BMW、「5シリーズ」のハイブリッド車を発表
2011.09.30 自動車ニュースBMW、「5シリーズ」のハイブリッド版「アクティブハイブリッド5」を発表
独BMWは、「5シリーズ」のハイブリッドバージョン「アクティブハイブリッド5」の概要を発表した。
■「アクティブハイブリッド」の本命登場
2010年3月のジュネーブモーターショーでコンセプトカーが披露された、BMW5シリーズのハイブリッド車「アクティブハイブリッド5」が本国で発表された。
エンジンをモーターでアシストするBMWの「アクティブハイブリッド」システムは、すでに「X6」と「7シリーズ」に設定されている。これらはシステム構成は異なるものの、いずれもV8エンジンにモーターを組み合わせている点で共通する。しかし今回発表された5シリーズのそれはV8ではなく、BMWの量産ハイブリッド車として初めて直6エンジンを採用した点が新しい。
ベースとなるユニットは、「535i」などに搭載されているバルブトロニック付きのツインパワー(ツインスクロール)ターボ(最高出力306ps、最大トルク40.8kgm)。これに40kW(55ps)のモーターとリチウムイオン電池を組み合わせ、システムを構成する。最高出力は340psで、「535i」(306ps)と「550i」(407ps)の中間に位置する出力値だ。0-100km/h加速は5.9秒という。
このハイブリッドシステムは、エンジンのダウンサイジングのほかにもさまざまな燃費向上策が採られている。モーターは、加速中にエンジンブースターとして出力アップに寄与するほか、アクセルオフおよびブレーキング中にはエネルギー回生を行い、発電機の機能を果たす。また「ECO PRO」と呼ばれる省エネ機能を備え、これをONの状態でアクセルオフにすると、クラッチがエンジンを切り離し、モーターによる巡航モードに切り替わる。「コースティングモード」と呼ばれるこの機能は、最大160km/hまで適用可能という。
■次期「3シリーズ」にも?
またクラッチ付きのハイブリッドシステムでは一般的になりつつある「EVモード」も備える。これはバッテリー残量が多いときに、最高60km/hまでモーターのみでの走行を可能とするもの。最大約2.5マイル(約4km)走れるという。
スタートストップ(アイドリングストップ)機能も備え、信号待ちでは自動でエンジンを停止する。これらの機能は、ナビゲーションの地図データとも連携し、エネルギー効率の向上が図られるという。
燃費(EUモード)は、装着タイヤにより7.0リッター/100km(14.3km/リッター)から6.4リッター/100km(15.6km/リッター)。CO2排出量は149〜163g/kmと公表される。
ついに登場したBMWの直6ハイブリッド。それは5シリーズのみならず、次期「3シリーズ」など、よりサイズの小さな車種に展開される可能性もある。
(webCG 曽宮)
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