カローラにスカイライン、この日本車に注目【デトロイトショー2013】
2013.01.22 自動車ニュース【デトロイトショー2013】「カローラ」に「スカイライン」、この日本車に注目
見どころの多い2013年のデトロイトショー。会場では日本車にも勢いがあり、新型「IS」と「NSXコンセプト」だけでなく、注目に値するクルマたちが数多く出展されていた。
■北米市場で勢いに乗る日本車
今回のデトロイトショーで日本車メーカーが用意したワールドプレミア(世界初公開)の中で、北米市場向け「カローラ」の未来を示唆するデザインスタディー「トヨタ・カローラ フーリア コンセプト」は印象に残ったモデルだ。その狙いは、「スポーティーでアグレッシブなスタイリングを与えることで、ユーザーの若返りを図り、さらなる成長を手に入れよう」といったところだろうか。
それにしてもこのスタイリング、日本のカローラと同じ名前を冠するクルマとは思えないほどカッコいい。カローラは先代から日本向けと北米向けとではプラットフォームが異なるため、もはや同じクルマとは言えないのかもしれないが、この違いはどうしたら生まれてくるのだろうか? カローラに新たな可能性が見えたことに喜びつつも、同時にそれが日本ではなくアメリカから発信されたことに一抹の寂しさを感じざるを得ない。日本でも頑張ってほしいものだ。
日産の高級車ブランド、インフィニティの主役は、「G37セダン」(日本名:スカイライン)の後継となる「Q50」だった。インフィニティの最新デザイントレンドと足並みをそろえ、横長タイプのヘッドランプを採用してフロントマスクを一新。ボディーサイドも抑揚の付いた前後フェンダーや、強めのエッジを持つキャラクターラインなどにより、その表情を大きく変えている。スポーティーなだけでなく、エレガントさも巧みに盛り込んだ秀逸なデザインである。
技術面での大きなトピックとしては、ステアリングホイールとタイヤが機械的につながっていないステアバイワイヤ・システムの採用がある。また、このクラスのインフィニティとしては初めてハイブリッドが設定されるのも、注目すべき点だ。
一方、日産ブランドとしては、ミドルサイズSUVのコンセプトカー「レゾナンス」が公開された。公言されてはいないが、次期「ムラーノ」を示唆したデザインスタディーではないだろうか。力強いイメージのグリルを持つフロント、特徴的なウィンドウグラフィックと抑揚の付いたパネルで表情豊かなサイド、グローバルで人気の「ジューク」風のリアなど、エクステリアはとても魅力的。「未来のファーストクラスの宇宙旅行とはどんなものかをイメージしてデザインした」(!)というインテリアは仕立てがエレガントで出来がいい。コンセプトカー然としたところはまだ多いが、完成度はかなり高い。
ホンダとその高級ブランド、アキュラの見どころは進化した「NSXコンセプト」。そして2台のSUVコンセプトだった。
ホンダブランドの「アーバンSUVコンセプト」は、コンパクトSUVのデザインスタディーである。ベースは「フィット」で、センタータンク構造のフロアを使用している。サイドウィンドウにつながる特徴的なキャラクターラインなど、スタイリングはスポーティーさが強調されており、リアのオーバーハングはかなり短め。完成度がとても高く、ディテールを除けば、これに限りなく近いかたちで量産化されるかもしれない。
もう1台はミドルサイズSUVの「アキュラMDXコンセプト」だ。こちらはコンセプトと名乗るものの事実上の量産型で、2013年半ばに発売される予定である。抑揚が付けられたキャラクターラインや後端が寝かされたウィンドウ形状などがスポーティーな雰囲気を演出しているが、全体としては従来のMDXのイメージを色濃く残している。
アーバンSUVコンセプトの量産モデルは2013年の後半に日本でも販売が開始される見込みだが、MDXの方は日本には導入されない可能性が高い。
(文と写真=新井一樹)
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