満充電男! 大矢アキオのパリモーターショー2016(街角編)
2016.10.06 画像・写真黙々と流れるセーヌ川と、それを鉄橋で横切る地下鉄6号線の古い車両。足早に流れる雲間に一瞬顔をみせる太陽。パリはいつもの表情で、筆者を迎えてくれた。
「パリモーターショー2016」がにぎわいを見せる一方で、シトロエンの歴史的販売店は店じまいし、映画『アメリ』で主人公の恋人が捨てられた写真をかき集めていたスピード写真機は、モダンなものに取り換えられつつある。そんな、変わりゆくパリの風景を紹介しよう。
(文と写真=大矢アキオ<Akio Lorenzo OYA>)
-
1/20パリモーターショー2016の会場周辺にたたずんでいたのは、燃料電池車「ヒュンダイiX35フューエルセル」のタクシー。ヒュンダイは2015年12月、パリで同型車を5台納入している。
-
2/20モーターショーの開催に合わせて、パリ・オルリー空港の出発ロビー階段付近は、メルセデス・ベンツの広告で埋め尽くされていた。
-
3/20パリのタクシー会社「G7」は、ウーバーをはじめとするインターネット配車サービスに対抗するため、独自のアプリを導入するなど、さまざまなアイデアを試みている。直近では、タクシーのカラーリングも刷新。エコカーではグリーンのラインが、それ以外は赤のラインが斜めに走る。
-
4/20EVカーシェアリング「オートリブ」(写真左から2台目が該当車両)の充電スペースは、個人のEVやPHVにも開放されている。「ポルシェ・カイエンS E-ハイブリッド」や「BMW i3」も、すました顔をしてチャージ。さすが大都会パリである。
-
5/2010月1日土曜日、パリ郊外ブローニュ・ビヤンクールの市庁舎で。これから結婚式が行われるもよう。ルノーの企業城下町で同ブランドばかり並んでいるところからして、ルノーの従業員家族か。
-
6/2010月2日月曜日午前。パリモーターショー会場ゲートにて。前売り券がなくてもすぐ入れる感じ。「世界5大モーターショーで最多入場者数」の座を、今回も維持できるか。
-
7/20新型「日産マイクラ」の広告は、2016年9月29日のプレスデーにおける発表直後、インターネットから地下鉄駅構内の液晶ディスプレイまで、せきを切ったように流れ出した。
-
8/20セーヌ左岸ポルト・ドルレアンのシトロエン販売店は、2016年2月の時点ですでに閉鎖されていたが、今回訪れてみると解体準備が進められていた。シトロエンの古い建築物は、当時最先端のスタイルを採り入れたものだっただけに惜しい。
-
9/20スピード写真機「フォトマトン」は近年、あのフィリップ・スタルクによるデザインのものが増えている。サン・ラザール駅で。
-
10/20あるショッピングアーケードの化粧室で。鏡に投影されているのは、手書き風文字の時計。ただいま12時10分。
-
11/20地下鉄の椅子といえば長年プラスチック製ばかりだったが、ここにきて尻触り(?)のいい木製が導入され始めた。ただし、寝転がれないよう座面の奥行きは極めて浅い。
-
12/20かつてパリといえば「ルノー4」の「フルゴネット」だったが、「シトロエン・ベルランゴ」のルートバン仕様も十分味が出てきたようで。
-
13/202007年の運用開始から来年で10年、シェアリング自転車「ヴェリブ」は完全に市民権を得た。写真は適切に配分するためのトラックで、EVである。
-
14/20緊急時に消防はしご車の作業スペースになることを示す標識が、一番下に。
-
15/20……と思ったら、実際、消防車の出動シーンに遭遇。路線バスに道を譲ってもらえたかと思えば、割り込んでくる自転車もあり……。
-
16/20気がつけば、『NAVITIME』のパリ版ができていた!
-
17/20パリのバス停は、ひさしの下の表示板まで近づかなくても、遠くから待ち時間が分かるようになった。
-
18/20おっ、新型停留所のポールにはUSBのアウトレットまである。
-
19/20ただし、“パリ名物”のデモなどによる遅延・迂回(うかい)の情報は、個人的には、いまも貼り紙が一番頼りになる。
-
20/20こちらはオペラ座前のバス停で見つけたシャネルの広告。穴に手を突っ込むと、N°5の新作オードゥ トワレットが噴き出す。誰がいつチャージしているのか、気になるところ。