日産が2019年度決算で最終赤字6712億円 復活を期す2023年度までの4カ年計画も発表

2020.05.28 自動車ニュース
日産自動車代表執行役社長兼最高経営責任者の内田 誠氏。(写真は2019年12月の社長就任会見時の様子)
日産自動車代表執行役社長兼最高経営責任者の内田 誠氏。(写真は2019年12月の社長就任会見時の様子)拡大

日産自動車は2020年5月28日、2019年度通期決算とともに、2023年度までの4カ年計画を発表した。

2020年6月に日本で発表が予定されている「e-POWER」を搭載したコンパクトSUV「キックス」。(写真はタイで発表されたモデル)
2020年6月に日本で発表が予定されている「e-POWER」を搭載したコンパクトSUV「キックス」。(写真はタイで発表されたモデル)拡大
2020年7月に登場予定のクロスオーバーEV「アリア」。(写真は2019年の東京モーターショーで発表されたコンセプトモデル)
2020年7月に登場予定のクロスオーバーEV「アリア」。(写真は2019年の東京モーターショーで発表されたコンセプトモデル)拡大

2019年度の連結売上高は9兆8789億円、連結営業損失は405億円となり、最終損益は6712億円の赤字となった。この赤字には、構造改革費用および減損損失6030億円を含んでおり、自動車事業のフリーキャッシュフローはマイナス6410億円であった。通年の決算で赤字になるのは期中にリーマンショックのあった2009年以来11年ぶりとなる。

これを受け、日産ではこれまでの事業規模拡大による成長戦略から転換。収益性を重視しながらコストを最適化することで、持続的な成長と安定的な収益の確保を目指すという2023年度までの4カ年計画を発表した。

同計画では、不採算事業および余剰設備の整理を中心に事業の構造改革を実施。生産能力やグローバルラインナップの最適化を図り、事業の選択と集中を行うという。これによって、2023年度末に営業利益率5%、マーケットシェア6%レベルを見込んでいる。

発表された最適化および選択と集中の具体的な内容は以下の通り。

【最適化】

事業構造改革、コスト削減、効率向上を目的として、以下の方策に取り組む。

  • グローバル生産能力を20%削減し、通常シフトで年間540万台体制とする
  • 工場稼働率を80%以上とし、より収益性の高い事業運営を行う
  • グローバルの商品ラインナップを20%削減する(現在の69車種から55車種以下へ)
  • 固定費を3000億円削減する
  • スペイン・バルセロナ工場の閉鎖に向けて協議と準備
  • 北米の各工場での生産車種をセグメントごとに集約し、効率を改善
  • インドネシア・プルワカルタ工場を閉鎖し、ASEAN地域での生産をタイの一拠点とする
  • アライアンスパートナーとリソースをシェアする(生産、商品、技術)

【選択と集中】
しっかりとしたマネジメントのもとで投資を行い、日産のブランド力と先進技術力を生かし、確実なリカバリーと着実な成長を果たす。

  • 日本、中国、北米の日産における3大市場に集中
  • 南米やASEAN、欧州ではアライアンスの資源を活用して適正規模で事業を運営
  • 欧州の生産拠点は英国サンダーランド工場に集約
  • 韓国マーケットやロシアにおけるダットサン事業から撤退
  • ASEAN地域の一部マーケット事業を縮小
  • C/Dセグメント、電気自動車、スポーツカーをグローバルなコアモデルセグメントとして集中投資
  • 今後18カ月で12の新型車を投入
  • 2023年度までに100万台以上の電動化技術搭載車の販売を目指す
  • 日本では、電気自動車2車種と「e-POWER」搭載車両4車種を追加し、販売車両の電動化率を60%以上とする
  • 先進運転支援技術「プロパイロット」を2023年度末までに20の市場、20を超える商品に適用。同技術搭載車の年間販売台数を150万台以上とする

日本市場においては、2020年6月に「e-POWER」を搭載したコンパクトSUV「キックス」を、同年7月にプロパイロット2.0を搭載したクロスオーバーEV「アリア」を導入することが発表された。

(webCG)

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