トヨタF1出陣式「2年目は挑戦」
2003.03.04 自動車ニューストヨタF1出陣式「2年目は挑戦」
トヨタ自動車のF1チーム「パナソニック・トヨタ・レーシング」は、2003年3月3日、7日にオーストラリアはメルボルンで開幕する2003年シーズンに向けた記者会見を開き、チーム首脳やドライバーらが抱負を語った。
■2年目のジンクスはない
会場となった東京・臨海副都心にあるトヨタの施設「MEGAWEB」でまず挨拶にたったのは、独ケルンに本拠を置くトヨタ・モータースポーツ有限会社(TMG)の副会長兼チーム代表のオベ・アンダーソン。デビューイヤーの「学習の年」を経て、2003年「挑戦の年」に入るトヨタF1は、常に予選10位内、入賞圏内のトップ8フィニッシュを目標とすると宣言した。
前年型「TF102」で問題とされた空力を主に改良したニューマシン「TF103」と新エンジン「RVX-03」、そしてオリヴィエ・パニス、クリスチアーノ・ダ・マッタの新ドライバーコンビに信頼をよせ、「2年目のジンクスはトヨタにあてはまらない」と述べた。
2年目の“カイゼン”は、シャシーやエンジンなどハード面にとどまらない。TMGに新社長ジョン・ハウエットを据えアンダーソンをレースに集中させるなど、社内の体制を強化。加えて役割分担を、昨年までの「シャシー」「エンジン」から、「カーデザイン」「レース&テスト」に変更。引き続きチーフデザイナーを務めるグスタフ・ブルナーがカーデザインを取り仕切る一方、実戦部隊と2つのテスト部隊で構成されるレース&テストでは、高橋敬三車両設計・開発部門ゼネラルマネージャーが陣頭指揮をとる。
ステアリングを託されるベテラン、パニスは、「チームが立てた目標(毎回予選10位、入賞)は現実的なもの。実現に向けて頑張る」と抱負を語った。また昨年トヨタエンジンでCARTタイトルを獲得したダ・マッタは、CARTとF1の違いについて言及。「CARTはF1に較べ200kgも重いし、F1タイヤは溝付きグルーヴド。これらがハンドリングの違いに影響しているね」と指摘した。またデビュー戦メルボルンでは「とにかく完走を目指す」と語った。
(webCG 有吉)
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