ホンダN-ONE e:L(FWD)
電動化への追い風 2025.10.17 試乗記 「N-VAN e:」に続き登場したホンダのフル電動軽自動車「N-ONE e:」。ガソリン車の「N-ONE」をベースにしつつも電気自動車(BEV)ならではのクリーンなイメージを強調した内外装や、ライバルをしのぐ295kmの一充電走行距離が特徴だ。その走りやいかに。目標を上回った
試乗開始時にホンダN-ONE e:のメーターに表示されたバッテリー容量は97%。ほぼ満充電である。走行可能距離は207km。WLTCモードの一充電走行距離は295kmだから、歩留まりは約70%だ。BEVとしては常識的な線だろう。いきなり数字の話というのも色気がないのだが、このクルマにとって充電せずにどれだけ走れるかは重要なポイントなのだ。
事前には一充電走行距離が270km以上になるということだけが発表されていた。これは「日産サクラ」の180kmという数字の1.5倍である。軽BEVというカテゴリーで直接のライバルとなるサクラに対して、明確な差を見せつけようというのだ。目標を上回る295kmというのはインパクトのある数字だ。バッテリーの冷却・加温システムを採用するなど、惜しみなく技術を投入している。
N-ONE e:のベースになっているのはもちろんガソリン車のN-ONEだ。電動化には先行した商用軽BEVのN-VAN e:で得られたノウハウが注ぎ込まれている。バッテリーやeアクスルは共通だが、商用車と乗用車ではいろいろと仕立てが違うのは当然のこと。N-VAN e:の一充電走行距離は245km。全高が1960mmで車重が重く、前面投影面積が大きいことから空力的にも不利になる。もともとN-ONEはサクラを含む他のハイトワゴンより少し背が低い。ガソリン車の操安性は高く、N-ONE e:も同じアドバンテージを持っている。
N-ONE e:のグレードはベーシックな「e:G」と上級の「e:L」。e:Gは思い切ったレス仕様で、センターディスプレイすらない。ダッシュボードの上面が完全にフラットなのは、一周回って斬新である。N-ONE e:は近所の買い物や通勤などで使うことが想定されていて、行き慣れた道を走るのだからカーナビも要らないという考え方だ。主なターゲットユーザーとされる40代から50代の女性は、シンプルな使い勝手を求めるのだという。モーターやバッテリーは共通で、ホンダセンシングの機能も同じである。
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