第1回:『トヨタ・ハイラックスの海外での広告 その1』
2007.09.01 広告のススメ第1回:『トヨタ・ハイラックスの海外での広告 その1』
「トヨタ・ハイラックスの広告は、日本ではほとんどお目にかからない。ハイラックスは広告しないクルマかと思っていたら、南半球のほうでおもしろい広告を作っていた。チリ、アルゼンチン、オーストラリアと日本にはない広告を作っている。毎年海外の広告コンクールをトヨタ本社が開いて、面白い作品を日本で使ってみてはいかがなものだろう。採用された広告は、現地法人の広告担当者と広告代理店の制作者に、ご褒美として10日間の日本旅行つきというおまけをつけたら、きっといい作品がたくさんできるのでは……
ハイラックスは山岳救助犬も救助します
サン・ベルナンド(フランス語読み)といってもおわかり頂けないかもしれないが、セント・バーナード(英語読み)といえば、「ああ、あの犬か」と思い出されることでしょう。かつてテレビ番組でヒットした「アルプスの少女ハイジ」にでてくるジョセフで、主人公の少女、ハイジとともに子供たちの人気を集めた犬である。
セント・バーナードは80キロもある大型犬で、雪の多い山岳地帯にすみ、嗅覚が優れているので遭難者の救助、特に雪に埋まった人々の捜索に適している。犬の首には救助隊員によって小さな樽がつけられ、そのなかにブランディが入っていて、遭難者を元気づけるといわれる。
その救助犬が山で遭難、ハイラックスに救出されるというのが、アルゼンチンのトヨタが制作した広告で、2000年のカンヌ国際広告祭のPress& Poster部門で銅賞を受賞した。ハイラックスSW4は、救助犬よりも遠くへ行けるし、疲れたり怪我をしないのだ、と訴求している。
TOYOTA Hilux SW4 "San Bernardo"/Argentina
creative director:Juan Cravero/Dario Lanis
copywriter:Roberto Leston
art director:Javier Lourenco/Mercedes Tiagonce
agency:Lautrec Euro RSCG/Buenos Aires
(2000年カンヌ国際広告祭Press & Poster部門銅賞)

金子 秀之
早稲田大学商学部卒業。資生堂のアートディレクターとして前田美波里のサマーキャンペーンを担当。1973年博報堂のクリエイティブ・ディレクターとして、サントリーの「ブランディ水で割ったらアメリカン」キャンペーンを手がける。1993年(有)クエスターを設立。広告製作及び海外広告の紹介をして現在にいたる。
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