ベントレーが事業戦略をアップデート 2025年からの5年間で毎年1台ずつ電気自動車を発売

2022.01.27 自動車ニュース webCG 編集部
ベントレーが2022年1月26日(現地時間)に行ったオンラインイベント「ビヨンド100」の様子。
ベントレーが2022年1月26日(現地時間)に行ったオンラインイベント「ビヨンド100」の様子。拡大

英ベントレーモーターズは2022年1月26日(現地時間)、「ビヨンド100」と題したメディア向けのオンラインイベントを再び開催し、アップデートした最新の経営戦略を発表した。

「ビヨンド100」と題したメディア向けオンラインイベントに登壇した英ベントレーモーターズの経営陣。
「ビヨンド100」と題したメディア向けオンラインイベントに登壇した英ベントレーモーターズの経営陣。拡大
「ビヨンド100」の発表会は英クルーの本社で行われ、全世界に配信された。
「ビヨンド100」の発表会は英クルーの本社で行われ、全世界に配信された。拡大
現在4000人の従業員を抱える、ベントレーの英クルー工場。 2022年の販売台数は2割強がハイブリッド車になることが見込まれている。
現在4000人の従業員を抱える、ベントレーの英クルー工場。 2022年の販売台数は2割強がハイブリッド車になることが見込まれている。拡大
英クルー工場を「ドリームファクトリー」と呼ばれる環境負荷の少ない生産工場へと進化させる取り組みが発表された。
英クルー工場を「ドリームファクトリー」と呼ばれる環境負荷の少ない生産工場へと進化させる取り組みが発表された。拡大

ベントレーのビヨンド100とは、2020年にスタートした同社における20年スパンの長期事業戦略である。100年以上の歴史を持つベントレーが、次の100年もラグジュアリーブランドとしてクルマづくりを続けるための、さまざまな施策が盛り込まれている。

2020年に同プランが初めて発表された際には、2023年までにハイブリッド車を全ラインナップに設定することや、2025年にブランド初の電気自動車(BEV)を発売する予定であることをあらためて強調。さらに、2026年までにすべてのモデルをBEVとプラグインハイブリッド車(PHEV)の電動化モデルとし、2030年までにすべてのラインナップをBEVのみとすることがアナウンスされた。

そうした従来の事業戦略に加え、今回は2025年から5年にわたり毎年新しい電気自動車を1台ずつ発表し、合計5モデルを導入するという「ファイブ・イン・ファイブ」プランや、4000人の従業員を抱える英クルー工場を、「ドリームファクトリー」と呼ばれる環境負荷の少ない生産工場へと進化させる取り組みなどの追加プランが発表された。

ファイブ・イン・ファイブプランの下で発表されるBEVは前述のとおり合計5モデルで、すべて英クルーの本社で設計・開発・製造が行われる。ベントレーでは、毎年新しいBEVを1台ずつ発売することで持続可能なラグジュアリーモビリティーのベンチマークメーカーとなり、さらにベントレーの信用を再定義するとしている。

ドリームファクトリーについては、ソーラーパネル数を現在の3万枚から4万枚に増やすことや、同工場で製造するすべての車両の水消費量、埋め立て廃棄物、その他の環境への影響を最小限に抑えることに加え、2030年までにエンド・トゥ・エンドでカーボンニュートラルを達成することなどが目標として掲げられた。そのための投資額は25億ポンド(邦貨換算で約3850億円)におよぶという。

また、現在販売されているPHEV「ベンテイガ ハイブリッド」や2022年にデリバリーが開始される同「フライングスパー ハイブリッド」に続き、派生モデル5車種を導入することも発表。2022年の販売台数のうち2割強がハイブリッド車になると見込まれている。

今回の発表にあたりベントレーモーターズの会長兼最高経営責任者であるエイドリアン・ホールマーク氏は「ベントレーは持続可能なラグジュアリーカーのベンチマークを確立するだけでなく、すべての事業活動でサステナビリティーを実現することを目指しています。 ベントレー初のBEVをクルー工場で生産するということは、持続可能な未来に向けて英国クルーで長期的に活動を続けていくという意思表示であり、ベントレーのみならず、英国にとっても大変意味のあることです」と述べている。

(webCG)

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