激走!! 「スーパーアメリカンフェスティバル2014」
2014.10.02 画像・写真2014年9月28日、静岡県小山町の富士スピードウェイで「スーパーアメリカンフェスティバル2014」が開かれた。これは今回で22回目を数えるアメリカンテイストなクルマ&バイクの祭典だが、昨年までは「夏はアメフェス!」をキャッチフレーズに、7月の最終日曜ないし8月の第一日曜に開催されていた。今年は「真夏は人車ともにキビしい」というエントラントの声に応え、約2カ月遅らせたというわけだが、幸い絶好のイベント日和に恵まれ、アメリカ西海岸を思わせる青空の下での開催となった。日程は変われども内容に変更はなく、初回以来の伝統である最高峰カテゴリーのトップフューエルを含む日本最大級のドラッグレースをはじめ、カーショー、そしてR&Rグループ「クールス」のライブなどが主なプログラムである。ギャラリーにとっても日程変更は歓迎すべきことだったのか、例年以上に盛況だった会場から、140台以上のエントリーがあったドラッグレースを中心に紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)

雲ひとつなく晴れわたった青空に向かってそびえ立つ富士山をバックに出走を待つ、ナンバー付き車両で争われるストリートクラスのマシン群。先頭は1965年「シボレー・シェベル」。コンパクトとフルサイズの間のインターミディエート(中間サイズ)である。
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雲ひとつなく晴れわたった青空に向かってそびえ立つ富士山をバックに出走を待つ、ナンバー付き車両で争われるストリートクラスのマシン群。先頭は1965年「シボレー・シェベル」。コンパクトとフルサイズの間のインターミディエート(中間サイズ)である。
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グリップを高めるためにスタート前にタイヤを激しく空転させて熱を入れる、ドラッグレースの見せ場のひとつであるバーンアウトを行う1957年「シボレー・ベルエア」。
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ストリートクラスの、初代「シボレー・カマロ」同士の対決。
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C3こと3代目「シボレー・コルベット」同士の対決。
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「コブラ427」vs「シボレー・エルカミーノ」。
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黄色い1932年「フォード・デュース・クーペ」vs真っ黒な55年「シボレー150」。青春映画の傑作、ご存じ『アメリカン・グラフィティ』の名シーンの再現である。
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ナンバーなしで、ストリートクラスよりモディファイされたマシンによるプロクラス。手前は3代目「シボレー・カマロ」、奥はC2(2代目)「シボレー・コルベット・スティングレイ」。
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型式名S13こと5代目「日産シルビア」とSA22Cこと初代「マツダ・サバンナRX-7」の日本車対決。
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2代目「トヨタ・スープラ」と「マツダRX-8」が、俗にクリスマスツリーと呼ばれるドラッグレース専用タイミングシステムのグリーンライトに合わせてスタートした瞬間。
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プロクラスにはこんなマシンも出走した。フォルムは4代目「メルセデス・ベンツSLクラス(R129)」だが、果たして中身は?
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バーンアウトする、クールなカラーリングとレタリングでキメた1965年「プリマス・ベルベディア」。
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見たところノーマルのボディーを保っているが、中身は別物のプロストックカーと呼ばれるマシン。手前はサブコンパクト(コンパクトよりさらに小さい)の「シボレー・ベガ」、奥は3代目「トヨタ・ソアラ」。
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見た目は(辛うじて)「シボレー・シェビーIIノーバ」だが、中身はパイプフレームを持つ、まったくのスペシャル。マスクはエアブラシで描かれている。
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通称ハコスカこと3代目「日産スカイライン」風のプロストックカー。
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スズキやカワサキの空冷並列4気筒エンジンを積んだ、プロストックバイクと呼ばれるドラッグレース専用マシンの対決。
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ガス・ファニーカーと呼ばれる、ガソリンエンジンを積むファニーカー。ファニーカーとは市販車をデフォルメしたボディーカウルをかぶせた、その名のとおりファニー(こっけいな、奇妙な)姿のマシンを指す。これは初代「シボレー・カマロ」のフォルムを持つ。
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こちらはガス・ドラッグスター。その名のとおりガソリンのV8エンジンを積んだドラッグスターである。
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アルコール燃料を使用して3000ps以上を発生するスーパーチャージドV8ユニットを積んだトップアルコール・ファニーカーの対決。テールには強烈なグリップによるフロントの浮き上がりを抑えるウィリーバーのほか、減速用のパラシュートも備えている。
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これもトップアルコール・ファニーカーの対決。
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大トリを務めるのは、ドラッグレースの最高峰カテゴリーであるトップフューエル・ドラッグスター。エンジン始動直前の静謐(せいひつ)なひととき。
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燃料にニトロメタンを使用し、最高8000psを絞り出すという8.2リッターV8スーパーチャージド・エンジンを搭載したトップフューエル・ドラッグスター。エキゾーストノートはすさまじく、文字通り辺りを震わせ、近くで見るなら耳栓は必須。真後ろからバーンアウトを撮ろうと近づいたところ、エキゾーストから吐き出されたガスで一瞬にして目はチカチカ、喉はガラガラ。次回からはマスクとゴーグルも持参しないと。
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トップフューエル・ドラッグスターのスタートの瞬間。
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手前のマシンはエンジン不調で出遅れた。奥のマシンの吐き出す白煙はまるで煙幕で、富士山もかすんでしまいそう。
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スタートから100m付近を走るトップフューエル・ドラッグスター。素人目にはすさまじい迫力だったが、こちらも調子はいまひとつだったとのこと。1/4マイル(約400m)の通過タイムは7秒471、到達速度は365km/hだったが、関係者によると「トップフューエルとしては遅すぎ」。本場のドラッグ専用コース(サーキットとは路面のグリップが違う)で、マシンが完調なら4秒台で走り抜け、到達速度は500km/hオーバーという。
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ランチタイムに行われた、女性ライダーの乗る「ハーレー・ダビッドソン」のパレード。
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グランドスタンド裏ではカーショーが行われた。
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上品な淡いピンクが青空に映える1959年「キャデラック62クーペ・ド・ヴィル」。年を追ってエスカレートしていたテールフィンはこの年がピークとなった。
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1968年「ダッジ・ダートGT」。オリジナル状態をよく保ったクライスラーのコンパクトカー。レザー張りのルーフを含めたエクステリア、インテリアがすべて渋いグリーンで統一されている。
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シボレーV8エンジンを積んだ超ビッグバイク「ボスホス」も20台近くそろった。
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パドック近くのパーキングでは、歴代「日産フェアレディ」が集う「オールジャパン・フェアレディ・ミーティング」も併催された。