■【会場リポート】ホンダは広〜い守備範囲でエコをアピール
四輪・二輪の混合展示となった、今回の東京モーターショー。両方の製品を扱うホンダは、どんな出展内容だったのか?
■電動を楽しめ。
今回の東京モーターショーをいちばん有効活用したメーカーは、ホンダじゃないだろうか。
輸入車が激減し、乗用車と二輪車が同一ブースになったことを生かし、先日発表された電動一輪車「U3-X」や、隠れヒット商品のカセットガス燃料耕うん機「ピアンタ」などの汎用製品までも一同に展示。活動範囲の広さをアピールしていた。ここだけ見ていたらモーターショーじゃないみたいだ。
もちろんホンダの中心事業はパーソナルモビリティであり、伊藤孝紳社長もクルマ関連のスピーチから始めたのだが、最初に説明したのは来年2月発売予定のハイブリッドスポーツカー「CR-Zコンセプト2009」ではなく、Honda Electric mobility Loopの頭文字を組み合わせた「Hello!」コンセプトだった。
このコンセプトに含まれるのは、電気自動車(EV)だけではない。むしろ燃料電池自動車(FCV)こそが、走行距離の長さ、エネルギー充填時間の短さを含めれば究極の次世代型自動車であるとして、「FCXクラリティ」を最初に紹介したほどだ。
EVについては過去の実績から、近距離用コミューターに最適という結論を導いた。その考えから生まれたのが、60年代の軽自動車「N360」をモチーフとした「EV-N」と電動スーパーカブ「EV-Cub」だ。EV=モダンという公式をいい意味で打ち破った、レトロに振ったデザインが新鮮だった。
コンセプトカーではCR-Zのほか、ミニバンの「スカイデッキ」を展示していたハイブリッドはこれら電動化技術の進化の過程と説明。ホンダが燃料電池を含めたEVに本格参入する決意表明と受け取れた。
二輪車はスポーツタイプの「CB」50周年を飾る「CB1100」と、世界初公開になるスポーツツアラー「VFR1200F」など、四輪車に比べると根源的な楽しさを追求したプロダクトが多かったが、一方でEV-Cubより現実的な電動スクーター「EVE-neo」を出展するなど、こちらも電動化に突き進んでいる。
入り口に掲げられた「ないものをつくれ。」などの文字を多用したディスプレイは説教風だけど、ホンダらしい遊び心が各所に詰まった空間だった。
(文と写真=森口将之)
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