【F1 2025】第22戦ラスベガスGPでフェルスタッペン今季6勝目、ノリスは2位でランキング首位のまま残り2戦へ
2025.11.23 自動車ニュースF1世界選手権第22戦ラスベガスGP決勝が、2025年11月22日(現地時間)、アメリカはネバダ州のラスベガス・ストリップ・サーキット(6.201km)を50周して行われた。
ランド・ノリスか、あるいはオスカー・ピアストリの初戴冠か。それともマックス・フェルスタッペンが奇跡の大逆転をやってのけるのか。最終戦までの今年最後の3連戦、まずは4冠王者が手堅くレースをまとめてきた。
前日の予選では、乾燥地帯で降っためずらしい雨のなかでノリスが3戦連続、今シーズン7回目、通算16回目のポールポジションを獲得。しかしレースのスタートでは、後ろのフェルスタッペンを意識しすぎてラインを乱し、3位に後退してしまった。
フロントローからライバルの隙をついてトップに躍り出たのは、レッドブル・ホンダRBPTのフェルスタッペン。盤石のレース運びで今季6勝目、通算69勝目をさらった。これで8戦連続の表彰台、このうち4回は優勝と、シーズン終盤の猛チャージが続いている。
2位はノリスだった。序盤にジョージ・ラッセルにも抜かれ3位となるも、タイヤ交換後の追い上げで34周目に2位まで挽回。フェルスタッペンには勝利を奪われたが、タイトルを争う僚友ピアストリが4位に終わったことで、チャンピオンシップ首位を堅持したまま残り2戦へ向かうこととなった。
3位はメルセデスのラッセル。昨年のウィナーは、今季の定位置ともいえる予選4位から出走、中盤にノリスにはかわされたものの、今年9回目のポディウムは守った。
ピアストリは4位フィニッシュだった。シーズン後半に調子を落としてきた現在ランキング2位のオーストラリア人ドライバーは、予選でイエローフラッグにアタックを邪魔されるなど運の悪さもあって5位。レースでは前でゴールしたアンドレア・キミ・アントネッリのペナルティーで1つ順位を上げるも、ノリスとのポイント差は再び拡大した。
メルセデスの新人アントネッリは、今年3回目の予選Q1敗退で17番グリッドと後方からのスタート、さらにスタートシグナルの前に動いたことで5秒ペナルティーを受けたのだが、最後まで力走を続け、12ものポジションアップを果たし5位でゴールした。
フェラーリ勢は、シャルル・ルクレールが予選9位から6位入賞、ルイス・ハミルトンにいたっては予選で最も遅い20位というショッキングな結果からなんとか10位入賞まで盛り返した。
ウィリアムズ・メルセデスのカルロス・サインツJr.は、予選3番手と好調だったものの、レースでは7位に終わり2年連続のラスベガス表彰台ならず。レーシングブルズ・ホンダRBPTのアイザック・ハジャーはスタート順位と同じ8位でチェッカードフラッグを受けた。またキック・ザウバー・フェラーリのニコ・ヒュルケンベルグは、11番グリッドから9位入賞し、ポイントを持ち帰った。
以下、11位エステバン・オコン(ハース・フェラーリ)、12位オリバー・ベアマン(ハース)、13位フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・メルセデス)、14位角田裕毅(レッドブル)、15位ピエール・ガスリー(アルピーヌ・ルノー)、16位リアム・ローソン(レーシングブルズ)、17位フランコ・コラピント(アルピーヌ)が完走した。
ドライバーズチャンピオンシップは、1位ノリス408点、2位ピアストリ378点となり、ノリスのリードは24点から30点に開いた。3位フェルスタッペンは366点で、トップの42点ビハインドである。4位ラッセル291点、5位ルクレールは222点をそれぞれ集めている。
コンストラクターズチャンピオンシップは、チャンピオンのマクラーレンが786点を積み上げた一方、熾烈(しれつ)な2位争いは、メルセデス423点、レッドブル391点、フェラーリ371点とメルセデス優勢に傾いてきている。5位ウィリアムズは117点だ。
残るは2レースのみ。今季最後のスプリントも予定される第23戦カタールGPで、ノリスが初タイトルを獲得する可能性が出てきた。決勝は11月30日(日本時間12月1日)に行われる。
(文=bg)
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