月に1、2度しか乗らない場合のバッテリー管理は?
2012.01.28 クルマ生活Q&A バッテリー3.11を契機として、思い切って生活スタイルを見直そうと自転車を購入し、以後、日常の移動はもっぱら自転車で行っています。しかし、完全にクルマを切り捨てることは不可能で、月に1、2回ぐらいの頻度で乗っています。以前は毎日乗っていたので気にならなかったのですが、これぐらいの使用頻度だと、バッテリーはどのように管理すればいいでしょうか?
ある友人は乗らないときはバッテリーのマイナス端子を外しておけと言いますし、別の友人は月に1、2回乗るなら、そのままでいいと言いますし……。アドバイスをお願いします。
結論から申しますと、月に1、2回乗るならばバッテリーはそのままにしておいたほうがいいでしょう。
おそらく乗られているのは最近のモデルだと思いますが、現代のクルマは停車中もさまざまな部分のバックアップに電気を使っています。バッテリー端子を外すと、ECU(エンジンコントロールユニット)をはじめ、セキュリティー、パワーウィンドウ、カーナビやオーディオ、ディスプレイや警告灯、リモコンドアロックなど、車種によって異なりますが、そうした装置の一部あるいはすべての機能がバッテリー接続時とは異なる状態になってしまい、再びバッテリーを接続した際にリセット作業を必要とするのです。
接続したままでバッテリーが上がってしまったら、同じ状態になってしまうだろうと言われれば、そのとおりです。とはいえ現代のクルマでバッテリーが劣化していなければ、車種や1回あたりの走行距離にもよりますが、月に1、2回乗っていれば、そうそうバッテリーは上がらないと思います。逆に端子を外しておいても、バッテリーは放電していくのです。端子を外しておいて、接続するたびに毎度毎度リセット作業を行うのと、接続したままで運悪くバッテリーが上がってしまったらリセット作業を行うのとでは、どちらが楽でしょうか? 私ならば、後者を選びます。

松本 英雄
自動車テクノロジーライター。1992年~97年に当時のチームいすゞ(いすゞ自動車のワークスラリーチーム)テクニカル部門のアドバイザーとして、パリ・ダカール参加用車両の開発、製作にたずさわる。著書に『カー機能障害は治る』『通のツール箱』『クルマが長持ちする7つの習慣』(二玄社)がある。