レクサス、ホームコースの富士で今季初優勝【SUPER GT 2011】
2011.09.12 自動車ニュース【SUPER GT 2011】ZENT CERUMO SC430が今季初優勝
2011年9月11日、SUPER GT第6戦の決勝が富士スピードウェイで開催され、レクサスSC430が今季初優勝。No.38 ZENT CERUMO SC430を駆る立川祐路/平手晃平組が、ポディウムの中央に立った。
■計算されたオーバーテイク
目前まで迫っていた今季ふたつ目の白星を、ミシュランは惜しいところで取りこぼした。ただし、今回フランス製タイヤを履いてトップをひた走ったのはいつものNo.46 S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)ではなく、石浦宏明と井口卓人が乗るNo.39 DENSO SARD SC430だった。
予選では、今季これまで優勝がないレクサスSC430がトップ5を独占し、富士スピードウェイでの速さをあらためて証明した。ポールポジションを獲得したのは、レクサス勢で唯一ミシュラン・タイヤを装着するNo.39 DENSO SARD SC430。富士で速いレクサスをミシュランが加速させ、52kgと比較的軽いハンディウェイトがこれを手助けする格好となった。
スタートで順当にトップに立ったNo.39 DENSO SARD SC430は、2番手のNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)を終始リード。その差は、レースが残り12周となった43周目の段階でも4秒を保っていた。しかし、ベテラン立川はレース終盤が勝負どころになると素早く判断、自分が受け持つ第2スティントの前半を抑え気味のペースでドライブしていたのだ。つまり、トップとの4秒差は、立川が意図して生み出したものだったと言えなくもない。
50周目を迎えると、立川はスパートを開始。井口に急速に詰め寄ると53周目のコカコーラ・コーナーでトップの座を奪い取る。立川はそのまま走り切り、チームに2009年第2戦鈴鹿以来となる栄冠をプレゼントした。
いっぽう、2位でチェッカードフラッグを受けるかに思われた井口には過酷な運命が待ち構えていた。ファイナルラップの最終セクターでGT300クラスのマシンと接触、スピンを喫したのである。これで大きく遅れた井口は8位でフィニッシュした。
GT500クラスの2位はNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(松田次生/J.P・デ・オリベイラ組)。13番グリッドからのスタートながら、前半を担当したデ・オリベイラが驚異的なペースで追い上げると、後半は松田がNo.17 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)からの猛追を抑えきり、今季3度目の表彰台を手に入れた。No.17 KEIHIN HSV-010は3位でフィニッシュした。
タイトル争いでは、ポイントリーダーのNo.46 S Road MOLA GT-Rが100kgのハンディウェイトに苦しんで7位に終わったのに対し、シリーズ2位のNo.1 ウイダー HSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)は4位でフィニッシュ。これでNo.1 ウイダー HSV-010はトップとの差を8ポイントとし、逆転タイトル獲得を賭けて残り2戦に挑むこととなった。
GT300クラスではNo.4 初音ミク グッドスマイル BMW(谷口信輝/番場 琢組)が90kgのハンディウェイトをものともせずに今季2勝目を達成。タイトル争いを繰り広げるNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(田中哲也/平中克幸組)がタイヤトラブルで最下位に終わったため、谷口と馬場は念願のポイントリーダーに浮上した。
(文=小林祐介/写真提供 GTA)
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