トヨタ、モータースポーツ部門に会長職を新設
2000.07.26 自動車ニューストヨタ、モータースポーツ部門に会長職を新設(7/26)
トヨタのモータースポーツ専門会社、独トヨタモータースポーツ(TMG)は、同社の会長に、トヨタ自動車の取締役である冨田務氏が就任すると発表した。
新会長就任は、トヨタのF1プログラムの強化がねらいとされる。TMGは、冨田会長とオベ・アンダーソン社長の指揮の下、2002年に予定されるF1ワークス参戦への準備を押し進めることになる。
トヨタは先月、F1参戦を2002年以降に行うと発表。2001年をテスト期間にあて、1998年ルマンウィナーのイギリス人アラン・マクニッシュの手により、シャシー/エンジンの実走行テストを始める。当初の「2001年デビュー」をくつがえした背景には、「出るからには勝ちたい」というトヨタの意向が読み取れるが、世界的大メーカーであるトヨタであっても、参戦初年度から優勝をねらうのは難しいという意見もある。CARTの例もあるし...。
「2002年のF1参戦まで残すところ1年半となり、TMGの中に生まれている緊張感と責任感をひしひしと感じている」。冨田会長は、そう語った。(WebCG 有吉)
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1969年トヨタ自動車に入社。市販車用エンジンを開発した後、1987年 モータースポーツ部にて、レースエンジン開発を担当。ルマン24時間レース用のV8、V10エンジンや、WRC用エンジンの開発に携わる。1996年にトヨタ自動車取締役に就任。モータースポーツ等を担当し現在に至る。
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TMGの前身は、いわずと知れたラリー界のスターチーム、TTE(トヨタチームヨーロッパ)。1975年、かつてアルピーヌA110を駆ってモンテカルロラリーで優勝した、オベ・アンダーソンが設立。1993年に、トヨタが全株式を買い取り、TMGと改称され、現在に至る。名門ラリーチームは、果たして名F1チームと成り得るか?
(写真は、左から小和田副社長、冨田会長、アンダーソン社長)
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