「日産ムラーノ」フルモデルチェンジで、さらにデザインをシフトする
2008.09.29 自動車ニュース「日産ムラーノ」フルモデルチェンジで、さらにデザインをシフトする
日産自動車は2008年9月29日、プレミアムSUVの「ムラーノ」をフルモデルチェンジ。同日販売を開始した。
■日本車離れしたデザイン
初代「ムラーノ」は、そのメインターゲットとなる北米市場において、2002年12月に発売。その後、「SHIFT_design」(デザインをシフトする)というキャッチフレーズをひっさげ、2004年9月に日本上陸した。
2代目となる今作も同様に、先に北米デビューを果たした後、日本での販売が開始された。
「ムラーノ」の身上とも言えるエクステリアデザインは、新型でも個性を光らせる。グリルと4連プロジェクターヘッドライトが同化したデザインのフロントマスクや、くぼんだように見えるボンネットフードなどは印象的。一方、サイドウィンドウのグラフィックなどには、初代の面影も見ることができる。
デザインのほかにも「プレミアムドライビング」が謳われ、プラットフォームを改めるなどしたことで、よりスポーティかつ快適な走りを両立したとアピールされる。
エンジンは先代同様、2.5リッター直4と3.5リッターV6の2種を用意。いずれもエクストロニックCVTが組み合わされ、駆動方式はすべてのグレードで4WDが採用された。
価格は315万円から404万2500円。月の販売目標は900台とされる。
■車内はスイートルーム
ボディは、全長×全幅×全高=4825(+55)×1895(+15)×1700(+15)mm(カッコ内は先代比)と、先代よりひとまわりサイズアップした。ホイールベースは2825mmと変更なし。
車内寸法は数字上は小さくなったものの、テーマを「スイートルーム」とするインテリアには、より良い居心地が追求された。曲線基調のデザインが採り入れられ、本アルミやクロームメッキなどで各所が飾られる。ボリュームのあるセンターコンソールやアームレスト、ソフトパッドを用いたトリム類などを採用することで、高級感を演出。さらに、直接風があたらない「マイルドフローエアコン」で、快適さも配慮された。
新型「ムラーノ」が採用した「D-プラットフォーム」は、「ティアナ」でも用いられたもので、軽量・高剛性をウリとする。高い静粛性も特徴の一つである。
サスペンション形式は、前ストラット/後マルチリンクと従来と同様だが、ジオメトリーの見直しなどが行われ、車両の安定性が高まったという。
■バージョンアップした4WDシステム
2種のエンジンラインナップを先代と同じとしながらも、細部のチューニングにより、最高出力・最大トルクは向上。2.5リッター直4は170ps/5600rpmと25.0kgm/3900rpm、3.5リッターV6は260ps/6000rpmと34.3kgm/4400rpmを発生する。
トランスミッションはどちらもエクストロニックCVT。3.5リッターには6段のマニュアルモードが備わる。
FFはラインナップから落とされ、すべてのグレードで「エクストレイル」にも用いられる4WD機構「オールモード4×4i」を採用した。これは舵角やアクセルの開度、車両の挙動から、リアルタイムで前後トルク配分を変化させるというもの。
低速時には軽く、高速時に重くなる、車速感応式の油圧パワーステアリングも採用される。
なお、燃費および加速性能に関しては、いずれのエンジン搭載車も先代を上回るパフォーマンスを発揮するという。
■安全装備には差をつけず
402リッターの容量を持つ荷室は、ゴルフバッグを5セット収納できるサイズを持つだけでなく、サスペンションレイアウトを工夫したことで、広い床面積が確保された。床面のラゲッジボードを立てると、前後に荷室を分割。さらに現れた樹脂製のボックスにはネットによる仕切りも配され、小さい荷物を散乱させることなく、収納することができる。
6:4分割可到式のリアシートは、ラゲッジルームからワンアクションで倒すことができるほか、オプションでスイッチでの電動復帰機能も付けることができる。バックドアはリモコンで開閉可能となるオプションも用意された。
前席/サイド/カーテンシールドエアバッグや、アンチスピンデバイスのVDCなどの安全装備は、グレードごとに差はなく、標準で与えられる。
(webCG 本諏訪)
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