661km。日本国内から上海や北京、ソウルといったアジアの都市へも飛べるようになる。
「ホンダジェット エリート」の航続可能距離は2661km。日本国内から上海や北京、ソウルといったアジアの都市へも飛べるようになる。拡大
フォトセッションに臨む(写真左から)藤野道格 HACI代表取締役社長、八郷隆弘 本田技研工業代表取締役社長、氏家俊明 丸紅輸送機グループCEO、遠矢源太郎 丸紅エアロスペース代表取締役社長。
フォトセッションに臨む(写真左から)藤野道格 HACI代表取締役社長、八郷隆弘 本田技研工業代表取締役社長、氏家俊明 丸紅輸送機グループCEO、遠矢源太郎 丸紅エアロスペース代表取締役社長。拡大

日本のビジネスジェットを2倍に

2015年に米国で型式証明を取得して以来、海外の国々で好調なセールスを記録しているホンダジェット。日本国内でも、その販売がスタートすることになった。扱われる機体は、基本性能を一段と向上させた「ホンダジェット エリート」。従来型ホンダジェットに比べて396km(約17%)延長された航続可能距離や、エンジンノイズを低減させる新インレット構造が実現する静粛性、一段と進化したアビオニクスシステムや安全性がセリングポイントとなっている。

価格は米ドル建てで525万ドル(邦貨にして約5億7780万円)。日本国内のビジネスジェットの保有機数は現在90機ほどで、民間機はこのうち3分の1程度と少ないが、ホンダでは今後4~5年内にその数を倍増させることを見込んでいる。

同機の紹介にあたった藤野道格 HACI代表取締役社長は、その性能や乗り心地を「一度体験したら戻れないレベル」とアピール。本田技研工業の八郷隆弘 代表取締役社長も「ホンダジェットの国内展開を通して、ホンダがチャレンジする姿を(日本の皆さんに)見てもらいたい」などとコメントした。

ビジネスジェット機を利用する最大のメリットは、比較的自由な時間に目的地に向かうことができ、空港での待ち時間も大幅に短縮できるといった点にある。ホンダジェットは、日本では84カ所の空港が利用可能で、国内からアジアの主要都市に飛ぶこともできる。

販売に際しては、丸紅エアロスペースをディーラー(ホンダジェット ジャパン)に指定。同社を通じて整備や機体の運用サポートなどのサービスを提供する。HACIは国土交通省の航空局に対して、2018年5月に機体の型式証明申請を行っており、2019年前半の納入開始を目指している。

(webCG)