子育て終えたら……「日産ブルーバード・シルフィ」5年ぶりに一新
2005.12.21 自動車ニュース子育て終えたら……「日産ブルーバード・シルフィ」5年ぶりに一新
日産自動車は、4ドアセダン「ブルーバード・シルフィ」をフルモデルチェンジし、2005年12月21日に発売した。
■「ポストファミリー」に向けて
伝統の「ブルーバード」の名前に、風の精に由来するサブネーム「シルフィ」をつけた先代は2000年8月デビュー。カルロス・ゴーンが打ち出した日産再生計画「日産リバイバルプラン」発表後の第1弾モデルは、40〜50代のいわゆる団塊の世代に向けたコンサバティブな中型セダンで、高い環境性能を最大のセリングポイントとしていた。
リバイバルをとっくに終え、既に新局面に突入している日産が世に出す新型は、引きつづき団塊世代の「子離れ層であるポストファミリー」(プレスリリース)をメインターゲットとするが、5年前にはなかった“デザインの日産”というイメージを活用。上級車「フーガ」にも似たスタイリングと、「ティアナ」で採用した「モダンリビングコンセプト」を採り入れ、なかでもご婦人方に訴求したいという。
かつての“技術の日産”といった男性的なアプローチよりも、デザイン、あるいは使い勝手で女性にアピールするほうが賢い、ということなのだろうか。
エンジンは既に他モデルで投入済みの直4が2種類、1.5リッターと2リッターを用意。前者に4段ATを、後者に無段変速機「エクストロニックCVT」を組み合わせる。FFがメインだが、1.5リッターには電気式ヨンク「e・4WD」もある。
価格は、178.5万円から231.0万円まで。月に3000台を売りたいとしている。
なお、法人向け「ブロアム」も同時リリース。専用のお化粧やシート、読書灯などが備わるモデルである。またオーテックジャパンの「アクシス」も発売された。
■曲線の「S-motion」
内外デザインには、「S-motion」というS字曲線を多用。フロントマスクといいリアビューといい、“プチ・フーガ”といった感じだ。
インテリアも、カーブを描くインパネ、二枚貝のような「シェル・シェイプ」シートといった曲面で構成。容量9.7リッターの「スーパーマルチコンソール」やシートバックポケットなど収納にも気を配る。
ボディサイズは全長×全幅×全高=4610×1695×1510mm、ホイールベース=2700mmと幅を抜かしやや拡大。「トヨタ・プレミオ/アリオン」と比べると少し大きい程度だ。
1.5リッター「HR15DE」エンジンは、109ps、15.1kgmというアウトプット。2リッター「MR20DE」は133ps、19.5kgmを発生する。日産が低燃費化へのカギと位置付けるCVTだが、10・15モード燃費は2リッター車で16.0km/リッター。ちなみにプレミオの2リッター直噴モデルは15.2km/リッターとか。日産は「1.8リッター相当の燃費」と胸を張る。
全車「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(SU-LEV )」認定を取得、さらに「平成22年度燃費基準」を達成し(車両重量が1270kg以上の場合は「平成22年度燃費基準+5%」とか)、全車グリーン税制の適用が受けられるという。
サスペンションは、前マクファーソンストラット式、後H型トーションビームを採用。 前後ショックアブソーバーのバルブにピストンスピード低速域の減衰力を保持しながら高速域の減衰力を低減する機構を盛り込んだほか、「リバウンドスプリング」や「リップルコントロールショックアブソーバー」で乗り心地と操縦安定性の向上を図った。
装備面では、車内の空気をきれいにするという「インテリジェントエアコンシステム」や、運転席オートドライビングポジションシート、インテリジェントキーなどを用意する。
(webCG 有吉)
日産自動車「ブルーバードシルフィ」:
http://www2.nissan.co.jp/SYLPHY/
G11/0512/CONCEPT/main1.html
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