30年続くフランス車の祭典
これが「フレンチブルーミーティング」だ!
2017.11.10
デイリーコラム
国内最大級のクラブイベント
10月最後の週末になると、長野県の車山高原(霧ヶ峰)でフランス車の集会が開かれます。
同じクルマに乗る仲間が集うクラブイベントは大小さまざまあり、それこそ毎週のように全国どこかで開かれていますが、フレンチブルーミーティングは今年で31回目。1987年に「シトロエン2CV」や「ルノー4」など、少数派の個性的なクルマに乗る同好の士が数人集まったのが始まりでした。当時はインターネットなどなかったので修理パーツのジャンクなどを持ち寄ったりする情報交換の場でありました。
フレンチブルーミーティングの特色は、ひとつのメーカーにこだわることなく、フランス車ならば何でもウエルカムであること。今ではさらに間口が広がり、例えば、日本の軽自動車にエンブレムだけ取り付けて“フランス車に化けたクルマ”なども参加しています。あまり難しいことを言わずに、フランスが好きなら何でも受け入れてくれる寛容さがあるのです。
そんなフレンチブルーミーティングを、フランス大使館も後援しています。今年は台風の影響で雨が激しく、毎年恒例となっているジムカーナ大会は中止されてしまいましたが、その優勝者をパリ旅行に招待するなど、クラブイベントとしての規模と内容は国内最大級のものです。
筆者はこのイベントに3回目から毎年訪れていて、海外出張などの外せない用事があるとき以外は、毎年意識して“車山詣”をしてきました。北海道や九州などのナンバーも見かけるとおり、遠方からの参加車もあり、前夜祭はほとんど徹夜で盛り上がっていますね。
一方で宿泊施設も会場周辺にあり、家族連れで参加する例も多いなど、参加形態も千差万別。中にはトリコロールの旗を掲げた自転車などもいて、長距離旅行の一部に組み入れている人もいるようです。
誰もが自由に楽しんでいる
筆者は最初「プジョー504D」で参加したと記憶していますが、当時、高速道路を使わずに深夜に自宅を出発して一般道で会場に向かっていると、何台かの古いフランス車に遭遇したものでした。
「ああ、このクルマもフレンチブルーミーティングに行くんだな」と思うと親しみが湧いてきました。そして夜明け頃になり、麓の茅野から大門街道を登っていくと、面白い光景が展開されたものでした。コーナーを回るたびにヒョコッ、ヒョコッと、1台また1台とフランス車が増えていくんですね。前のコーナーの先だったりバックミラーの中だったり……。そのうち長い長いフランス車の行列ができあがり、くねくね曲がりながら、大量のフランス車たちがくっつきあって、会場に入っていくんです。
近年はピカピカの新しいフランス車が多いものの、昔はボロボロにさびたクルマも多かった。路肩でバッテリーケーブルをつないでもらってエンジンを掛けているクルマもありました。フランス車といえば「壊れ自慢」をする人も多く、そんな苦労話を聞くのもフレンチブルーミーティングならではでした。知らない人でもそばで聞いていればみんなオトモダチになってしまうんですね。
参加する人々はそれぞれが自由気まま。自分のクルマのハッチを開いて家で焼いてきたクッキーを販売する人がいるかと思えば、野菜や果物を扱う近隣農家の方がいたり、不要になったミニカーを台に並べる子どもがいたり。参加者それぞれが自分なりに楽しんでいます。
特設の舞台では一流のミュージシャンが演奏していたり、子どもたちはクルマのスケッチを始めたり。老若男女それぞれ自由に過ごして楽しめるのがフレンチブルーミーティングです。帰路は渋滞しますが、長野県には温泉施設も多い。ひと風呂浴びて帰れるのも、このイベントならではの楽しみといえます。あなたも今から、来年のスケジュールに組み込んでおきましょう!
(文と写真=笹目二朗/編集=関 顕也)

笹目 二朗
-
毎日でもフェラーリに乗りたい! 「アマルフィ スパイダー」にみる新時代の“跳ね馬”オーナー像 2026.4.17 車庫にしまっておくなんてナンセンス! 新型車「アマルフィ スパイダー」にみる、新時代のフェラーリオーナーの要望とは? 過去のオーナーとは違う、新しい顧客層のセンスと、彼らの期待に応えるための取り組みを、フェラーリ本社&日本法人のキーマンが語る。
-
ランボルギーニが新型BEVの開発・導入を撤回 その理由と目的を探る 2026.4.16 第4のランボルギーニとして登場した2+2のフル電動コンセプトカー「ランザドール」。しかし純電気自動車としての販売計画は撤回され、市販モデルはエンジンを搭載してデビューするという。その判断に至った理由をヴィンケルマンCEOに聞いた。
-
トヨタとホンダのライバル車が同時期に国内デビュー 新型の「RAV4」と「CR-V」を比べてみる 2026.4.15 「トヨタRAV4」と「ホンダCR-V」の新型(どちらも6代目)の国内での販売がほぼ同時期にスタートした。いずれも売れ筋サイズの最新モデルだけに、どちらにすべきか迷っている人も多いことだろう。それぞれの長所・短所に加えて、最新の納期事情などもリポートする。
-
鈴鹿でよみがえった「36年前の記憶」 2026年の“大盛況”F1日本GPを振り返る 2026.4.13 来場者31万5000人の大盛況となった2026年のF1日本GP。その内容は「空前のF1ブーム」といわれたバブル末期のレースからどう変わったのか? 三十余年の変遷を振り返りつつ、F1の魅力について考えてみよう。
-
2026年は「ノイエクラッセ元年」 BMWが新型「i3」で描くこれからの世界 2026.4.10 2026年3月中旬に世界初披露された新型「i3」は今後のBMWのパワートレイン戦略を示す重要な一台だ。同車の登場で明らかになったBMWの電気自動車の今後、そして内燃機関車とはどうすみ分けていくのかを解説する。
-
NEW
スバル・ソルテラET-HS(前編)
2026.4.19ミスター・スバル 辰己英治の目利きスバル&STIでクルマを鍛えてきた辰己英治さんが、“古巣”スバルの手になる電気自動車「ソルテラ」に試乗。パワートレインの電動化以外にも、さまざまな試みが取り入れられた一台を、ミスター・スバルはどう評価するのか? -
第57回:スズキはなぜインドに賭ける? 変わらず牛が闊歩するインドの最新工場を小沢コージが直撃
2026.4.18小沢コージの勢いまかせ!! リターンズ小沢コージがインドへ。日本の自動車ファンにとってインドといえばスズキのイメージだが、実はスズキは現在、インドへの大型投資の真っ最中だ。なぜスズキはインドでこれほどまでに愛されるのか。最新工場を見学して考えた。 -
ボルボXC90ウルトラT8 AWDプラグインハイブリッド(4WD/8AT)【試乗記】
2026.4.18試乗記2016年に上陸した2代目となるボルボのフラッグシップSUV「XC90」の最新アップデートモデルに試乗。パワフルなプラグインハイブリッドシステムを採用する3列シートSUVの走りを、先にステアリングを握った「V60」や「XC60」との比較を交えながら報告する。 -
谷口信輝の新車試乗――ディフェンダー・オクタ編
2026.4.17webCG Moviesブーム真っ盛りのSUVのなかで、頂点に位置するモデルのひとつであろう「ディフェンダー・オクタ」。そのステアリングを握ったレーシングドライバー谷口信輝の評価は……? 動画でリポートします。 -
第866回:買った後にもクルマが進化! 「スバル・レヴォーグ」に用意された2つのアップグレードサービスを試す
2026.4.17エディターから一言スバルのアップグレードサービスで「レヴォーグ」の走りが変わる? 足まわりを強化する「ダイナミックモーションパッケージ」と、静粛性を高める「コンフォートクワイエットパッケージ」の効能を、試乗を通して確かめた。 -
ハーレーダビッドソン・パン アメリカ1250リミテッド(6MT)【レビュー】
2026.4.17試乗記アメリカの大地が鍛えたアドベンチャーモデル「ハーレーダビッドソン・パン アメリカ1250」に、充実装備の上級モデル「リミテッド」が登場! 試乗して感じられた、日欧のライバルに勝るとも劣らない魅力と、どうしても気になるポイントを報告する。





