三菱ランサーセディアワゴンツーリング スーパーパッケージ(CVT)【ブリーフテスト】
三菱ランサーセディアワゴンツーリング スーパーパッケージ(CVT) 2000.11.28 試乗記 ……192.2万円 総合評価……★★実用車の厚化粧
謹慎が解けて(?)、2000年11月18日に発売されたランサーセディアのワゴン版。スラリとのびたルーフとキリリと立ったゲイトの実用車。ペンシル型の縦長リアコンビライトが、後ろ姿を引き締める。
もともとパッケージングのいいボディの、後部オーバーハングを55mm延長、キャビンも荷室も広いのがジマン。使いやすい巻き取り式トノカバー、よくできたパーティションネット(オプション)、床下収納、サイドの小物入れ、それに12Vのアクセサリーソケットまで備えて、装備充実。細部の仕立てもいい。
普通に走るかぎり、エンジンは黒子に徹し、専用工場まで建てたCVTは自然なフィール。しかし、微妙なスロットル操作への反応は鈍い。ついついペダルを踏み込みがちになり、結果としてウルサイ。気の短いヒトには向かない。
テスト車は革内装の豪華仕様。クッションが厚く、妙に高い着座位置。径が細く、変にスポーティなモモのステアリングホイール。路面が悪いと、足もとはバタつき、ときにフロアが震える。地味な「Exceed」が用意されなかったのが残念。今回の仕様はオススメできません。
【概要】 どんなクルマ?
(シリーズ概要)
ランサーセディアのセダンは2000年5月9日、ワゴンは11月18日に発表された。いずれも、ミラージュディンゴのものをストレッチしたプラットフォームを用いる。セダンのラインナップは、1.8リッターと1.5リッター、ワゴンは1.8リッターのみの設定となる。トランスミッションは、すべてCVT。サブネームのセディアは、「Century」と「Diamond」からの造語だ。
(グレード概要)
ランサーセディアワゴンは、廉価版の「TS」、ラグジュアリーの「Exceed」系、スポーティな「Touring」系に大別できる。販売の主力となるツーリングは、ボディの前後左右に空力パーツを付け、195/55R15と、ひとまわり大きなサイズのタイヤを履く。「Superパッケージ」は、本革内装、運転席パワーシート、Momo製ステアリングホイール、ラゲッジルームネットなどを備えて、プラス8.4万円。
【車内&荷室空間】 乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★
「ヘアライン調パネル」と呼ばれるスクラッチを入れたシルバーのパネルがスポーティ。大きめのシボがついた樹脂類の質感も悪くない。黒地に白の「ハイコントラストメーター」を備える。
(前席)……★★
四角いボディゆえ、ドライバーの頭部まわりの広々感は高い。スーパーパッケージの本革シートは、クッションが多くあたりが柔らかいが、体が浮き気味になるのが難点。足が短いと、好みのドライビングポジションを取りにくい。
(後席)……★★★
足もと、頭上ともじゅうぶんなスペースをもつリアシート。背もたれが立ち気味で、座面がやや低いのが気になるところ。背すじを伸ばして、足は前に放り出せ、ってか。背もたれは、ヘッドレストを付けたままワンタッチで倒せる。
(荷室)……★★★
トノカバーを使うと305リッター(VDA法)、外すと552リッター、リアシートを倒すと1040リッターと、容量充分。分割可倒式の後席バックレストには、それぞれにしっかりとした巻き取り式パーティションネットが備わり、荷室とキャビンを分離することができる。フロアに張られ、荷物を固定する伸縮自在なラゲッジルームネットも便利だ。
【ドライブフィール】 運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★
1.8リッターGDIユニットとCVTの相性はいい。街なかを走る際、信号のストップ&ゴーでも、エンジン回転数が過剰に上がることはない。しかし、セダンより80kgほどボディが重いせいか、いざ「走らせよう!」とすると、全体に鈍い印象を受ける。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★
セダンと共通の足まわりをもつツーリング。195/55R15のタイヤは、しかしカッコだけのために失うモノが多いように感じた。ボディ各部を強化したセディアワゴンだが、それでも「巌のような剛性感」を得られたわけではない。ゲイトを立てて、「スタイリッシュ」「剛性」より「実用性」「荷室容量」を取ったのだから、足まわりも合わせた方が……。
【テストデータ】
報告者: web CG 青木禎之
テスト日 : 2000年11月27日
テスト車の形態 : 広報車
テスト車の年式 : 2000年型
テスト車の走行距離 :115km
タイヤ : 前)195/55R15 84V/(後)同じ(いずれもYokohama Advan A-460)
オプション装備 : スーパーパッケージ:本革シート+運転席パワーシート+Momo製ステアリングホイール+シースルーヘッドレスト+本革巻きシフトノブ&ブレーキレバー+ラゲッジルームネット+サングラスポケット+運転席バニティミラー+オートライトコントロール=8.4万円
テスト形態 :ロードインプレッション(プレス向け試乗会)
走行状態: 市街地(4):高速道路(6)
テスト距離 : --
使用燃料: --
参考燃費:--

青木 禎之
15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。諸行無常の響きあり。主に「女性とクルマ」をテーマにした写真を手がけています。『webCG』ではライターとして、山野哲也さんの記事の取りまとめをさせていただいております。感謝。
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