ハーレーダビッドソンが「パン アメリカ1250」を発売 ブランド初のアドベンチャーモデル
2021.02.24 自動車ニュース![]() |
ハーレーダビッドソン ジャパンは2021年2月24日、オンロードとオフロードの双方の走行に適した大型二輪モデル「パン アメリカ1250/パン アメリカ1250スペシャル」を発表。同日、予約販売を開始した。
新開発の水冷DOHCエンジンを採用
パン アメリカ1250は、ハーレーダビッドソンとしては初となるアドベンチャーツーリングモデルであり、新開発の「Revolution Max(レボリューションマックス)1250」エンジンや、タッチパネルを用いたライディングモードセレクター、パン アメリカ1250スペシャルに装備される電子制御サスペンションなど、新機軸が多数取り入れられている。
エンジンは既述の通り新開発の1252cc水冷V型2気筒DOHC 4バルブ(1気筒あたり)で、レブリミットは9500rpm。128N・m/6750rpmという最大トルクを発生し、オフロード走行に適したスムーズなローエンドトルクと、低速でのスロットルコントロールに重点を置いたチューニングを特徴としている。
一方車体については、このエンジンをフロントフレームやミッドフレーム、テールセクションを支持する剛体として用いることで、フレームの省略と軽量化、シャシー剛性の強化を実現。オフロードで求められる正確で俊敏なハンドリングに寄与しているという。
上級グレードには足つき性を高める車高調整機能も
またシャシーでは、上級モデルに装備される電子制御式セミアクティブフロント/リアサスペンションも特徴となっている。このシステムはSHOWA製のサスペンションとハーレー独自開発のソフトウエアを組み合わせたもので、センサーが感知する車速や加減速、ロール角、ロールレート、スロットル開度、ブレーキトルクなどに反応して、減衰力を常時最適にコントロール。モーターサイクルの快適性を維持するとしている。
このほかにも、同サスペンションには乗員や荷物の重さを感知して、リアのプリロードを自動調整する「ビークルロードコントロール」や、静止・停車中にはシート高を低くし、走行中は最適な車高に自動で切り替わる「アダプティブライドハイト(ARH)」といった機能も採用。特に後者は、アドベンチャーモデルで起こりがちな足つき性の悪さを解消する新機能となっており、シート高はローポジションで830mm、ハイポジションで873mmとなるほか、ライダー自身も5つのサブモードからシート高の制御を選択できるという。
ブレーキもブレンボと共同開発した全く新しいもので、フロントにラジアルモノブロック4ピストンキャリパーを採用することで軽量化と高い剛性を実現。ディスクローターはフロントがφ320mmのデュアル、リアφ280mmのシングルローターとなっている。またフロントブレーキに関してはマスターシリンダーも軽量設計の新型となっており、レバーのレスポンスを調整する機能も備わっている。
ライディングをサポートする充実した装備と機能
このほかの機能も充実しており、パン アメリカ1250/パン アメリカ1250スペシャルともに6.8インチTFTタッチスクリーンと、状況に応じて車両の各制御を切り替えられるライディングモードセレクターを装備している。走行モードは5種類で、「スポーツモード」「レインモード」「オフロードモード」に加え、前輪を持ち上げて障害物をクリアするなどといった、高難度なオフロード走行向けの「オフロード+モード」、ライダー自身がアレンジ可能な「カスタムモード」も用意している。パン アメリカ1250スペシャルでは、選択されたモードに応じて電子制御サスペンションの減衰力制御も切り替わる。
また安全装備として、車両にかかるトラクションに合わせてエンジン出力を制御し、予期せぬ状況や悪路走行時にライダーがバイクを制御するのを助ける「RDRSセーフティーエンハンスメント」や、タイヤ空気圧モニタリングシステムなども採用。転倒時にラジエーターを保護する鋼管製のブラシガードや、クランクケースを保護するアルミ製のスキッドプレート、メンテナンスやタイヤ交換などの作業を容易にするセンタースタンドも装備している。
価格はパン アメリカ1250が231万円から、パン アメリカ1250スペシャルは273万1300円から。後者には既述の電子制御サスペンションのほか、アダプティブヘッドランプやヒーター付きハンドグリップおよびハンドウインドディフレクター、ステアリングダンパーも装備される。
(webCG)
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