【F1 2006】第14戦トルコGP、マッサ初優勝! アロンソvsシューのタイトル争いは……
2006.08.27 自動車ニュース【F1 2006】第14戦トルコGP、マッサ初優勝! アロンソvsシューのタイトル争いは……
F1世界選手権第14戦トルコGP決勝が、2006年8月27日、イスタンブール・パーク・サーキット(5.34km)を58周して行われた。
アロンソ対シューマッハーのタイトル争いが激化するなか、フェラーリのフェリッペ・マッサが初ポールポジションからミスなく走りきり、優勝をかっさらった。25歳のブラジル人にとっては、デビュー5年目、GP出走67戦目で手に入れた初めての勝利となる。
チャンピオン獲得を目指す主役のふたりは、終盤にかけて大接戦を繰り広げたが、パフォーマンス面でやや劣勢なルノーのフェルナンド・アロンソが2位、フェラーリのミハエル・シューマッハーが僅差の3位でゴール。残り4戦、得点差は2点拡大し12点となった。
以下、4位に前戦ハンガリーで初優勝したジェンソン・バトン(ホンダ)、5位に1ストップ作戦に賭けたペドロ・デ・ラ・ロサ(マクラーレン・メルセデス)、6位にオープニングラップでスピンをきっしたジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)、7位にエンジン交換で15番グリッドからスタートしたラルフ・シューマッハー(トヨタ)、そして8位ルーベンス・バリケロ(ホンダ)らが入賞した。
スーパーアグリ・ホンダの2台、佐藤琢磨、山本左近ともレースを走りきることができなかった。
■シューマッハーの敗因
明らかに速さで分のあるフェラーリ&シューマッハーだったが、チームは1-3で終わったものの、最大のライバル、ルノー&アロンソには敗北した。その敗因は2つ、予選での失敗と、セーフティカーラン中の“不運”といえる。
まずはトップ10グリッドを決める土曜予選“Q3”、終盤のアタック中に重めのマシンが災いして、シューマッハーは1コーナーでワイドにはらみ、最終的にチームメイトのマッサの後ろ、2番グリッドに落ち着いた。
気温30度以上、猛暑のレースデイ。スタートでシューマッハーは3番グリッドのアロンソを牽制し何とか2位をキープし、1位マッサ、2位シューマッハーのフェラーリ2台が序盤をコントロールした。
そして“不運”の出番。14周目、ヴィタントニオ・リウッツィ(トロロッソ・コスワース)が1コーナーの危険な場所にマシンを止めたことでセーフティカーがコースインした。
セーフティカーラン中に給油・タイヤ交換を済ませようと各車ピットインするが、フェラーリは2台同時にピットへ駆け込んだため、後回しになったシューマッハーの作業が遅れ、やはり同じタイミングでピットに入ったアロンソに2位の座を奪われた。
それでも、最近できたサーキットのなかでも追い抜きしやすいイスタンブール、シューマッハーの逆転劇も期待できたが、相手は最年少チャンピオン、執拗に迫る紅いマシンを、青いマシンは抑えきった。チェッカードフラッグを受けた2台の差は0.1秒。落とせない一戦、勝てた一戦で、シューマッハーは負けた。
アロンソ108点対シューマッハー96点、ルノー160点対フェラーリ158点。残るはイタリア、中国、日本、ブラジルの4戦。マスダンパー禁止で勢いが奪われたルノー、そして息を吹き返したフェラーリによる2006年後半戦は最終章に突入する。
次戦はフェラーリの本拠地、モンツァでのイタリアGP。決勝は9月10日だ。
(webCG 有吉)
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