MINIクーパーSコンバーチブル(後編)
2022.01.13 谷口信輝の新車試乗 「MINIクーパーSコンバーチブル」の最新型にレーシングドライバー谷口信輝が試乗。おしゃれでスポーティーな4人乗りオープンカーの走りを、プロはどのように評価する?テイストに変化あり
試乗前にMINIクーパーSコンバーチブルのファッション性についてひとしきり語った谷口信輝は、箱根のワインディングロードを走り始めるとすぐに「以前とは走りの味が違いますね」と指摘した。MINIの走りがどう変わったのか、ここで谷口に詳しく説明してもらうことにしよう。
「なんて言ったらいいのかな、前に乗ったMINIに比べると、牙が抜かれたというと言い過ぎだけれど、牙が少し丸くなったように感じられます」
つまり、MINIがマイルドになったということか?
「そうですね、マイルドな感じです。例えば、BMW傘下に入った直後のMINIにはエンジンにスーパーチャージャーを付けたモデルがあって、走りはかなりヤンチャでしたよね。でも、このMINIはそういう刺激感を薄くして、誰にでも乗りやすく仕立てているように思います」
変化を感じたのはパワートレイン系だけでなく、ハンドリングについても同様だと谷口は語った。
「ハンドリングについて、僕はよく『数字がそろっている』という表現を使いますけど、このMINIは、ゼロから1のところの数字が少し抜けていて、その先の2とか3とかはちゃんとそろっている感じがします。おかげで、緊張感を強いられることなく、誰でもリラックスして操れるクルマに仕上がっているように思います」
走り屋代表の谷口がこう語ると、MINIに対して低い評価を下しているように聞こえなくもないが、決してそういう意味ではないと谷口は言明する。
「昔のMINIは、かわいらしい外観からは想像できない刺激あふれる走りの味に魅力があった。つまり、外観と走りの味のギャップが面白かったんです。でも、新型は内外装が従来型よりもさらにオシャレになって、走りの味もこれによく合ったマイルドなテイストに生まれ変わった。つまり、見た目と走りがマッチするようになったんですね。きっと、このほうが数多くの人たちから支持されると思いますよ。小学校の体育で使っていた跳び箱に例えれば、新型MINIは跳び箱の段数を減らして跳びやすくした感じ。そのぶん、幅も広がって幅広い層に受けられるようになってっていうか。なんとなく、僕の目にはそんなふうに映るんです」
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員に登録すると<月額550円(税込)>、続きを読むことができます。
登録初月無料! | クレジットカードで会員登録いただくと、ご契約いただいた日からその月の末日までが無料になります。いつでも解約可能です。 |
---|
- 毎月20本以上、新型車の試乗記が先取りで読める!
- 人気のさまざまな連載エッセイも、いち早く読める!
- 100車種超! 「谷口信輝の新車試乗」がぜんぶ読める!
- あの漫画家・池沢早人師の特集記事も堪能できる!
- 頭脳派レーシングドライバー山野哲也の車評が分かる!
- 『日刊!名車列伝』で世界の名車に毎日触れられる!
- 自動車メーカー関連グッズのプレゼントに応募できる!
- 話題のニューモデルのアツい走りが動画で見られる!
-
MINIクーパーSコンバーチブル(FF/7AT)【試乗記】 2021.9.30 試乗記 今や貴重な4座のコンパクトオープンカー「MINIコンバーチブル」が、「MINI 3ドア/5ドア」ともどもマイナーチェンジを受けた。モデルライフで2度目の大幅改良は、このクルマにどのような進化をもたらしたのか? 上級仕様の「クーパーS」で確かめた。
-
-
MINIクーパーSコンバーチブル(後編) 2022.1.13 谷口信輝の新車試乗 「MINIクーパーSコンバーチブル」の最新型にレーシングドライバー谷口信輝が試乗。おしゃれでスポーティーな4人乗りオープンカーの走りを、プロはどのように評価する?
-
MINIクーパーSコンバーチブル(前編) 2022.1.6 谷口信輝の新車試乗 「極限までピュアにMINIの個性を際立たせる」というコンセプトを掲げ、モデルライフ2度目の大幅改良が施されたMINIの3ドアモデル。そのオープントップバージョンに触れた谷口信輝が、まず感じたことは?
-
発売まで秒読み! 「ジムニー5ドア」のスペックが明らかに 2023.5.10 デイリーコラム 初披露されるや話題沸騰の「スズキ・ジムニー5ドア」がいよいよ発売まで秒読み段階にあることが判明した。すでに公表されている細かなスペックを頭にたたき込み、来るべき“その日”に備えておこうではないか。
-
レクサスから新型コンパクトSUV「LBX」登場 日本では2023年秋以降の発売を予定 2023.6.5 自動車ニュース トヨタ自動車が新型車「レクサスLBX」を発表。全長4.2mを切る取り回しのしやすいサイズが特徴のプレミアムコンパクトSUVで、パワートレインには1.5リッターエンジンベースのハイブリッドを採用。世界観の異なる5つのグレードを用意しているという。