旧車イベント「U1000 in しらこばと公園」の会場から
2019.03.01 画像・写真2019年2月24日、埼玉県越谷市のしらこばと公園で旧車イベント「U1000 in しらこばと公園」が開かれた。イベント名のU1000とは「アンダー1000」の略で、参加資格は原則として1988年(昭和時代)までに生産された、排気量1000cc未満の車両。古くて小さなクルマだけのミーティングというわけで、今回で7回目を迎えた。軽自動車を中心におよそ80台が集まった参加車両の中から、リポーターの目にとまったモデルを紹介しよう。(文と写真=沼田 亨)
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1/20アバルト仕様を含めた「フィアット500」や「同600」がそろったチーム・フィアット。
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2/20会場入りする「フィアット600ムルティプラ」。1956年に誕生した、こう見えても6人乗りの元祖ミニ・ミニバン(?)。イタリアではタクシーにも使われた。
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3/20国産FFのパイオニアだった「スズライトフロンテ」から、時流に逆らうようにRRに転換して1967年にデビューした「スズキ・フロンテ360」。空冷2ストローク3気筒エンジンによる軽快な走りでヒットしたが、これは1970年のマイナーチェンジ以降のモデル。
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4/20初代「スズキ・セルボ」。360ccから550ccへの軽規格の改定に伴い、「フロンテクーペ」のボディーを拡大して1977年にデビュー。オプションの純正アルミホイールを履いている。
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5/201968年「ホンダN360S」。通称NⅠ(エヌワン)のスポーティー仕様だが、冬場に空冷エンジンのオーバークールを防ぎ、ヒーターの効きをよくする純正のグリルカバーを装着している。
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6/201972年「ホンダ・ライフ カスタム」。水冷エンジンに転換し、静粛性が自慢の“大人の軽”だったライフの最高級グレード。「埼8」のシングルナンバーが付いた、アルミホイールを除きオリジナルの未再生車。
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7/20「バモスホンダ」(左)と「ホンダ・ライフ ステップバン」(右)。バモスは空冷エンジンをミドシップした軽トラックの「TN360」、ステップバンは前出の「ライフ」がベースで、いずれも商用登録。
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8/20「ホンダ・カブF」。1952年にリリースされた、ホンダの原点となる自転車用補助エンジン。ホーロー製の白い燃料タンクと赤いカバーの付いたエンジンを組み合わせてキット販売された。
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9/20「ホンダ・アクト号」。ナナハンブームを切り開いた「ホンダ・ドリームCB750FOUR」をモチーフにした幼児用自転車だが、本家ホンダ製。やはりホンダが開発してヒットした「ローラースルーGOGO」と同時期、1970年代半ばに発売されたが、高価格(2万円台?)がネックで販売台数は非常に少ないという。海外では「Honda Little Four PB750」(PBはPush Bikeの略)の名で販売された。
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10/20左ハンドル仕様の「スバル360」。米国統治下で右側通行だった時代の沖縄向けと思われるが、なんらかの理由で本土にとどまっていたであろう個体。国内向けではリアウィンドウは樹脂製だが、これはガラス製だった。
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11/20「スバルR-2」。「スバル360」の後継モデルとして1969年にデビュー、R-2の名はリアエンジンの2代目を意味する。左はベーシックな「スタンダード」で、右は「スーパーデラックス」。
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12/20「スバル営農サンバー4WD」。1980年に3代目「サンバー トラック」に加えられた軽トラ初となる4WD仕様の、農協専売グレード。
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13/20「スバル・ドミンゴ4WD」。軽ワンボックスバンの「サンバートライ」に「ジャスティ」用の1リッター直3エンジンを積んだ7人乗り乗用ワゴンの4WD仕様。1983年にデビューしたニッチな市場向けのモデルだが、山間部の宿泊施設などに重宝された。
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14/201970年「三菱ミニカ'70 GSS」。GSSはグランドスーパースポーツの略で、その名のとおり2代目ミニカに加えられた最強グレード。駆動方式はFRだが、フロントグリルの赤い縁取りを含めて「フォルクスワーゲン・ゴルフGTI」にはるかに先んじていたホットハッチ。この個体は新車からのワンオーナー車。
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15/201972年「三菱ミニカ スキッパーGT」。前出の「ミニカ'70」をクーペ化した、「ギャランGTO」のミニチュア的なモデル。「スクープドウィンドウ」と呼ばれたテールの樹脂製スモークウィンドウは、後退時の視界確保に非常に役立つとのこと。
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16/20特徴的なリアスタイルといえば、ルーフ後端がクリフカットされた「マツダ・キャロル360」。1962年に誕生した、OHVヘミヘッドの水冷4ストローク4気筒エンジンを積んだ高級軽乗用車。
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17/20「キャロル」の後継となる「マツダ・シャンテ」。本来は250ccの1ローター・ロータリーエンジン搭載車として開発されていたが、諸事情により実現せず、水冷2ストローク2気筒エンジンを積んで1972年にデビュー。最後の純マツダ製軽乗用車となった。
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18/20「ケータハム・セブン160」……ではなくて「フレイザー・クラブマンFC4」。ニュージーランドの「ロータス・セブン」のレプリカメーカーであるフレイザーの車体にスズキ製660cc直3ターボエンジンを積んだ軽規格のコンプリートカー。
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19/20「フレイザー・クラブマンFC4」のエンジンルーム。カムカバーが赤く塗られた“テスタロッサ”仕様の「スズキ・カプチーノ」用K6Aユニットがおさまっている。
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20/20風もなく、穏やかな日和に恵まれた会場風景。約80台が集まった。