【F1 2024】第21戦サンパウロGP、フェルスタッペンが波乱のレースで力走し久々の勝利、ノリスは6位でタイトルから遠のく
2024.11.04 自動車ニュースF1世界選手権第21戦サンパウロGP決勝が、2024年11月3日(現地時間)、ブラジルはサンパウロにあるアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ(4.309km)を69周して行われた。
今年5回目のスプリントウィークは、土曜日午後の予選が大雨で翌日に順延となり、日曜日に予選と決勝を開催する変則フォーマットに。やはり雨にたたられた予選では5回も赤旗が出され、さらにレッドブルの2台がQ2敗退という波乱が起きた。
レースになっても雨はやまず、クラッシュやスピン、コースアウトが相次ぎ、赤旗中断やセーフティーカーを招くこととなった。
そんな荒れたレースを制したのは、レッドブル・ホンダRBPTのマックス・フェルスタッペン。予選で12位、6基目のパワーユニット投入により5グリッド降格ペナルティーで17番グリッドと大きなハンディを負いながら、スタートから着々とポジションアップを果たし、タイヤ交換を遅らせたところで赤旗が出て2位へ。その後はセーフティーカー明けにトップを奪うと、ファステストラップを連発しながらチェッカードフラッグまで力走した。フェルスタッペンの優勝は6月の第10戦スペインGP以来。今シーズン8勝目、通算62勝目を飾ったことになる。
残る表彰台のポジションは、アルピーヌ・ルノーが占めた。2位エステバン・オコン、3位ピエール・ガスリーとも、フェルスタッペン同様に赤旗が出るまでピットストップを行わなかったことが功を奏した。このダブルポディウムで、今季苦しんできたアルピーヌは、コンストラクターズランキングで9位から一気に6位へと躍進した。
メルセデスのジョージ・ラッセルは、予選2位からスタート直後にトップに躍り出るも、赤旗前にタイヤを交換していたことで4位に。フェラーリのシャルル・ルクレールは、スタート順位から1つポジションを上げ5位だった。
マクラーレン・メルセデスのランド・ノリスは6位でフィニッシュした。予選では今季7回目、通算8回目のポールポジションを獲得。タイトルを争うフェルスタッペンははるか後方スタートと、逆転チャンピオンを狙うには好条件がそろっていたが、スタート直後にはラッセルに首位を奪われ、また赤旗前のピットストップで順位を落としてしまった。この結果、フェルスタッペンとのポイント差は大きく開き、タイトル争いで厳しい立場に追い込まれた。
RBホンダRBPTの角田裕毅は7位入賞を果たした。荒れた予選でキャリア最高の3位と、日本人ドライバーとしては2004年ヨーロッパGPの佐藤琢磨、2012年ベルギーGPの小林可夢偉が記録した予選2位に次ぐ好順位を獲得。レース序盤は堂々3位をキープし、中断前にタイヤを替えたことで後退したものの、7月の第13戦ハンガリーGP以来となる久々のポイントを手にすることができた。
マクラーレンのオスカー・ピアストリは、接触による10秒ペナルティーが影響し8位。RBのリアム・ローソンは9位でチームにポイントを献上した。入賞圏最後の10位は、メルセデスのルイス・ハミルトンだった。
以下、11位セルジオ・ペレス(レッドブル)、12位オリバー・ベアマン(ハース・フェラーリ)、13位バルテリ・ボッタス(キック・ザウバー・フェラーリ)、14位フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・メルセデス)、15位ジョウ・グアンユー(キック・ザウバー)が完走した。
なお土曜日にドライで行われた24周のスプリントでは、2番手スタートのノリスがスプリント初優勝で8点を追加。ピアストリは、タイトルを争うチームメイトに勝利を譲ったことで2位となり、マクラーレンは1-2フィニッシュを達成した。3位でゴールしたフェルスタッペンは、終盤のバーチャルセーフティーカー中の違反で5秒ペナルティーが加算され4位に後退。代わって3位にはルクレールが入った。以下、5位カルロス・サインツJr.、6位ラッセル、7位ガスリー、8位ペレスまでがポイントを獲得した。
ドライバーズチャンピオンシップは、1位フェルスタッペン393点、2位ノリス331点で、この週末前に47点あった両者の差は62点に拡大した。その後ろには、3位ルクレール307点、4位ピアストリ262点、5位サインツJr.244点らが続いている。
コンストラクターズチャンピオンシップは、1位マクラーレン593点、2位フェラーリ557点、3位レッドブル544点、4位メルセデス382点、5位アストンマーティン86点という上位の顔ぶれとなる。
史上最多24戦が組まれた2024年シーズンもラスト3レースへ。次の第22戦ラスベガスGP決勝は、日本時間の11月24日に行われる。
(文=bg)
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