トヨタの北米若者向けブランド、サイオン廃止へ

2016.02.04 自動車ニュース webCG 編集部
廃止が決定したサイオン。サイオン車のトヨタブランドへの移行は、2016年8月に始まる。
廃止が決定したサイオン。サイオン車のトヨタブランドへの移行は、2016年8月に始まる。 拡大

トヨタの北米若者向けブランド「サイオン」廃止へ

米国トヨタ自動車販売は2016年2月3日(現地時間)、北米で展開している若者向けブランド「サイオン」を廃止し、トヨタブランドに移行すると発表した。ブランド移行は2016年8月に開始し、サイオン車は2017モデルイヤーから、モデル名を残したままトヨタブランド車として取り扱われる。

2015年のロサンゼルスショーで公開された「サイオンC-HR」。トヨタブランドに変更して米国に導入される。
2015年のロサンゼルスショーで公開された「サイオンC-HR」。トヨタブランドに変更して米国に導入される。 拡大
「サイオンFR-S」は日本の「トヨタ86」に相当する。
「サイオンFR-S」は日本の「トヨタ86」に相当する。 拡大

日本未発売の「マツダ・デミオセダン」がベースの「サイオンiA」。


	日本未発売の「マツダ・デミオセダン」がベースの「サイオンiA」。
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「サイオンtC」は2016年8月に生産終了予定。
「サイオンtC」は2016年8月に生産終了予定。 拡大

■若い顧客を呼び込む目標を達成

今回のブランド移行は、顧客のニーズを踏まえて決定したという。トヨタによれば、今日の若い顧客は以前より実用性を重んじる傾向にあり、トヨタブランドのイメージや品質、耐久性、信頼性を評価するようになってきた。一方で、トヨタブランド車も若い顧客層が求めるダイナミックな外観や運転の楽しさを持つようなクルマに変わってきており、「若く新しいお客さまを呼び込むという目標を達成した」(トヨタ)との判断から、今回の廃止決定にいたった。

サイオンは北米の若者向けブランドとして、従来にない商品やビジネスを試行することを目的に2003年に創設された。2006年には17万台以上を販売したが、そこをピークに減少傾向に転じ、2015年は約5万6000台にとどまっていた。所有者の平均年齢は36歳と、業界内でも“若いブランド”であり続けているという。

現在、米国では「iA」(ベース車は日本未発売の「マツダ・デミオセダン」)、「iM」(日本名「トヨタ・オーリス」)、「tC」(サイオン専用の2ドアクーペ)、「FR-S」(日本名「トヨタ86」)などのモデルを販売している。

このうち「iA」「iM」「FR-S」はブランド移行によってトヨタブランド車となり、「tC」は最後の特別仕様車を発売した後、2016年8月に生産を終了する。2015年のロサンゼルスモーターショーでサイオンブランドとして披露された「C-HR」は、トヨタブランド車として米国に導入される。

(webCG)

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