高価な仕様に納得できるか

以上がトヨタの戦略だ。これは成功した様子で、販売店では「Gと最上級グレード『Z』の“レザーパッケージ”は予想以上に注文が多く、現時点(2020年6月下旬)で契約を頂いても、納車は2021年1月以降です。ほかのグレードなら9月から10月です」という。

納期が長くてコロナ離婚は困るし、夫婦円満のために助手席を電動調節できるG“レザーパッケージ”が欲しい。「でも371万円は無理だし……」と悩んでいると、セールスマンが次の手を繰り出してくる。「ハリアーは人気の新型車なので、残価設定ローンの残価率(数年後の残存価値)も高いです。従って月々の返済額を安く抑えられます」。

そこで一般的な5年間の返済期間を選び、2リッターで2WDのS(299万円)、G(341万円)、G“レザーパッケージ”(371万円)で残価設定ローンの返済額を算出した。

そうすると均等払いによる月々の返済額は、Sが3万7900円、Gは4万4814円、G“レザーパッケージ”は4万8790円だ。SとGの差額は6914円、GとG“レザーパッケージ”の差額は3976円になる。後者の差額は約4000円だから、昔のセールストーク風に言えば「一日一杯のコーヒー、わずか10日分で、豪華な本革シートと充実した装備が手に入りますよ」という話になる。

ハリアーの車両重量は1500kg以上で、しかも上級志向のSUVだ。2リッターのノーマルエンジンは、実用回転域の駆動力を高めた直噴式ではあるものの、少々物足りないだろう。加速が滑らかで動力性能にも余裕のある2.5リッターハイブリッドが好ましいが、価格は2WDの場合で2リッターエンジンよりも59万円高い。ハイブリッドのG“レザーパッケージ”は430万円で、4WD仕様なら452万円だ。この価格になると、(400~500万円クラスのZやZ“レザーパッケージ”もそうだが)一概に推奨できない。

パワートレインの差異については、購入時に、販売店の試乗車でガソリンエンジン車とハイブリッド車を乗り比べて判断するのがいい。走りの余裕か、内装の質感か。そこが悩みどころだが、一般的には後者の質感を重視してG“レザーパッケージ”を選ぶことになるのだろう。

(文=渡辺陽一郎/写真=トヨタ自動車/編集=関 顕也)

今回主に比較している「S」「G」のほか、新型「ハリアー」には、上級グレード「Z」がラインナップされている。GとZの価格差は52万円で、19インチアルミホイール(高輝度シルバー塗装)やリアクロストラフィックオートブレーキ、ドアミラーから照射される足元照明、カラーヘッドアップディスプレイ、T-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステムなどが標準装備の差異となる。
今回主に比較している「S」「G」のほか、新型「ハリアー」には、上級グレード「Z」がラインナップされている。GとZの価格差は52万円で、19インチアルミホイール(高輝度シルバー塗装)やリアクロストラフィックオートブレーキ、ドアミラーから照射される足元照明、カラーヘッドアップディスプレイ、T-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステムなどが標準装備の差異となる。拡大
「Z」および「Z“レザーパッケージ”」に標準装備となるT-Connect SDナビゲーションシステム。画面サイズは12.3インチで、下位グレードの8インチとは見た目からして差がある。
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調光パノラマルーフは、19万8000円のオプション。ただし、上級グレード「Z」「Z“レザーパッケージ”」でしか選べない。
調光パノラマルーフは、19万8000円のオプション。ただし、上級グレード「Z」「Z“レザーパッケージ”」でしか選べない。拡大
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