第27回フレンチブルーミーティング
2013.11.16 画像・写真日本最大規模のフランス車イベント「フレンチブルーミーティング」(FBM)が今年も例年通り10月の週末(2013年10月19日~10月20日)、長野県車山高原において開催された。
今年はあいにくの天候不良で、予定された参加数には満たなかったものの、主催者側の発表では参加台数1800台、参加人数4000人と、今もってお化けイベントであることに変わりはない。日本においても、フランス車が好きな人は結構多い。どこか特定のメーカー色に偏らず、フランス車以外の参加を受け入れるおおらかさも、このイベントの特徴だ。
前夜祭パーティーにはじまり、「フレンチ縁日大テント村」での屋台、ジムカーナ大会、2CVクランク掛け競争、大ビンゴ大会、子供写生大会、そして特設ステージでのミニライブと、今回も盛りだくさんの内容であった。しかし、それらをもってしても雨や寒さの難儀には勝てず、ちょっと盛り上がりに欠けた今年のFBMではあった。(文と写真=笹目二朗)

CARBOXのコーナーにあった「シトロエン・ネモ」(右)と「シトロエンDS5」。ネモは1.3リッターディーゼルエンジンを搭載し、スライドタイプのリアドアとリアハッチゲートを持つ。右ハンドルとATの仕様があれば日本でもっと売りやすいだろうが、そうなるとプジョー・シトロエン・ジャポンが売りだすだろうから、レア物が欲しい人は今のうちか。
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CARBOXのコーナーにあった「シトロエン・ネモ」(右)と「シトロエンDS5」。ネモは1.3リッターディーゼルエンジンを搭載し、スライドタイプのリアドアとリアハッチゲートを持つ。右ハンドルとATの仕様があれば日本でもっと売りやすいだろうが、そうなるとプジョー・シトロエン・ジャポンが売りだすだろうから、レア物が欲しい人は今のうちか。
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SHINWA RACINGの「ルノー・メガーヌ トロフィー」。V6エンジンをミドシップに積む。FFの量産車とはまったくの別物。
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SHINWA RACINGの「ルノー・メガーヌ トロフィー」の後ろ姿。後席に高性能エンジンを積んだ、「サンク ターボ」というミドシップカーを生産していた時代から見れば隔世の感あり。
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「プジョー208」のラリー仕様。このカラーリングはWRCを戦う本番の車両と同じ。今年7月に開かれた「208GTi」のメディア向け試乗会で、会場に展示されていたクルマそのものかもしれない。
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フレンチブルーミーティングの看板らしきものは見つからず。これは前夜祭で使われたものだが、毎年こんな感じでココに設置してある。初めての来場者にとっては記念写真の撮影スポットでもある。
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「シトロエン11CV トラクシオン アヴァン」は、この仙台からの参加車のほかにもう1台来ていた。現代の感覚からすると鈍重に見えるかもしれないが、乗ると意外や軽快。前後のオーバーハングが短いLWBが動きにソリッド感を与え、前輪はよく切れる。
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「シトロエンDS21」。DSも少なくなったけど、FBMには欠かせないクルマ。このイベントが続くかぎり参加してください。
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「ルノーR8ゴルディーニ」。昔はルノーといえば、リアエンジン車だったんですよ。オーバーステアでテールを流して走っていく姿がなつかしく思い出される。
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「マートラ・タルボ ムレーナ」。会場でみかけたのはコレ1台だったかな? 1980年代前半の車。1.6リッター90psと2.2リッター140psの仕様があった。
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110万円で売りにだされていた「シトロエン・アミ8」。ボディーはきれい。オーナー氏は、「古いクルマの維持管理は大変であり、情熱だけあってもダメ。ここらへんで若い次世代へと申し送りたい」という心境か。
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「ルノーR16」。「R」プラス数字で呼ばれていた時代のルノーの中でも、傑作中の傑作。1965年から79年まで作られた。これも売りにだされていた。確か登場年にヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを獲得した名車。
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「シトロエンCXファミリアール」の後部をさらに延長してハイルーフ化したようなモデル。とにかく、ホイールベース、全長ともに異様に長い。油圧サスペンションもこうした使い方には有利かもしれない。
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何年か前に初めて見たときには新鮮なおどろきだった。「2CV」でも2シーター・スポーツロードスターになるんだと思った。ほろ姿もすてきではあるが、雨でオープンにできないのが残念。
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せっかくテルテル坊主を用意してくれたのに効果なし。三重からの参加。「2CV」の中では最末期のモデル。この赤黒、あるいはグレー濃淡のツートンカラーの「チャールストン」は、一時は大量に参加していたが、最近は皆さん、しまいこんでいるのかなぁ。
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ここは「ルノー4」のあつまり。グリルにモールのないのが原型ではあるが、あまりにきれいに仕上がっていたので、コレはそれ風に作ったものかもしれない。間違っていたらゴメンナサイ。
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会場の俯瞰(ふかん)。雨でところどころに水たまりができており、気温も低く、寒い。参加者も車の中で談笑したりで、あまり外に出てはいない。同じ車種ごとにまとめて置かれた年もあったが、今年はバラバラ。それもフランス的。
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会場内では小規模の個人売買は自由だから、こうしてトランクを利用して即席の販売が行われている。この「シトロエン2CV」のルーフはボディーの塗色に合わせた特製で、なかなか美しい。毎年みかける常連の一台。
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こちらも「カングー」の後部を利用して、即席の屋台ができ上がっている。おのおのに得意分野があって、細かく見ていくと面白いが、なにせ今年は天候に恵まれず。下はどろどろ、しかも雨が降ってきて、およそ営業向きな日ではなかった。
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イケダコウスケさんの新作絵本『楽しい時間』。価格は980円。
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丁寧に作られた作品は一応、展示販売されているが、ほんとうは皆に見てもらうのが趣旨で、売りたくない(?)のかもしれない。
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障がい者福祉作業所のみなさんが作った手作りの木製自動車玩具。
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「ルノー4(キャトル)」の後部にテントを張って食事したり、休憩所にしていたりする人たちが何組か見られた。ちなみに、フランス人は外で食事するのが大好き。道端のパーキングエリアは広く、数も多い。施設の充実度はフランスが世界で一番。
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「シトロエンC4」ラリー仕様車の集団。
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「DS19」や「SM」など、シトロエンの仲間のあつまり。
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「シトロエン2CV」のトランク部分をこんな箱型に改造した例はいくつか見られた。FBMではおなじみ。
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「ルノー・スポール スパイダー」は本来、ほろの備えがない。雨降りともなると、パークしておくと水がたまってしまう。このオーナーは特製のほろを作ったようだ。ロールバーの後ろは開放されている。
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この「ルノー・スポール スパイダー」も、自製のほろを考案している。やっぱりスポーツカーは走っているときが美しい。長いリアのトレーリングアーム・サスペンションは接地性が抜群によく、LSDなどなくてもタイトコーナーで内輪が空転することはなかった。やっぱりフランス車はそうでなくちゃ。
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プジョーのミニバス。駐車場に止めてあった車で詳細不明。よっぽどプジョーが好きなんでしょうね。
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これは某軽自動車をベースに、前部と横のパネルを擬装してシトロエン風に仕立てたもの。外装パネルはキットで販売されており、前部だけなら30万円ほど。これは荷台部分を木で仕上げてあり、素晴らしい出来。FBMではコレもアリ。フランス車好きであれば何でも歓迎される。
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これは上の方の駐車場の風景。車種で群れをつくることなく、いろいろなフランス車が止まっている。これはFBM独特の風景。