■【会場リポート】ホンダの「CR-Z」は市販を視野に入れたモデル
ホンダは2台のコンセプトモデルで、環境対応の道筋を示した。使われる環境技術もクルマとしての成り立ちも、くっきりと対照的なものである。
■環境対応に5つのアプローチ
カンファレンス会場の天井と壁面には、青い空と雲が流れる様子が映し出されている。わかりやすい環境アピールの手法である。そして、オープニングは、おなじみのASIMO君の挨拶だ。
福井威夫社長はコンセプトカーの「プヨ」に乗って登場した。発光する柔らかい素材で作られていて、ペットのような親しみやすさがウリという。燃料電池車だから実現できた、かわいらしくユーモラスなフォルムのシティコミューターである。次期型「NSX」が出展されるというウワサもあっただけに、ちょっと肩透かしを食らった気分になる。
しかし、これはホンダが現在も燃料電池車に力を入れていることのアピールでもあるのだ。さすがにこのプヨに市販予定はないが、同時に出展されている燃料電池車コンセプトの「FCX」は2008年に市販するとはっきり宣言している。最近では燃料電池に対する期待は以前と比べるとトーンダウン気味だが、ホンダは今も環境技術の重要な柱として位置づけているのだ。
福井社長は、環境への対応として5つのアプローチを挙げた。燃料電池、ハイブリッド、低燃費ガソリンエンジン、クリーンディーゼル、そして新たなエネルギーの開発である。このうち、ガソリンエンジンに関しては先日フルモデルチェンジされた「フィット」を例に挙げ、新たなエネルギーについては食料以外の作物から作るバイオエタノールや太陽電池の開発に触れた。
ここにきて再び重要度が増しているのが、ハイブリッドである。もう1台の目玉コンセプトカーである「CR-Z(シーアールズィー)」は「REMIX」「Honda Small Hybrid Sports」のデザインコンセプトを発展させたモデルだという。エクステリアの印象は、「CR-X」や「インサイト」を思い起こさせるスポーティなものだ。「ハイブリッド・ライトウェイト・スポーツ」と称するこのコンセプトは“早い時期”に市販すると発表された。このモデルのほかにも2009年に新型ハイブリッド専用モデルが登場するのだそうだ。
全体のテーマとして「この地球でいつまでもモビリティを楽しむために」という言葉が示された。走りを楽しみ続けるために今すぐ行動しなければならないという、ホンダの危機感と決意が込められているのだろう。
(別冊単行本編集室 鈴木)
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