トヨタ・アイシスL 1.8(4AT)【ブリーフテスト(前編)】
トヨタ・アイシスL 1.8(4AT)(前編) 2004.10.28 試乗記 ……231万1050円 総合評価……★★★★ 2004年9月28日にデビューした、トヨタの新型ミニバン「アイシス」。電動スライドドアを開けることで1890mmという幅広エントランスを実現した「パノラマオープンドア」が特徴だ。ベーシックグレード「L」の1.8リッターモデルに、別冊CG編集室の道田宣和が乗った。
|
こう見えて、スポーツカー?
センターピラーレスとスライドドアを組み合わせ、例外的な乗降性の良さを売りものにする「アイシス(Isis)」は、同様の特徴を持った「ポルテ」に次ぐモデル。アイシスはクルマ自体がひとクラス上とあって開口部がさらに広く、背丈をほどほどに抑えたフォルムがより乗用車的でもある。単なるファミリーカーと見えて実はスポーティなことも意外だった。
いいことずくめのようだが、テスト期間の大半を運転手として過ごした立場からすると、正直言ってポルテほどの感激がなかったのも事実である。ポルテがボディのつくりまで違う、徹底した左右非対称で見た目にもユニークなのに対して、こちらは比較的地味な外観と同乗者にしか享受できない、あるいは知り得ない長所がいまひとつわかりにくかったからだ。
ドライバーにとっては気持ちいいそのスポーティさも、クルマの性格からすればいささかチグハグの感を免れない。ただし、それでもなおかなりの意欲作であるのはたしかだ。
|
【概要】どんなクルマ?
(シリーズ概要)
ひとことで言えば「ガイア」の後継車。独自の外板を除けばスカットルから前が「ウィッシュ」、後ろが「ヴォクシー」からの流用なのだそうだ。全高1640mmの(セミ)ハイトワゴンで、ホイールベースは2785mmと長めだから、「ホンダ・オデッセイ」ほど平べったくないけれど、それに近いプロポーションを特徴とする。
一方、「ポルテ」との違いはディメンションや排気量のほかに、ドアの数(3ドア対5ドア)とその形式(ポルテは右=スイングドア/左=スライドドア、アイシスは左右とも前=スイングドア/後=スライドドア)、そしてシートの数や配置(ポルテは前2名+後3名の2列、アイシスは前2名+中3名+後2名の3列)が挙げられる。
横置き前輪駆動のエンジンはともに直4 DOHCの「1AZ-FSE型」(理論空燃比燃焼の「ストイキD-4」式直噴)2リッター155psと、「1ZZ-FE型」1.8リッター132psが用意され、前者は最新仕様のCVTと、後者は通常の4ATと組み合わされる。2リッターでは4WDが選べるが、1.8リッターは2WDのみだ。
アイシスは燃費その他の理由からモデルに合わせて微妙にスペックを使い分けており、例えばパワーステアリングはスポーティモデルたる「プラタナ」の2リッター版と4WDが油圧式、それ以外が電動式である。また、ともにオプション設定ながら2リッターのG-BOOK対応型DVDカーナビゲーションには道路状況に合わせてコーナー手前で機械が自動的にエンジンブレーキをかける「NAVI・AI-SHIFT」機能が付くが、1.8リッターのそれには付かないといった具合だ。
プラタナはワイドなフェンダーが独自で全幅が15mm広く、3ナンバー扱いとなる。
(グレード概要)
排気量と駆動方式、グレードの順列組み合わせにより全13車種で構成されるシリーズのうち、テストしたのは下から2番目の1.8リッター「L」(2WD/4AT)。さぞかし貧相なモデルかと思いきや実はさにあらず、これはこれで充分と言えた。
オートエアコン、リモコンドアロック、ワンタッチ式パワーウィンドウ(全席上下とも)といった必需品はむろんのこと、同乗者にとっての“メインゲート”たる左側には全車パワースライドドアが標準なのである。
テスト車はたまたまオプションで豪華なAVセンターを備えていたが、敢えてそれを選ばなくてもCD一体型AM/FMチューナーくらいは最初から付いている。(中編につづく)
(文=道田宣和(別冊CG編集室)/写真=峰昌宏/2004年10月)
トヨタ・アイシスL 1.8(4AT)【ブリーフテスト(中編)】
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000015875.html
トヨタ・アイシスL 1.8(4AT)【ブリーフテスト(後編)】
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000015876.html

道田 宣和
-
フィアット500トリノ ハイブリッド(FF/6MT)【試乗記】 2026.10.13 電気自動車からエンジン搭載車へと華麗に変身! 日本では珍しい、4代目「フィアット500」のマイルドハイブリッドモデルに試乗。1リッターの自然吸気エンジンを6段MTで駆るイタリアンコンパクトは、今のクルマが忘れてしまった楽しさに満ちていた。
-
ボルボES90ウルトラ ツインモーター パフォーマンス(4WD)【試乗記】 2026.10.12 ボルボの電気自動車(BEV)「ES90」のトップモデル「ウルトラ ツインモーター パフォーマンス」を駆り、東京から初秋の新潟へ。往復700kmを超えるロングドライブで分かった新型5ドアハッチバックモデルの実力と、BEVで気になる充電環境のリアルな今を報告する。
-
フェラーリ・プロサングエ ハンドリング スペチアーレ仕様(4WD/8AT)【海外試乗記】 2026.10.8 フェラーリの4ドア4シーターモデル「プロサングエ」に、「ハンドリング スペチアーレ」を名乗るスペシャルバージョンが登場。その走りは従来モデルからどのように変わったのか? 跳ね馬の原産国、イタリアで確かめた。
-
トヨタ・ランドクルーザー“FJ”VX(4WD/6AT)【試乗記】 2026.10.7 新たにシリーズに加わった「ランドクルーザー“FJ”」は、ポップな見た目から簡易版のように思われるかもしれないが、その中身は紛れもなく本物であり、道なき道をグイグイと突き進む。これもまた「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」を体現する一台である。
-
スバル・レヴォーグ レイバック プレミアムS:HEV EX(4WD/CVT)【試乗記】 2026.10.6 「スバル・レヴォーグ レイバック」にストロングハイブリッド搭載モデルが登場。高効率なパワーユニットが積まれたのはもちろんのこと、既存の純エンジン車とはデザインやボディーサイズも違っているというから興味深い。上位グレードの「プレミアムS:HEV EX」を試す。
-
NEW
写真で解説する「フィアット・グランデパンダ」
2026.10.16画像・写真ステランティスが「フィアットブランドの大きな柱のひとつとなる重要なモデル」と位置づける「グランデパンダ」が日本上陸。その具体的な見どころを、写真とともに解説する。 -
NEW
フィアット・グランデパンダ ハイブリッド ラプリマ(FF/6AT)【試乗記】
2026.10.16試乗記欧州を代表するコンパクトカーの一台である「フィアット・パンダ」が第4世代に進化。新たに「グランデパンダ」を名乗り、日本にやってきた。ずばり新型の見どころは車両の随所にちりばめられた初代モデルへのオマージュである。上位グレード「ラプリマ」の仕上がりをリポートする。 -
NEW
スズキの未来を徹底検証! 技術戦略説明会から“10年先のスズキの姿”を夢想する
2026.10.16デイリーコラム年間生産500万台で、Dセグメントまでカバーする巨大メーカーに!? スズキが発表した「10年先を見据えた技術戦略2026」を徹底検証。技術開発に製品開発、インドを核としたグローバル戦略などの中身を通して、「10年先のスズキの姿」を予想した。 -
賢い選択 ――キャデラック「LYRIQ」フラットプランのすゝめ――
2026.10.15投資家も太鼓判! 「キャデラック・リリック」×フラットプランという最適解<AD>クルマが変わり、時代も変われば“持ち方”だって変化する? お金のプロである投資家が、「キャデラック・リリック」の残価保証型リースを勧める理由とは? 夢の「2台持ち」をかなえる、最新電気自動車の賢い選び方を考えた。 -
間もなく正式発表 ミツオカの新型2シータースポーツカー「LA1」を予測する
2026.10.15デイリーコラム光岡自動車が2026年11月26日に正式発表を予定しているアメリカンスタイルの新型2シータースポーツカー「LA1」。現在公開されているLA1の画像とティーザーサイトに掲載された情報から、その特徴を分析する。 -
「BYDラッコ」「スズキeスカイ」登場で卍どもえに 軽乗用BEVの覇権はどこが握る?
2026.10.14デイリーコラムこれまで「日産サクラ/三菱eKクロスEV」と「ホンダN-ONE e:」のみだったところに「BYDラッコ」と「スズキeスカイ」が加わり、軽BEV市場がにわかに盛り上がりを見せている。どれもほぼ同じ床面積を持つBEVだが、比べてみるとその中身は結構違う。今後の覇権を握るのはどの陣営か。



































