第34回:『パロディ広告 フォルクスワーゲン“ビートルズ”』(最終回)
2007.09.01 広告のススメ第34回:『パロディ広告 フォルクスワーゲン“ビートルズ”』(最終回)
前回に引き続き、ビートルズのアルバム「ABBEY ROAD」のウワサやエピソードをお送りする。加えて、もう1つの「ビートル“ズ”パロディ広告」を、テキストにてご紹介。その1、その2、その3も合わせてご覧ください。
ビートルズ「ABBEY ROAD」のウワサ(前編)
ビートルズ「ABBEY ROAD」のジャケット写真を撮影したマクミラン氏によると、ポールはスーツにサンダルという格好でやってきた。暑い日だったので、ポールは写真によってサンダルを履いたり、脱いだりしていた。撮った写真全部をポールは拡大鏡で丹念にみていた。みんながほぼ一定の歩幅で足をのばしているのを選んだのです。それがサンダルなしとは、まったくの偶然です。
また、背景にある白いフォルクスワーゲンの登録ナンバー“LMW 28IF”が、「ポールは28歳になる。IF(もし)生きていたとしたら」、ということを狂信者たちは見つけた。
実際にポールは27歳だった。マクミラン氏は撮影時に、そのクルマのことを意識していた。持ち主はスタジオの隣のアパートに住む男性であった。撮影のために移動させようとしたが、警察の移動車が遅れたためそのままになった。その後何年もの間、その男性のナンバープレートは盗まれ、結局“LMW 28IF”は1986年にサザビーズで競売にかけられた。
アルバムジャケットの裏側には、「ABBEY ROAD」の通り名表示の写真が使われており、そこにヒビが入っているが、理論家連中は「それはポールの死後、ビートルズの分裂を神秘的に予示するものだ」と主張したとのことである。
もう1つの「ビートル“ズ”パロディ広告」
VW「Beetles」のパロディ広告は、もう1つある。ブラジルはサン・パウロにある広告代理店が制作した、 30秒のTVCMだ。真っ白に塗りつぶされたホリゾントに1台の黄色いVW「ビートル」が入ってきて停まる。ドアが開き4人のビートルズそっくりさんが出てきて、有名な「ABBEY ROAD」のジャケットのように1列に並んで歩いていく。最後にトランクが開き、オノ・ヨーコがトランクの中に隠れているのがわかる。彼女は急いで外へ出て、彼らの後を追うというもの。
これを見たとき面白いと思って、すぐブラジルの広告代理店へ映像の使用許諾をとるための手紙を書いたが、今回は駄目といわれた。理由はわからないが事情があるのだろう。絵でお見せできないのが残念である。
(2003年2月22日)

金子 秀之
早稲田大学商学部卒業。資生堂のアートディレクターとして前田美波里のサマーキャンペーンを担当。1973年博報堂のクリエイティブ・ディレクターとして、サントリーの「ブランディ水で割ったらアメリカン」キャンペーンを手がける。1993年(有)クエスターを設立。広告製作及び海外広告の紹介をして現在にいたる。
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