ダッジ キャリバーに295psのホットモデル登場
2008.04.02 自動車ニュースダッジ キャリバーに295psのホットモデル登場
ドイツ製ホットハッチに強力なライバル出現! 米クライスラーLLSは、ダッジ キャリバーに295psの高性能バージョンを設定した。
■“費用対パワー”で勝負
ダッジ初のグローバルコンパクトとして、欧州をはじめとする海外市場を主なターゲットに開発されたキャリバー。VWゴルフなどの強豪がひしめくなか、ダッジはCセグメントとしては若干大きめの車体を与え、広々した室内空間やダッジらしさを打ち出した“ボールド”(大胆)なスタイリングを最大の武器とした。
販売はおおむね順調で、月間約9000台レベルで推移。クライスラー&ジープを含むクライスラー系モデルのなかで上位にランクインしている。ただし、市場の大きさを考えるとさらなる販売拡大を狙いたいところ。そこで登場したのが、高性能モデル「キャリバーSRT4」だ。
キャリバーSRT4は、実用性に重きを置いて開発されたキャリバーに、スポーティなスタイリングや強力なエンジン、操縦性を高めたサスペンションなどを組み込んだいわゆるホットモデル。VWゴルフ、フォード フォーカス、BMW1シリーズなど、同カテゴリーの欧州車には軒並みスポーティバージョンが設定されており、性能面でしのぎを削りあっている状況だ。そんななか後発のキャリバーSRT4の武器となるのは、“費用対パワー”。すなわち性能と価格のバランスだ。
■GEMA開発のターボ付きワールドエンジン搭載
キャリバーSRT4は、2.4リッターエンジンにターボを組み合わせ、最高出力が295ps(輸出仕様)まで高められている(ノーマルは170ps/日本導入モデルは2リッター・156ps)。スペックでゴルフGTI(200ps)やゴルフR32(250ps)、フォーカスST(225ps)を上回る。それでありながら、価格(北米仕様)は2万3000ドル(約235万円/1ドル=102円換算)とかなり競争力の高い設定だ。
パワーユニットは、クライスラーと三菱自動車、ヒュンダイ3社の合弁会社GEMAによって開発された“ワールドエンジン”をベースに、ターボを装着したほか、シリンダーヘッド、ピストン、吸排気系、ECUなどを専用チューン。SRT(ストリート レーシング テクノロジー)シリーズにふさわしい高出力化と、実用・耐久性の両立が図られた。
ワールドエンジンは、ジープ パトリオットほか三菱アウトランダー/デリカD:5など幅広い車種に搭載されるが、ターボの搭載例は少ない。さらにキャリバーSRT4ではこのパワフルなエンジンに6段MTが組み合わされ、0-100km/h加速を6秒台で駆け抜ける俊敏な加速力とマニュアル車を操る愉しみが手に入れられる。
もちろんサスペンションやブレーキ、エクステリアにも専用チューンが施され、性能に見合ったルックスとシャシー性能が追求された。
アメリカ製ホットハッチという前代未聞(?)のキャラクターを持つキャリバーSRT4。かなり尖った走りが期待できそうだが、クライスラー日本によると、同モデルの日本導入は未定という。
(webCG 曽宮)
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