BMWの神髄を見た! webCGほったのドイツ・ミュンヘン探訪記(後編)
2017.05.22 画像・写真webCGほったが、BMWの“おひざ元”であるドイツ・バイエルン州の州都ミュンヘンを探訪。後編では、BMWの本社ギャラリーである「BMWヴェルト」と、100年の歴史を紹介する「BMWミュージアム」を訪問。航空機産業に端を発する同社の来歴と、今日の姿をリポートする。(webCG ほった)
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1/56BMWクラシックから、次なる目的地へと「トヨタ・プリウス+(日本名:プリウスα)」のタクシーで移動。ちなみに、ミュンヘンでは日本車はかなりの少数派。感覚的には独、仏、伊の次、韓国車とどっこいといった印象だった。
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2/56そんな少数派の日本車の中でも、今回のツアーで最も心に刺さったのがこちら。なぜにマルティニ……?
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3/56かの地での日本車事情に思いをはせている内に、タクシーは次なる目的地に到着。レルヒェナウアー通りを挟み、BMW本社の向かいに位置する「BMWヴェルト」である。
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4/56BMWヴェルトとは、日本語的(英語的?)にいうと「BMWワールド」。BMWグループの本社ギャラリーであり、ブランドの情報発信拠点である。それにしても天井高っ!
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5/56当然ながら、館内には各ブランドの展示エリアが設けられている。こちらはBMW。
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6/56まだ日本に導入されていない、最新世代の「5シリーズ ツーリング」。その走りが気になる方は、近日公開予定の海外試乗記をお楽しみに!
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7/56「BMW 330e」などに搭載される、プラグインハイブリッドシステムの展示。うーん……。欧州でのハイブリッド車、プラグインハイブリッド車に対する関心の度合いが気になる。あんまり見かけなかった気がするんだけど。
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8/56こちらはMINIのブース。……余談ですが、今回のツアーでは「MINIクロスオーバー」のプラグインハイブリッド車も取材しました。公開はちょっと先ですが、ぜひ試乗記をお楽しみに!(本日2度目のダイレクトマーケティング)
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9/56ロールス・ロイスの展示スペースに鎮座まします「レイス ブラックバッジ」。“若き成功者”向けの、ちょいワル ロールス・ロイスである。
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10/56スポーティーなBMW Mモデルの展示スペース。ここまでに紹介したもののほかにも、BMW M社が手がけるオーダーメイドプログラム「BMW Individual」の展示エリアも設けられていた。
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11/56子供向けの体験学習コーナーである「JUNIOR CAMPUS」。夏休みの自由課題に最適……と書こうと思ったのだが、ドイツの小学校でも、夏休みの宿題に自由課題を出すのだろうか?
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12/56ち密な動きで、器用にイラストを描いていくロボットアーム。
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13/56こちらは空力性能の解説コーナー。フロントウィンドウが切り立った古いクルマ、現代的なスタイリングのクルマ、屋根に荷物を載せたクルマと、3種類の模型で空気の流れを見ることができる。
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14/56ターンテーブルに多数のBMW車が置かれているこちらのエリアは、実は展示スペースにあらず。BMWでは希望するオーナーに対してBMWヴェルトでクルマを引き渡すサービスを提供しており、ここはその納車スペースなのだ。
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15/56カメラを向けた記者たちに、笑顔で手を振る新オーナーさん。ここでキーを受け取ることは、BMWファンにとってすばらしい記念だろう。
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16/56建屋の外に設けられた、電気自動車用の充電ポート。見たところ、発電には太陽光を使っているようである。
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17/56「DriveNow」とは、BMWが展開している“乗り捨て型”のカーシェアリングサービス。欧州では、他のメーカーもシェアードモビリティーを長期戦略の一環として掲げており、将来へ向けた新しいクルマの使い方、クルマとの付き合い方が模索されている。
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18/56BMWヴェルトから、ユニークなデザインのBMW本社とBMWミュージアムを撮影。右手前に見える“おわん”のような建物と、その隣の平たいガラス張りの建物、それらの下に広がる地下の空間が、BMWミュージアムとなっている。
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19/56レルヒェナウアー通りをまたぐ橋を渡り、いよいよBMWミュージアムへ。ロビーでまず記者を迎えてくれたのは、「3.3Li」(1968年)、「502」(1954年)、「335」(1939年)の3台。
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20/56入場券売り場の様子。奥に見える赤いクルマは「BMW 303」? 車名をメモしそびれてしまった。
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21/56天井からつられた無数の金属球が上下に動き、歴代BMW車のスタイリングを浮かび上がらせるオブジェ。
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22/56創立当初のBMWを語る上で欠かせないのが、航空機用エンジンである。こちらの「BMW IV」は23リッター(!)の排気量を持つ直列6気筒エンジンで、1918年に生産が開始された。
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23/561923年から1926年にかけて生産された、BMWにとって初の二輪車である「R32」。エンジンはフラットツイン、動力伝達はシャフトドライブと、今日に受け継がれる技術がすでに見受けられる。
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24/56こちらはBMW初の四輪車である「3/15PS」。ボディーに書かれた文字から察するに、サービスカーとして使われていたクルマだろうか?
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25/561940年のミッレミリアを制した「BMW 328ツーリングクーペ」。角のないスタイリングや丸目2灯のぼんやり顔など、今日の目で見るとカワイイ系のクルマだが、当時としては、最先端の空力ボディーをまとう高性能レーシングカーだった。
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26/561985年のF1を戦った「ブラバムBT54」。BMW製の1.5リッター直4ターボは、予選では1100psの最高出力を発生し、最高速度は340km/hに達した。
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27/562.4リッターV8エンジンを搭載した「BMWザウバーF1 1.06」。2006年のF1に投入されたマシンで、ニック・ハイドフェルドやジャック・ビルヌーブ、ロバート・クビサらがドライブした。
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28/56こちらは歴代エンジンの展示コーナー。手前に見えるは、ツーリングカーレースの競技車両に搭載された、レース用エンジンの「P54 B20」。
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29/561976年から1985年にかけて、世界のさまざまなレースで使用された2リッター直4エンジンの「M12/7」。日本でもF2やグランチャンピオンレースの車両に搭載され、活躍した。
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30/56既出の「BMWザウバーF1 1.06」に搭載された、2.4リッターV8エンジンの「P84/5」。自然吸気ながら700psを超える最高出力を発生した。
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31/56ちょっとマニアックな航空機用エンジンのコーナー。こちらは1926年に生産が開始されたV型12気筒の「BMW VI」。クランクシャフトとリダクションギアも合わせて展示されていた。
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32/561944年に生産された星型14気筒エンジンの「BMW 801」。レシプロエンジンの戦闘機「フォッケウルフFw190」などに搭載された。
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33/56高速偵察機/爆撃機「アラドAr234」に搭載されたジェットエンジン「BMW 003」。ジェットエンジンというと戦後に実用化されたイメージが強いが、ドイツでは1930年代からすでに研究が進められていたのだとか。あな恐ろしや……。
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34/56BMWといえば、これも忘れてはいけないのがバイク。レースやクロスカントリーラリーなど、さまざまなモータースポーツで活躍したマシンが展示されている。
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35/56速度記録更新のために1937年に開発された「BMW WR500」。493ccの水平対向2気筒エンジンは108psの出力を発生した。最高速は280km/h。
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36/56ここからは一転して戦後の四輪モデルを紹介。まずは1955年から1957年にかけて生産された「BMWイセッタ」。BMWがイタリアのイソ社と契約してライセンス生産したバブルカーである。かわいい。超かわいい。
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37/561964年製「BMW 700」。BMWを経営不振から救ったコンパクトセダンである。このクルマがもっともっと大成功していたら、BMWは今日のようなプレミアムメーカーではなく、大衆車メーカーの道を進んでいたかも?
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38/56“ノイエクラッセ”(展示車は「1600」)から今日の「3シリーズ」へとつづく、BMW製コンパクトセダンの展示スペース。
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39/56こちらはBMW M車の展示スペース。うーん。E46世代の「M3」とか、今見てもカッコイイ……。
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40/56博物館の中央は吹き抜けとなっており、底部のフロアには歴代の2シーターオープンカーが陳列されていた。
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41/56BMWがライセンス生産していた「オースチン・セブン」の姉妹モデル「BMW 3/15PS」。さまざまなボディーバリエーションがあったというが、こんなレーシングライクなモデルを見たのは記者も初めて。
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42/56魅力的な展示車両はもちろん、訪問者を飽きさせないユニークな展示方法もBMWミュージアムの特長。こちらは1970年代の4モデル。吹き抜けを利用して、各階の廊下から見られるようになっていた。
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43/56こちらは歴代BMW車の車名バッジの展示。BMWオーナーの皆さん、目を凝らしたらアナタのクルマのバッジが見つかるかもしれませんよ?
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44/56こちらの白い1957年製「BMW 507」は、かつてエルビス・プレスリーが所有していた個体。赤く再塗装され、グズグズの状態で発見されたものを、丁寧にレストアしたのだとか。
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45/56スロープの上から見下ろしてみると、エルビスの507はレコードの上に展示されていた。うーん。カッコイイ。
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46/56常設展なのか特別展示なのかは分からなかったが、“おわん型”の建屋ではBMWの歴史にスポットを当てた展示が行われていた。写真は航空機事業を手がけていた黎明(れいめいき)期を紹介する展示。
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47/56最初の直6 BMWで、最初のキドニーグリル採用モデルである1933年製「BMW 303」。
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48/56一気に時代を飛ばして、こちらは1972年に発表されたコンセプトカーの「BMWターボ」。奥に見えるは同じ年にデビューしたE12型の「5シリーズ」。
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49/561990年代に販売された最上級クーペ「BMW 8シリーズ」(展示車は「840Ci」)と、1999年のルマン24時間レースで優勝した「BMW V12 LMR」。
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50/561991年に発表された電気自動車のコンセプトカー「BMW E1」。モーターの最高出力は43psで、最高速は120km/hと公称されていた。
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51/56新生MINIの第1号モデルとして、2001年にデビューした「MINI」。オリジナル・ミニほどではないにしろ、今から見るとホントに小さい! Cセグメントに“成長”した今のMINIもいいけど、このくらいのサイズのモデルがあっても良くないですか? BMWさん。
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52/562011年のジュネーブショーでお披露目されたコンセプトカー「BMWビジョン コネクテッドドライブ」。拡張現実(AR)技術を用いたヘッドアップティスプレイや、外部環境との通信機能などがアピールされた。
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53/56今日の日本でもおなじみの2台。手前は電気自動車の「i3」。その隣は、高性能スポーツバイクの「S1000RR」である。
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54/562008年に発表されたコンセプトカーの「BMWジーナ ライトビジョン」。先代「Z4」を思わせるスタイリングが特徴だが、なんとそのボディーの素材は布! 指でつつくとへこむ、やわらかいスポーツカーだった。
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55/56最後に紹介するのは、2011年のジュネーブショーで発表された「ロールス・ロイス102EX」。145kW(197ps)を発生する電動モーターを2基搭載しており、1回の充電で200kmの距離を走行可能だったという。
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56/56以上。BMWヴェルトとBMWミュージアムのリポートでした。最寄り駅は地下鉄のOlympiazentrum(オリンピアツェントルム)。BMWファンの皆さん、ミュンヘン観光の折にはぜひお立ち寄りください。オススメです。