欧州生産の新型コンパクト「スズキ・スプラッシュ」発売
2008.10.21 自動車ニュース欧州生産の新型コンパクト「スズキ・スプラッシュ」発売
スズキは2008年10月21日、欧州デザイン・欧州生産の新型コンパクトカー「スプラッシュ」を発表、同日販売を開始した。
■欧州デザイン採用のグローバルモデル
スズキ・スプラッシュは、2007年9月のフランクフルトショーでコンセプトカーが発表され、翌月の東京モーターショーにも出展された、新しい5ドアハッチの世界戦略車だ。ハンガリーのマジャールスズキで生産され、日本へ輸入される。欧州では2008年3月から販売が始まっている。
「世界で通用するグローバルコンパクト」が目指されたスプラッシュのデザインは、ヨーロッパを拠点とするチームを主導に行われた。スズキからデザイナーやモデラーが出向き、オペルと共同でデザインコンペを実施。部品調達や走行テストも現地で行うなど、グローバルな誕生背景をもつ。
ボディサイズは、全長×全幅×全高=3715×1680×1590mm。ホイールベースは2360mm。全長や全幅、ホイールベースは、ベースとなったスイフトより若干小さく、全高のみ80mm高い背高スタイルを特徴とする。
パワーユニットは、スイフトのマイナーチェンジ時に追加設定された「低燃費ユニット」ことK12Bエンジン+CVTの組み合わせ。可変バルブタイミング機構付きの1.2リッターDOHCは、最高出力88ps/5600rpm、最大トルク11.9kgm/4400rpmを発生。10・15モード燃費は18.6km/リッターと公表される。駆動方式はFFのみだ。
グレード構成は、同エンジン搭載の1タイプのみ。価格は123万9000円。
■ターゲットは20〜40代の女性
前ストラット式/後トーションビーム式のスイフトのシャシーをベースに、日本やヨーロッパで走行テストを繰り返し行うことで各部の煮詰めを行ったという。開発者がいうには、足まわりチューンのポイントは、スイフトより重心高が高い車体で優れたスタビリティを保つことにあったとか。
単純に足まわりを硬めて操縦安定性を高めるのではなく、ダンパーを適度にストロークさせながら、路面に張り付くようなしっかりした乗り心地を追求したという。また、衝突安全性の高いボディ骨格を追求した結果、ボディのシッカリ感という面でも満足いく結果が得られたとのことだ。
安全面については、フロント&サイドエアバッグに加え、カーテンエアバッグや後席3名分の3点式シートベルト&ヘッドレスト、歩行者保護ボディ(衝撃吸収ボンネットフードなど)、ISOFIX対応シートベルトアンカーなどの標準装備化により衝突安全性を高めた。いっぽう予防安全性については、ABSが標準装備されるものの、ESPは設定されない。
ボディ&インテリアカラーも見逃せないポイント。インテリアは、ターコイズ、ブラック、ブルーの3色が用意され、例えばホワイトとブルーメタリックにはヨーロッパ風の鮮やかなブルートリムが組み合わされる。ほかに、ターコイズメタリックとブラックパールにはターコイズのインテリアが、グリーンメタリックとホワイトにはブラック内装が組み合わされるという具合に、充実のカラーバリエーションを誇る。
そんなスプラッシュは、20〜40代の女性がメインターゲット。月販目標台数は500台となっている。
(webCG 曽宮)