新型「日産エクストレイル」登場 パワートレインは可変圧縮比ターボの「e-POWER」
2022.07.20 自動車ニュース![]() |
日産自動車は2022年7月20日、SUV「エクストレイル」をフルモデルチェンジし、同年7月25日に発売すると発表した。
可変圧縮比エンジンを搭載
4代目となる新型日産エクストレイルは、初代からのDNAである「タフギア」を継承しつつ、新たに「上質さ」も追求。最新世代の「e-POWER(イーパワー)」だけでなく電動4輪制御技術「e-4ORCE(イーフォース)」も採用し、全く新しいSUVに生まれ変わっている。
シャシーには日産・ルノー・三菱のアライアンスで開発した、軽量かつ高剛性が特徴の「CMF-CD」を採用。ボディーのスリーサイズは全長×全幅×全高=4660×1840×1720mm(先代モデルは4690×1820×1740mm)で、ホイールベースは先代と同寸の2705mm。
パワートレインは日産のシリーズハイブリッドe-POWERで、モーターとインバーターを刷新した最新世代を採用。フロントアクスルに搭載される駆動用モーターは最高出力204PS/4739-5623rpm、最大トルク330N・m/0-3505rpmを発生し、4WD車の場合は同136PS/4897-9504rpm、同195N・m/0-4897rpmのモーターがリアアクスルにも搭載される。発電用エンジンは日産が世界で初めて量産化に成功した圧縮比可変式の「VCターボエンジン」。1.5リッター直3ターボのこのユニットはコンロッドのマルチリンク機構とアクチュエーターモーターによって圧縮比を8.0~14.0の間で自在に可変させられる。e-POWER用に最適化することで高出力化とともにエンジン回転数の抑制を図っており、静粛かつ力強い走りを実現している。指定燃料はレギュラーガソリンで、WLTCモード燃費はFF車が19.7km/リッター、4WD車が18.3~18.4km/リッター。
4WD車には日産の電動化技術と4輪制御技術、シャシー制御技術を統合した電動4輪制御技術のe-4ORCEを搭載。前後2基の駆動用モーターとブレーキによるベクタリングを統合制御することで4輪の駆動力を最適化し、最小限のステアリング操作でコーナーをクリアできたり、悪路での最適なトラクションを確保したり、前後モーターの回生量を調整して車体の挙動を安定させたりと、あらゆるシーンで優れた走行性能と快適な乗り心地を実現している。
エクステリアは初代以来のタフな力強さに余裕と上質さを感じられるエッセンスをトッピング。ヘッドランプは上段にポジションランプとターンランプを、下段にメインランプを配置した2階建て構造とした。リアコンビランプのシグネチャーには日本伝統の切り子パターンからインスピレーションを得たという加工が施される。
インテリアにはコンソールを宙に浮かせたブリッジ構造を採用。センターコンソールには大型のカップホルダーをレイアウトし、ブリッジの下部にはティッシュボックスなどが収納できる。メーターは2種類の表示パターンが選択できる12.3インチの液晶タイプで、10.8インチのヘッドアップディスプレイも装備。ダッシュ中央の12.3インチタッチスクリーンは自然な言葉で操作できるハイブリッド音声認識機能や「Amazon Alexa」を採用している。シート素材はスタンダードなブラックのファブリックに加えて、日産が独自に開発した次世代シート素材「TailorFit(テーラーフィット)」やタン色のナッパレザー、スキーなどのアウトドアアクティビティーで役立つ「セルクロス」の全4種類をラインナップする。2列5人乗り仕様だけでなく、一部グレードで3列7人乗り仕様も選べる。
予防安全装備として「360°セーフティーアシスト(全方位運転支援システム)」を搭載。SOSコールやアダプティブLEDヘッドライトなどによってさまざまなシーンでドライブをサポートする。高速道路での運転支援技術「プロパイロット」には、地図データをもとに設定速度を切り替えたりカーブで自動減速したりする「ナビリンク」機能を追加。駐車時にステアリングとアクセル、ブレーキ、ギアチェンジ、パーキングブレーキなどをすべて自動制御する「プロパイロットパーキング」も装備する。
新型日産エクストレイルのラインナップと価格は以下のとおり。
【FF車】
- S:319万8800円
- X:349万9100円
- G:429万8800円
【4WD車】
- S e-4ORCE:347万9300円
- X e-4ORCE:379万9400円(2列シート車)/393万0300円(3列シート車)
- G e-4ORCE:449万9000円
(webCG)