「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL」の会場から(前編)
2014.11.26 画像・写真2014年11月23日、静岡県小山町の富士スピードウェイ(FSW)で「TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL」(TGRF)が開かれた。前身となる「TOYOTA MOTORSPORTS FESTIVAL」(TMSF)から数えると今回で14回目となるが、TMSFがレーシングコースでの走行プログラムを中心に一年間のモータースポーツ活動を締めくくるファン感謝イベントだったのに対して、TGRFはそのほかにも交流や体験をテーマとした多くのプログラムをラインナップ。老若男女を問わずクルマ好きが楽しめるイベントとなっている。FSW内に設けられたイベント会場は大きく分けてレーシングコース、イベント広場、ドリフトコース、ショートサーキット、特設ラリーパーク、特設ダカールパーク、交通安全センター モビリタの7つだが、各会場でプログラムが同時進行しているので、もしそれらをすべて体験するとしたら、いったい何日かかるのか? というくらい内容は盛りだくさんなのだ。反面、ヒストリックマシンなどの走行や展示はTMSF時代より少なくなり、硬派なモータースポーツファンにとっては少々寂しくなった感は否めない。現在のトヨタの、モータースポーツ活動の頂点に位置するWEC用マシンの走行シーンが見られなかったのも、まだシーズン中とはいえ残念だった。とはいうものの、より多くの人々にクルマの、そしてモータースポーツの楽しさをという、トヨタのスローガンである“FUN TO DRIVE, AGAIN”を体現した見事なイベントだったのは間違いなく、大盛況だった。ここでは前編として、レーシングコースにおけるプログラムを紹介しよう。(写真と文=沼田 亨)

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北は北海道の十勝スピードウェイから、南は大分のオートポリスまで全国7つのサーキットを舞台に、5つの地域でシリーズ戦が展開されている、ノーマルの「ヴィッツ」によるワンメイクレースであるGAZOO Racing Nets Cup Vitz Race。すでに今年のシリーズ戦は終了しているが、各地の上位ランカーが一堂に集い、今年の日本一のヴィッツ使いを決めるレースであるグランドファイナルが行われた。写真は、シード選手と予備予選を勝ち残った選手の、合わせて45台による決勝のオープニングラップ。
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序盤から予選1位のカーナンバー22と、3位のナンバー25による激しいトップ争いが展開された。結果は25番の水谷大介が優勝、22番の北田和哉が2位。
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SUPER GTに参戦中の立川祐路、大嶋和也、脇阪寿一らトップドライバーが「レクサスIS F」などの運転手を務めたサーキットタクシー。
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デモランを行った唯一のヒストリックマシンである「トヨタ7」。1970年の日本グランプリに向けて開発されたが、グランプリ中止により実戦には参加しなかった「ターボチャージド・トヨタ7」に、自然吸気の5リッターV8を積んだ仕様。平手晃平がドライブした。
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恒例となったメインストレートでのドリフトエクストリーム。D1グランプリ参戦中のドライバーが新旧「86」(AE86、トヨタ86)、「日産GT-R」(R35)などを駆り、華麗なテクニックを披露した。
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新旧プロドライバーと「トヨタ86/スバルBRZ」のワンメイクレースに参戦中のドライバーがタッグを組んで戦う、今回のレーシングコースにおけるメインイベントだったGAZOO Racing 86/BRZ Dream Race。エントリーした23台が一斉に1コーナーに向かうスタート直後のシーン。
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カーナンバー80を駆る星野一義御大と平手晃平(ナンバー906)のバトル。星野御大は平手選手を抑えきって(平手選手が遠慮して?)3位に入賞した。ちなみに星野御大は、ワンメイクドライバーの小林敬一選手と交代した際にピットロード制限速度違反(40km/hのところを56km/h)を犯したが、競技長が無罪裁定を下した。
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GAZOO Racing 86/BRZ Dream Raceで、見事ポール・トゥ・ウィンおよびファステストラップのハットトリックを決めた谷口信輝/片岡龍也組。スタートからぶっちぎりで、今年のSUPER GTのGT300クラスを制したチャンピオンの実力を見せつける結果となった。
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SUPER FORMULAスペシャルランより、今年シリーズランキング2位となったJ.P・デ・オリベイラの駆る「Lenovo TEAM IMPUL SF14」。
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同じくSUPER FORMULAスペシャルランより、シリーズランキング6位となったジェームス・ロシターの「フジ・コーポレーション KONDO SF 14」。
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ニュルブルクリンク24時間耐久に参戦したGAZOO Racingの歴代マシンによるエキシビションレースより、2007年に参戦した「アルテッツァRS200」。ドライバーはモリゾウ(豊田章男社長)。
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今年のSP3クラスに影山正彦/佐藤久実/蒲生尚弥のドライブで参戦、クラス優勝した「トヨタ86」。
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同じく今年のSP8クラスに木下隆之/石浦宏明/大嶋和也/モリゾウのドライブで参戦、クラス優勝した「レクサスLFA」。
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今年より新設されたSP-PROクラスで優勝した飯田章/脇阪寿一/井口卓人の「レクサスLFA Code X」。LFAをベースとした、次世代スポーツカー技術の研究車両である。
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スーパー耐久用マシンやカスタマイズ仕様などさまざまな「トヨタ86」によるデモランには、全日本ラリー参戦中のマシンも登場。細くてハイトの高いラリータイヤを履いた姿で、カウンターステアを披露。
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SUPER GTスペシャルランより、今シーズンのGT300でチームランキング6位となった佐々木孝太/井口卓人の「スバルBRZ R&D SPORT」。
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同じくGT300でチームランキング7位となった新田守男/嵯峨宏紀の「OGT Panasonic プリウス」。
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GT500でチームランキング6位となった大嶋和也/国本雄資の「ENEOS SUSTINA RC F」。
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GT500でチームランキング7位となった立川祐路/平手晃平の「ZENT CERMO RC F」。
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GT500でチームランキング3位となった中嶋一貴/ジェームス・ロシターの「PETRONAS TOM'S RC F」。