「BMW MOTORRAD DAYS JAPAN 2018」の会場から
2018.09.19 画像・写真BMWモトラッドの公式イベントである「BMW MOTORRAD DAYS JAPAN 2018」が、2018年9月8日~9日の2日間、長野県白馬村の「Hakuba47 Mountain Sports Park」にて開催された。会場に向かう道中でもBMWの二輪モデルを多数目にすることができ、イベントの盛り上がりを予感させたが、白馬に近づくほどに天候は下り坂となり、一時は開催の中止が心配されるほどとなった。会場周辺も時折激しい雨が吹き付ける悪天候ではあったものの、75周年を迎えたBMWモトラッドを祝福すべく、全国各地より約4000人の熱心なファンが集結。一部のプログラムが中止となるなどの影響はあったものの、無事に2日間のイベントは実施された。悪天候もなんのその、参加者は試乗体験やパレード走行などのアトラクションをはじめ、さまざまな展示、オーナー同士の交流などを大いに楽しんだ。初日となる9月8日の会場の模様をリポートする。(文と写真=大音安弘)
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1/32雨天となった長野県白馬村の会場には、約4000人(2日間合計)のファンが来場。8耐(鈴鹿8時間耐久ロードレース)の参戦マシンや新型車の展示、そして試乗体験と、豊富に用意されたコンテンツを雨にも負けず楽しんでいた。写真は公道試乗会の様子。
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2/32BMWモトラッドの新車展示エリア。来場者は自由に展示車に触れて、座り心地などを確認することができた。さらに一部のモデルには、実際に試乗できるコンテンツも用意されていた。
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3/32特別展示された「BMW HP4 RACE」。競技での使用を想定した全世界750台限定の高性能モデルで、215ps/120Nmを発生する999cc水冷並列4気筒エンジンを搭載。このエンジンをはじめ、サスペンションやブレーキなど、各所にスーパーバイク選手権で培った技術が盛り込まれている、まさに戦闘マシンだ。価格は1000万円。
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4/32「BMW HP4 RACE」に採用されるカーボンファイバー製メインフレーム。重量はわずか7.8kg。さらにホイールもカーボン製となっており、軽量な鍛造軽合金ホイールと比較してもさらに30%の軽量化を実現したという。このバイクの製造は、少人数の専用チームによりハンドメイドで行われる。この中身なら、ずば抜けて高価な価格にも納得だろう。
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5/32日本初公開となる新型車「F750GS」「F850GS」。オンロードでのスポーティーな走りとオフロード性能を両立させた新型モデルは、新型2気筒エンジンの採用が大きなトピックで、会場での注目度も高かった。価格は、F750GSが129万6000円から154万4000円。F850GSが154万1000円から178万9000円となる。
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6/32「F750GS」「F850GS」に搭載される新エンジンも展示。853㏄の水冷式並列2気筒で、750仕様のスペックは77ps/83Nm。850仕様のスペックは 95ps/92Nmとなっている。このエンジンの魅力のひとつとして、90°オフセットされたクランクピンと点火間隔270/450°のクランクシャフトを採用したことで生まれる、パワフルで官能的なサウンドが紹介された。
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7/32会場ではBMWの四輪車の展示も行われており、BMWの“SAC(スポーツ アクティビティー クーペ)”の末っ子「X2」と、電動車専用ブランドであるBMW iのフラッグシップモデル「i8」が並べられていた。近隣の公道では、BMW車の試乗体験も実施された。
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8/32MINIの展示スペースでは、2018年5月に改良を受けたばかりの新型「クーパーS コンバーチブル」を紹介。もちろんMINIも試乗体験が可能だった。
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9/32クローズドの試乗エリアでは、普通自動二輪免許で運転可能な「G310R」「G310GS」「Cエボリューション」の3モデルを用意。先導車付きでパイロンコースを周回し、マシンの感触を試すことができた。
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10/32BMWが満を持して小排気量セグメントに送り込んだ「G310R」。34ps/28Nmという十分なパワーと159kgという軽い車重により、誰にでも乗りやすいBMWとなっている。
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11/32アドベンチャーモデルの「G310GS」。フレームやエンジンなどは「G310R」と共有しつつ、BMW伝統の“GS”シリーズの一員として、文句のない一台に仕上げられている。
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12/32電動スクーターの「Cエボリューション」。電動モーターのスペックは48ps/72Nmというもので、約160kmの航続距離を実現。バッテリーモジュールには「BMW i3」と同様のものが採用されている。
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13/322018年の“鈴鹿8耐”に参戦したマシンも展示された。写真の「BMW Financial Services 135」チームの「BMW S1000RR」には、武石伸也選手、マイケル・ラバティ選手、クリスチャン・イドン選手の3名のライダーが乗車した。
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14/328耐参戦マシンの「ピットタイヤ交換」のデモンストレーション。3チームによるバトル形式で行われ、腕利きのメカニックたちが素早く作業を終える光景を観覧者たちは食い入るように見つめていた。
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15/32フロントタイヤはブレーキキャリパーごと交換されるのだが、バイクに装着する前の段階では、ブレーキキャリパーは固定されていない。そのため、傷や破損を防ぐため、スポンジを挟んで仮固定してある。
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16/32タイヤ交換のデモンストレーションでは、なんとその場で希望者を募り、ピットクルーの疑似体験が行えることに……。挑戦者は憧れのレーサーに触れ、チームクルーの気分が味わる貴重な時間を過ごした。
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17/32雨天のため、8耐マシンによるデモランは低速走行となったが、観覧者の近くをゆっくりと流し、ハイタッチをするなどのファンサービスが行われた。写真は「BMW Motorrad 39」チームの酒井大作選手。
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18/32同じく8耐マシンのデモランで、ファンサービスを行った「TONE RT SYNCEDGE4413」チームの星野知也選手。
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19/32「G310R」をベースとしたマシンでレースを楽しんでいるオーナーたちによるデモラン。雨天のため、同時に披露されるはずだった限定車「HP4 RACE」のデモランがキャンセルされたのは残念だった。
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20/32イベント参加者による「セーフティ・ライダーパレード」は、「BMW i8」を先導車にして行われた。激しい雨の中のスタートとなったが、約80台のマシンが白馬村内を巡った。
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21/32コースを設定時間通りに走ることを競うタイムトライアル。時計は使わず、時間は自身の感覚だけが頼りだ。もちろん、ジャストタイムを目指すには丁寧なライディングが要求される。果敢にも大型のオフロードモデル「R1200GSアドベンチャー」で挑んだ参加者は、見事なバイクさばきを見せてくれた。
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22/32タイムトライアルには、酒井大作選手と星野知也選手も参加。ルートを認識しづらいパイロンコースに、プロの2人もやや苦戦。真剣にコースを覚えるべく歩いて確認していた。その途中、イベント進行するMCが話しかけると、酒井選手が「今、真剣にコースを覚えています」というジェスチャーを見せるなど、会場を和ませた。
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23/32タイムアタックに挑む酒井大作選手。プロらしい丁寧かつ安定したバイクさばきは、思わず見ほれてしまうほど。しかしながら、設定タイムを大幅にオーバーするというオチをつけ、観覧者を楽しませてくれた。
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24/32“鈴鹿8耐”に参戦したライダーによるトークショーには、酒井大作選手、星野知也選手が参加。「BMW Financial Services 135」チームの武石伸也選手も各イベントに参加する予定だったが、北海道での地震の影響で欠席となった。
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25/32BMWカスタム車両のコンテスト「インディビジュアライジング コンテスト」も実施。1次審査を通過した車両のみが展示されているというだけあって、いずれのマシンもユーザーの熱い思い入れが伝わってくる仕上がりのものばかり。どれも個性とカッコ良さが光るバイクばかりだけに、投票者は皆、どれを選ぶかかなり迷っている様子だった。
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26/32会場の立地を利用したオフロード試乗会も実施。参加者たちはつかの間の、ちょっとした冒険を楽しんだ。
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27/32新車の展示スペースやパーツメーカーなどのブースが並ぶエリア。物販ブースにはイベント限定の特価アイテムも見られた。悪天候で到着が遅れた人もいたようで、午後になると一気に人が増え、大いににぎわった。
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28/32ステージ付きのプレゼンテーションブースでは、タイヤや用品メーカーの担当者による商品の紹介が行われた。製品を知り尽くしたメーカー担当者の解説に、来場者たちは聞き入っていた。
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29/32午後には天候も徐々に落ち着き、アウトドア施設である「Hakuba47」の体験型アトラクションも楽しむことができた。
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30/32世界で最もタフなGS乗りを決めるBMW公式イベント「GS Trophy」の練習コース。廃タイヤで作られた悪路走破や、一本橋などの走行体験が行われた。
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31/322日間にわたるイベントを満喫すべく、キャンプ場で宿泊する参加者も数多く見られた。夜はBBQやライブステージ、BMW乗り同士の交流などで盛り上がった。
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32/32土曜日のみに実施された空冷ボクサーエンジンの解体ショーでは、「R nineT」シリーズに搭載される水平対向2気筒エンジンをメカニックが分解。普段目にすることができないBMWエンジンの世界をオーナーたちは真剣に見学していた。