第77回ルマン24時間、序盤から荒れ模様!【ルマン 09】
2009.06.14 自動車ニュース【ルマン 09】第77回ルマン24時間、序盤から荒れ模様!
今年で77回目となる、ルマン24時間耐久レース。決勝当日は朝から快晴に恵まれ、午後3時に長い戦いの火蓋が切られた。レースは、予選トップだったNo.8のプジョーが開始3時間の時点で首位をキープ。ほぼ1周近い差がついてはいるが、2位にNo.9 プジョー、3位はNo.2 アウディがつけている。
■予選はプジョー! 3年連続のポールポジション
今年のルマンウィークは、雨模様で始まった。6月8、9日に行われたジャコバン広場での車検は寒さも伴い、まさにイベントに「水を差す」といった様相だった。
今年は世界的な経済危機によって、例年ならイベントの2週間前に行われるテストデーがキャンセル。これまで水曜と木曜の2日間で行われていた予選そのものもスケジュールが変更され、10日の水曜日は練習走行(午後6時から6時間)に。セッション中は、雨が降ったり止んだりと終始不安定で、完全ドライコンディションでの慣らしは実現しなかった。
一方、翌11日の予選はカンペキな晴れ模様。しかし、事前に十分なテストをするチャンスに恵まれなかったチームの多くは、一発のタイムアタックよりも決勝向きのセッティングを意識し、その作業を繰り返すことになった。そんななかトップタイムを叩き出したのは、No.8 プジョーのS・サラザンだった。先にトップタイムをマークしていたNo.1 アウディのA・マクニッシュのタイム、3分23秒650を0.762秒も上回った。
例年と異なりぶっつけ本番となった予選には、雨という不確定要素が加わったこともあり、ひたすら最速ラップを目指す競争というよりも、決勝を見据えて互いの作戦を伺うという、やや駆け引き要素が強い印象だった。
最終的な予選順位を見れば、今年で3回目となる「アウディとプジョーの真っ向勝負!」という構図に変わりはない。ただし、アウディは新型マシン「R15 TDI」を投入。一方のプジョーは「908HDi FAP」の熟成を進めることで対応しており、車検当日になって新型空力パーツを初披露するという場面も見られた。
予選結果総合
1.No.8 プジョー908HDi FAP(サラザン/モンタニー/ブルデー) 3:22.888
2.No.1 アウディR15 TDI(カペロ/クリステンセン/マクニッシュ) 3:23.650
3.No.7 プジョー908HDi FAP(ミナシアン/ラミー/クリエン) 3:24.860
4.No.17 ペスカローロ 908HDi FAP(ブイヨン/パジェノー/トレルイエ) 3:25.062
5.No.9 プジョー908HDi FAP(ジェネ/ヴルツ/ブラバム) 3:25.252
6.No.2 アウディR15 TDI(ルーア/ロッケンフェラー/ヴェルナー) 3:25.780
また、日本人および日本で活躍する選手のチームは以下のとおり。
14.No.14 コレスR10 TDI(カーティケヤン/ロッテラー/ツォルスマン) 3:31.548
21.No.5 NAVIチームゴウポルシェRSスパイダー(荒/国本/マーセン)3:37.802
30.No.39 KSMローラマツダスパイダー(野田/J・デ・ポータレス/マルシェ)3:53.072
55.No.68 JLOCランボルギーニ(アピチェラ/余郷/山岸)4:21.812
■主役にいきなりアクシデント
予選日から引き続き、13日の決勝日も朝から快晴となった。が、レースの中身は早くも荒れ模様となった。
開始から40分、ワンツーで走行していたNo.8とNo.7のプジョーが最初のピットストップを行い、コースに戻ろうとしたところで、アクシデントが発生した。
入れ替わるようにピットに戻ってきた5番手のNo.17 プジョーが、No.8プジョーとラインを交錯させるかたちで接触。それぞれがダメージを負うことに。そのままコースに復帰したNo.8プジョーはリアタイヤがパンク。パーツをコース上に撒き散らしながらの走行となったためセーフティカーがコースイン、これを機にピットストップを行うチームが続出した。
そんなレース序盤だが、3時間を過ぎて、ようやくひと段落ついた模様。
日本チームでは、No.5 NAVIチームゴウが、総合15位、LMP2クラスの2位という好位置をキープ。荒聖治のドライブで快走を続けている。
(文=島村元子/text=Motoko Shimamura)
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