セバスチャン・ベッテルが今季限りでフェラーリ離脱【F1 2020】
2020.05.12 自動車ニュース2020年5月12日、F1のスクーデリア・フェラーリは、所属するドライバーのセバスチャン・ベッテルとの契約を延長しないことを発表。ベッテルは2020年限りでGP最古参チームを離れることになった。
契約延長の交渉を続けてきたフェラーリとベッテルが決別。新型コロナウイルスの影響でいまだシーズンが開幕しないF1にあって、突如舞い込んできたビッグニュースではあるが、両者を取り巻く環境は決して良好とはいえなかった。
レッドブルで4冠を達成したベッテルがフェラーリに移籍したのは2015年のこと。2000年代初頭にフェラーリ黄金期を築き上げたミハエル・シューマッハー以来のドイツ人チャンピオンに期待も高まったが、これまでの5年間で14勝と12回のポールポジションを記録したものの、肝心のタイトル獲得はならず。シーズン最高位は、メルセデスのルイス・ハミルトンに大差をつけられての2位どまり(2017年、2018年)だった。
さらにシャルル・ルクレールをチームメイトに迎えた2019年は、チーム側の失敗も多々あったものの、元王者らしからぬ凡ミスが散見され惨敗。GP2年目のルクレールが2勝しランキング4位だったのに対し、ベッテルは1勝のみの同5位というふがいない戦績しか残せていなかった。
7月に33歳となるベッテルの来季の去就は明らかになっていないが、ハミルトン残留が濃厚とみられるメルセデスにも、またマックス・フェルスタッペンとの組み合わせを好まないであろうレッドブルにも、彼のシートはなさそうである。
また空いたフェラーリのコックピットについては、マクラーレンのカルロス・サインツJr.、あるいはベッテルの元チームメイトであるルノーのダニエル・リカルドがおさまるのではないかとうわさされている。
(文=bg)
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