「モントレー・オートモービル・ウイークエンド」を写真で紹介
2014.09.08 画像・写真アメリカはカリフォルニアで催されたヒストリックカーの祭典「モントレー・オートモービル・ウイークエンド」の模様を、写真で紹介する。(文=西川 淳/写真=林 直剛)

今年はインフィニティ(日産)が初めて「モータースポーツ・ギャザリング」をサポート。F1マシンもさることながら、「Q50オールージュ」が高い注目を集めていた。
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今年はインフィニティ(日産)が初めて「モータースポーツ・ギャザリング」をサポート。F1マシンもさることながら、「Q50オールージュ」が高い注目を集めていた。
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こちらではフェラーリ・スペチアーレの歴史が一堂に介している(「ラ・フェラーリ」がいなかったのが残念)。左から「288GTO」、同「エヴォ」「F40」「F50」「エンツォ」。近年、これらスペチアーレシリーズの相場は軒並み急騰中で、すべて1億円を超えてきた。
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長らくヘンリー・フォード・ミュージアムに展示されていた「マスタング1」。スペースフレームにオールアルミニウムのボディーをかぶせたミドシップの2シータースポーツで、1962年に作られたコンセプトカーだ。ミドには、欧州フォードの1.5リッターV4エンジンを積む。
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インディーレースのファンにはおなじみ、STPカラーの1968年「ロータス56“ガスタービンカー”」。後に、これをベースとしたF1マシン「56B」も登場する。イベント当日には何度かガスタービンエンジンに火が入り、ジェット機のようにすさまじい爆音をまき散らしていた。
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「ラ・フェラーリ」も会場の外を走り回っていたが、イベント会場には「ポルシェ918スパイダー」や「マクラーレンP1」の姿も。いち早く納車のはじまっていたP1だけに、週末、そこかしこでよく見かけた。
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イベント会場の駐車場もご覧の通り。中に入れてあげた方がいいんじゃないの? というような名車たちがごろごろ。駐車場を見てまわるのも一興だ。
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クエイル・ロッジではボナムズがオークションを開催。今年の注目は、マラネロロッソ・コレクション(サンマリノ)から出品された10台のクラシック・フェラーリで、そのうち写真の「250GTO」が約40億円で落札された。
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ここからは「モータースポーツ・リユニオン」の様子。写真は早朝のラグナセカのパドック。ご覧のように空には霧が立ちこめている。この時間帯はまだ晩秋のように肌寒いが、パドックで出走準備に励むオーナーたちの姿を目の当たりにできるという意味で、見逃せない。9時を過ぎれば徐々に霧も晴れ、抜けるような青空が広がって、暑くなる。
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マニア垂涎(すいぜん)の“レンシュポルト”も多数参戦。ヒストリックレーシングカーのなかでもポルシェの速さは抜きんでている。おそらく、ポテンシャル的にも、そしてバックアップ体制的にも、レーシングカーの性能を維持しやすいのではないか。そこがポルシェの懐の深さというものだろう。
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観客が最も興奮するのが、トランザムレースだ。毎年、土曜もしくは日曜のトリを飾るレースとして開催される。60年代、70年代の懐かしいマッスルカーたちが大迫力のエキゾーストノートで合唱、全てのコーナーで迫力のドリフトシーンを演じてくれる。耳をつんざく爆音とは、このことだ。
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日本人熱狂のシーン。「ダットサンZ」を「ハコスカ」が追いかける。それも「シボレー・カマロ」とポルシェを従えて。日産やマツダのCカーは既に実績がある。これから日本のGTレーシングカーもますます増えていくに違いない。
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こちらは、ドイツ車ファン熱狂のシーンではないだろうか。「ポルシェ935K3」(しかも伊太利屋カラー)が、ワークスカラーの「BMW 3.0CSL」と同「M1」を従えてコークスクリューを下りてきた。この3台は毎年のように参戦するラグナセカの人気者だ。
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愛媛から参加の「トヨタS800」。非力なマシンゆえ、勾配が大きく、登りのストレートが続くラグナセカでは不利だったが、軽快なエキゾーストノートを響かせて観衆を沸かせた。
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「シェルビー・マスタング」や「シェルビー・コブラ」「シボレー・コルベット(C2)」といった、アメリカ人にとってのヒーローたちも大挙してレースに参加。勇ましいV8サウンドを響かせる。乾いた気候に加えて、山の上に作られたすり鉢状のサーキットゆえ、レーシングサウンドが本当に心地よく響く。目をつむってビールを飲んでいても、心が躍るイベントだ。レーシングカーは、やっぱり音だよね……。
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今年の「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」は、マセラティの100周年がメインテーマ。それだけに、古き良き時代のGTカーやレーシングカーが勢ぞろいした。なかなか分かりづらいマセラティの歴史も、現物がそろうと非常に興味深い。手前は1955年式「A6G/54」で、ザガードがボディー架装を担当した貴重な19台のうちの1台。
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日本人にはなじみのないブランドかもしれないが、ラクストンが16台も集まった。1920年代後半に誕生した、非常に珍しいFFの大型車だ。ヘッドライトのカタチが個性的。
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「オスカMT4モレッリ スパイダー」。1955年にボローニャで生産された。作ったのは、もちろん、マセラティ兄弟。このクルマの優秀さは、フェラーリやランチアといった並みいる競合たちを相手に、セブリング12時間で総合優勝を果たしたことでもわかる。ドライバーはスターリング・モスだった。
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ノーレストアであることはもちろん、その存在そのものがレアな一台。67年式「ディーノ206コンペティツィオーネ ピニンファリーナ クーペ」。ピニンファリーナ・コレクションからの放出品。オーナーはフェラーリ界では知らない人のいない、ジェームス・グリッケンハウス。
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高額ゆえ、そして多くのユーザーがレースカーに憧れたため、7台しか生産されなかった正真正銘のロードユース専用「フォードGT40」。「マークIII」と呼ばれるモデルだ。デチューンされているとはいえ、レーシングユニットの289キュービックインチV8エンジンを積む。4灯ヘッドライトや小さなオーバーライド・バンパーに注目。ホイールベースもやや長い。
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「フェラーリ250テスタロッサ」も、なんと20台が集結した。ペブルビーチでは、毎年、非常にレアで貴重なモデルを選んで、20台前後集めることが恒例になっている。こんなことができるのは、世界でもこのイベントのみだろう。1台20億円はくだらないから、ここにあるのは全部で……、などと計算するのはやぼというものだろう。