ポルシェ718ケイマンGT4(前編)
2020.08.20 谷口信輝の新車試乗 ハイパワーな自然吸気フラット6をミドに搭載する「718ケイマンGT4」。そのステアリングを握ったレーシングドライバー谷口信輝は、いかにも満足そうな笑顔を見せた。このマシンのどんなところがプロを納得させたのか?乗ってもらえればわかる!
今回、谷口信輝に試乗してもらうのはポルシェ718ケイマンのフラッグシップモデル、718ケイマンGT4である。
2012年に発表された2代目ケイマンは、その3年後に自然吸気(NA)の水平対向6気筒エンジンを水平対向4気筒ターボエンジンに置き換えたニューモデル“718ケイマン”として再デビューを果たしたが、2019年には、ポルシェは新開発の水平対向6気筒NAエンジンを積む718ケイマンGT4をリリース。これに続く形で、GT4より最高出力などを抑えた「718ケイマンGTS 4.0」が発売された。
これは、4気筒ターボのフィーリングに物足りなさを感じていた層にとってはまたとない朗報だったはず。おかげで「将来的に『911カレラ』系にも同じNAエンジンが搭載されるかも?」なんてうわさが、ちまたをにぎわせるほど注目を浴びているパワーユニットである。
いつもの箱根のワインディングロードで試乗を終えたばかりの谷口に718ケイマンGT4の印象を尋ねてみた。
「これはもう、素晴らしいですよ。この直前にマニュアルギアボックスを積んだあるクルマに試乗しましたが、そこで僕が指摘した問題点が718ケイマンGT4ではすべて解消されている。これに乗ってもらえれば、僕が言いたかったことが全部わかってもらえるはず。本当にスバラシイですよ」
谷口がマニュアルギアボックスのドライバビリティーについて疑問を呈したモデルが何だったかは記事の掲載まであえて名前を秘するとして、そのとき谷口が指摘したのはギアチェンジに伴ってクルマの動きがギクシャクする点にあった。これは決して谷口の運転が悪いわけではなく、クラッチの切れ具合やエンジンのフライホイールの慣性質量やダンピング特性、さらには足まわりの減衰力設定などクルマ全体のセッティングに関係することだと谷口は言う。つまり、一台の完成車として操ったときの全体的な感触が十分煮詰められていなかったのである。
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