大矢アキオのフランクフルトショー(後編)新しいジャーマニーと古いドイツ
2013.09.17 画像・写真大矢アキオのフランクフルトショー後編は、街角リポートである。
空港にはドイツで開発されたヒュンダイがディスプレイされていた。郊外に目を向ければ欧州中央銀行の新本店が着々と造られている。その前に立ち寄ったデュッセルドルフの路上では、ダイムラーが主導するカーシェアリングの車たちを頻繁に見かけた。
筆者が住むイタリアでは見られない、新しい欧州をけん引するパワーとトレンドがひしひしと感じられた。そうしたダイナミックな街の様子を、傍らで見つけた面白事象や、かつての幻影とともにお伝えする。(文と写真=大矢アキオ<Akio Lorenzo OYA>)
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フランクフルト・アム・マイン空港第1ターミナルにて。コンパニオン付きで展示されていた「ヒュンダイi40」。思えばi40の開発は、空港に近いリュッセルスハイムのヒュンダイR&Dセンターによるものだ。
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フランクフルト・アム・マイン空港第1ターミナルにて。コンパニオン付きで展示されていた「ヒュンダイi40」。思えばi40の開発は、空港に近いリュッセルスハイムのヒュンダイR&Dセンターによるものだ。
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「ヒュンダイi40」の反対側には、フォルクスワーゲンが今回のフランクフルトショーで公開した電気自動車「e-up!」が展示されていた。ショー会場よりもゆっくり見られるのでは?
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「アップグレードをお望みなら、『ジープ・グランドチェロキー』のドライバーズシートに」。のメッセージが書かれた広告。掲げられていたのはチェックインカウンターの上である。
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フランクフルト中央駅。高い天井には「メルセデス・ベンツGLAクラス」と「フォルクスワーゲンe-up!」の広告が対峙(たいじ)する。
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こちらもフランクフルト中央駅にて。「1.5km離れたショー会場まで、スマートの電動アシスト自転車『スマートeバイク』をレンタルします」という企画。
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今年のドイツはさまざまな重要な選挙の年である。デュッセルドルフ中央駅前にも、キリスト教民主同盟(CDU)党首のアンゲラ・メルケル現首相と、対立する社会民主党のペア・シュタインブルック氏のポスターが並ぶ。
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フランクフルト東郊では、欧州中央銀行新本店ビルの建設が続けられている。一帯はいまだに市街地と比べると閑散としているが、やがてその風景は一変するだろう。
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建設中の欧州中央銀行新本店ビルを見渡すホテルにて。客室の壁はユーロ紙幣だ!
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ダイムラーが「スマート」を用いてさまざまな国で展開するカーシェアリングサービス「CAR2GO」。デュッセルドルフでは300台が稼働している。
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こちらはBMWがSixtレンタカーとともに展開しているカーシェアリングサービス「DriveNow」。写真の「MINI」のほか「BMW 1シリーズ」もフリートに加えられている。
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トレーラー(モーターサイクル運搬用か)をけん引する「MINI」。たとえプレミアムカーでもキャンピングカーを引っ張ったり、馬運車を引いたりする。ドイツ人ユーザーの容赦ない使いっぷりが痛快だ。
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デュッセルドルフを本拠とする工房「Sticker bomb」が提供するステッカーでドレスアップした「オペル・ティグラ」。
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ドイツの街を走るちょっと古いベーシックカーには、デカールを貼り付けたクルマが多い。ゲーテの時代から南国ムードは、ドイツ人にとって永遠の憧れである。
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この「トヨタRAV4」のオーナーは、車内搭載グッズからして愛犬家である。スペアタイヤのカバーには、自分の犬と思われる画像がプリントされている。
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ドイツのちょっと古いクルマのコンディションは、イタリアやフランスなどと比べて格段に良い。この3代目「BMW 3シリーズ(E36)」は、その好例だ。
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デュッセルドルフ中央駅近くにて。古タイヤを用いたロータリー。ドライバーにとってはちょっとしたサーキット感覚であるが、やがて立派な植え込みへと作り直されるであろう。
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デュッセルドルフの歩道に捨てられていたソファ。軽やかで繊細なイタリア家具とは対極にあるデザインだが、その質実剛健さは、いかにもドイツの人に愛されてきたものである。
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ビル移転の際に忘れられてしまったのだろうか。退色が物悲しさを増幅する。デュッセルドルフにて。
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夏から秋にかけてドイツに来ると、女性用の民族衣装「ディアンドル」が、イトーヨーカドーやダイエー級の店でも売られている。
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おまけ。ルフトハンザ・ドイツ航空とコードシェアしているスカンジナビア航空の機内安全設備説明シート。イラストのお姉さんが、他社に比べ妙になまめかしい。