ボッシュが業績と経営戦略発表 2022年には「iBooster」を国内でも生産

2021.06.17 自動車ニュース
オンラインでの記者会見に臨む、ボッシュのクラウス・メーダ―代表取締役社長。
オンラインでの記者会見に臨む、ボッシュのクラウス・メーダ―代表取締役社長。拡大

自動車パーツサプライヤーの大手である独ロバート・ボッシュの日本法人ボッシュは2021年6月17日、オンラインの記者会見を実施し、2020年度の業績と今後の見通しについて説明した。

ボッシュの業績と今後の見通しについては、取締役副社長のクリスチャン・メッカ―氏が説明した。2020年度はグローバル、日本国内ともに売上高は減少したものの決算は黒字となった。
ボッシュの業績と今後の見通しについては、取締役副社長のクリスチャン・メッカ―氏が説明した。2020年度はグローバル、日本国内ともに売上高は減少したものの決算は黒字となった。拡大
日本では1911年(明治44年)に事業を開始したボッシュ。2021年は110周年の節目にあたる。
日本では1911年(明治44年)に事業を開始したボッシュ。2021年は110周年の節目にあたる。拡大
水素と酸素を化学反応させて発電する高エネルギー効率ユニットとされる、固体酸化物燃料電池(SOHC)。写真のデモ機は、2021年9月上旬まで東京・渋谷のボッシュ本社ショールームに展示されている。
水素と酸素を化学反応させて発電する高エネルギー効率ユニットとされる、固体酸化物燃料電池(SOHC)。写真のデモ機は、2021年9月上旬まで東京・渋谷のボッシュ本社ショールームに展示されている。拡大
電気的なシステムの複雑化が急速に進む自動車。それを簡略化・高効率化すべく、ボッシュでは新たなビークルコンピューターの開発に取り組んでいるという。
電気的なシステムの複雑化が急速に進む自動車。それを簡略化・高効率化すべく、ボッシュでは新たなビークルコンピューターの開発に取り組んでいるという。拡大
「iBooster」と呼ばれる、ボッシュのブレーキブースター。2022年後半から日本国内でも生産される。
「iBooster」と呼ばれる、ボッシュのブレーキブースター。2022年後半から日本国内でも生産される。拡大
ボッシュは、スマートウオッチなどで使えるフィットネストラッキング製品の開発にも取り組んでいる。そのセンサーの働きにより、ユーザーのアクションを追跡して自己学習・コーチングが可能になるという。
ボッシュは、スマートウオッチなどで使えるフィットネストラッキング製品の開発にも取り組んでいる。そのセンサーの働きにより、ユーザーのアクションを追跡して自己学習・コーチングが可能になるという。拡大

日本のメーカーに貢献したい

さまざまな製造業の例に漏れず、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を大いに受けたというボッシュ。しかしそのさなかにあっても、世界のボッシュグループ全体で715億ユーロの売上高と20億ユーロのEBIT(税引き前利益)を記録するなど予想以上の好業績になったと、取締役副社長のクリスチャン・メッカ―氏は胸を張った。

このうち日本におけるボッシュグループは、第三者連結売上高が2690億円。2019年度の業績に対して16%減となったものの、逆境下で黒字を達成している。2021年も引き続きコロナ禍や半導体不足など複数のリスクに直面し、自動車生産台数は2019年以前の水準を下回ると予想されるが、同社の売上高は2020年度比で2桁成長になるというポジティブな見通しが示された。

続いて紹介された、近年同社が力を入れているカーボンニュートラルへの取り組みについては、メッカ―氏に加えて、クラウス・メーダ―代表取締役社長が説明。2020年春の時点で、世界400拠点においてカーボンニュートラルが達成されており、2030年までには「サプライヤーから顧客に至るトータルのCO2排出量」を2018年比15%減とすることがアナウンスされた。

ボッシュはEV用の充電インフラ整備に関わるソリューションを提供したり、ハイブリッド車や電気自動車、燃料電池車のコンポーネンツを開発したりと、サステイナブルなモビリティーの普及に関わっているが、あわせて、燃料そのものを工夫しCO2排出量を下げることを目的に、合成燃料の研究・開発にも取り組むという。

その一方で、PACE、すなわち「Personalized(パーソナライズ化)」「Automated(自動化)」「Connected(ネットワーク化)」「Electrified(電動化)」がますます製品の差別化を図る重要な要素になると説明。これらに対応するソフトウエア集約型の電子システム分野を重視し、将来の車両の複雑化を抑えるための新たなビークルコンピューターを開発していることや、マイクロソフト社との協業により車両とクラウドをシームレスに結ぶソフトウエアプラットフォームを構築することも紹介された。

ハードウエアについては、電子制御式ブレーキブースター「iBooster(iブースター)」がトピック。衝突被害軽減ブレーキの性能向上のほか、従来型の約3倍という昇圧速度や、省スペース性に優れるこのブレーキブースターについて、同社は2027年まで年率20%以上で市場拡大すると予想しており、2022年後半からその製造を日本国内でも開始する。コンパクトカー用の派生製品「iBoosterコンパクト」も、2022年に国内で量産されることが決まっているという。

2021年は日本での事業展開を開始してから110年の節目にあたるボッシュ。メーダ―社長は、「サステイナブルな社会を実現するために注力する」「日本の自動車メーカーの要望に最大限応え、魅力的なクルマづくりをサポートしたい」といった言葉で会見を締めくくった。

(webCG)

 

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