【カーナビ/オーディオ】新しいカーエンターテインメント〜CES2005リポート(その2)〜
2005.01.26 自動車ニュース【カーナビ/オーディオ】新しいカーエンターテインメント〜CES2005リポート(その2)〜
年初恒例の家電製品イベント「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー」、通称「CES(セス)」を取材したオーディオライターの石田功。今年の注目する新商品を紹介する。
■映像にもこれまでにない見せ方が提案されていた
──さて「iPod」の話はひとまず置いておいて、ほかには注目すべき新商品などはありましたか?
石田:アメリカでは相変わらず「リアエンターテインメント」が盛んなんですが、ソニーのDVDヘッドユニットには、新しい提案が見られました。
トランスミッターを内蔵していて、DVDビデオの音と映像をワイヤレスでリアモニターに飛ばせるというモノ。リアエンターテインメントを楽しむには、取り付けが大変という問題があるんですが、これなら簡単だからウケそうですね。
パナソニックが参考出品していた「カーAVCサーバー」という考え方も、実現すれば面白そう。ガレージに置いてあるクルマのカーAVCサーバーに、無線LANを通じてパソコンに貯め込んだ音楽や動画をアップロードすることもできます。SDメモリーカードを使ったパソコンとのネットワーク化はすでに実現していますが、もっと手軽に自在に音楽や映像をクルマに取り込めるようになれば楽しいですよね。
JVCの「KD-AVX1」という1DINサイズのDVDレシーバーも面白い。フロントフェイスに3インチのTFT液晶モニターを搭載しているんです。これでTVやDVDビデオが見られるし、リアビューカメラを追加すればバックモニターにもなる。
セットアップやコントロールもこの画面を見ながらできて操作性もよし。この方向ってアリかなと思いますね。
昨年、ソニーが横長の液晶モニターを搭載したCDレシーバーを出していて、これにDVDの動画を出せればいいのにな、って言ってたんですが、先にやられちゃいましたね。
デュアルというメーカーにもモニター付きの1DIN機があって、ナビ画像を出していて、こんなナビがあってもいいかもって思いましたね。デュアルは日本ではJVOXXが輸入を担当しているんですが、出してくれないかなぁ。日本の地図データを載せるのが難しいんだろうけど。
ほかにユニークだったのは、外したフロントフェイスがポータブルMP3プレーヤーになるというもの。ヒュンダイ系の「PONTUS」というメーカーが出していました。
盗難予防のために、アメリカで売ってるヘッドユニットはフロントフェイスが外れるんですが、外したフロントフェイスにも役割を持たせたのがえらい。
外れるのはフロントフェイスの一部だから、大きさもけっこうコンパクト。ここは、3インチほどの小さな液晶モニター一体型のコンパクトなポータブルナビに、ポータブルメディアプレーヤーの役目も持たせたものなど、けっこう面白い製品を展示していました。
──ほかの海外メーカーはどうでしたか?
石田:海外メーカーは例年に比べてフルモデルチェンジが極端に少なくて、ちょっと寂しい印象でしたね。
とはいっても、高級機では、ダイヤモンドオーディオの「D9シリーズ」というスピーカー&アンプとか、TRUというアメリカンブランドのアンプとかは要注目です。TRUはフル真空管アンプが出ます。真空管とトランジスタのハイブリッドアンプはよくあるんですが、フルチューブは貴重です。
あとザプコからスピーカーがリリースされます。イタリアのESBというメーカーと共同開発したスピーカーで、最上級のコンペティション・シリーズもさることながら、リファレンス・シリーズというのが面白い。
振動板が赤いのと青いのがあって、赤がポップス&ロック専用、青がジャズ&クラシック専用なんです。青いスピーカーにはブルーノートというサブネームが付いていたりして。
また、フランスのフォーカルが昨年末に発表した、ベリリウム振動板のトゥイーター採用の超高級スピーカー「Utopia Be」の3ウェイ用ミッドレンジは、初めて現物を見ました。
ほかにはロックフォードの25アニバーサリーモデル。かつて人気があったパンチ45、パンチ75、パンチ150というアンプが当時のデザインに25周年のバッヂを付けて限定発売されます。古くからのロックフォード・ファンにはたまらないでしょう。(つづく)
(文&写真=石田功)
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