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1/8カナダGPの最大の見せ場となった48周目のシーン。ターン3~4で挙動を乱しグリーンへタイヤを落とした1位のセバスチャン・ベッテル(写真右)は、何とか立て直しコースに戻るも、2位を走るルイス・ハミルトン(同左)を壁に追いやってしまう。このことがレーススチュワードの目に留まり、協議の結果、ベッテルに5秒加算のペナルティーが科されてしまう。(Photo=Mercedes)
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2/84つのパワーユニットメーカーの中で最も遅く、第7戦まで改良型パワーユニットの投入を待ったメルセデスは、パワーサーキットのモントリオールで強心臓を持つフェラーリの応戦にあい、ハミルトン(写真)はベッテルに0.206秒差で敗れ予選2位。だがレースになると、ハミルトンはベッテルを終始視界にとどめてプレッシャーをかけ続け、ベッテルのコースオフを誘うことになる。前を走るライバルには5秒プラスのペナルティーが科され、2番手でチェッカードフラッグを受けるも優勝。ミハエル・シューマッハーが持つカナダGP最多勝記録「7勝」に肩を並べた。ウイニングマシンの前に飾られる「1位」のボードは、この後、ペナルティーに抗議するベッテルにより持ち去られてしまった。(Photo=Mercedes)
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3/8金曜日の2回目のフリー走行で1-2を取るも、マシンの仕上がりには不満足だったフェラーリ。だが土曜日になると帳尻を合わせ、持ち前のストレートスピードを武器にメルセデスと堂々と渡り合った。ベッテル(写真)は、カナダで5回目、実に17戦ぶりとなる久々のポールポジション奪取に成功。「マシンが“もっと行け、もっと行け”と叫んでくるような、とても、とても、とてもいいラップだったよ!」と久々に破顔一笑を見せ、レースに期待をつなげたベッテルだったが、レースでは宿敵メルセデスのハミルトンの猛追を受けることになる。48周目にグリーンにホイールを落とした際、コースへの戻り方が危険だったことを理由に5秒加算ペナルティーの裁定が下る。トップを守ってチェッカードフラッグをくぐり抜けたが、このペナルティーで2位に降格。レーススチュワードには「何も間違ったことはしていない」と抗議の姿勢をあらわにしたが、勝者となったハミルトンに観客からブーイングが起きると、「彼にブーイングするのはおかしいよ」とライバルの立場を擁護した。フェラーリは、このペナルティーへの不服を申し立てる意向を示している。(Photo=Ferrari)
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4/8前戦モナコGPではチームの判断ミスで散々な週末を過ごすこととなったシャルル・ルクレール(写真)。チームメイトのベッテルとともに、息を吹き返したフェラーリでポール争いに食い込みたかったが、トリッキーなシケイン状の最終ターンを含む最後のセクターで遅く予選3位。レースでは優勝争いには絡めなかったものの、そのポジションをキープし、第2戦バーレーンGPに続く自身2回目のポディウムにのぼった。「レースペースはとても良かった。セブ(ベッテル)に何が起きたか分からないけど、チームにとっては残念な結果になった。今日のわれわれは勝利に値する働きをしていた」とはレース後の弁。(Photo=Ferrari)
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5/8メルセデスのバルテリ・ボッタス(写真前)は、予選Q3の最初のアタックでスピン。ウオールに当たらなかったのは幸いだったが貴重な1周を無駄にしてしまい、さらに最後にして唯一のタイム計測もうまくまとめきれず、本人もがっかりな予選6位。レースではスタートでニコ・ヒュルケンベルグに抜かれ7位に後退、その後4位までポジションを上げゴール。最後は新しいソフトタイヤを与えられてファステストラップを記録し、2度目のボーナスポイントを追加したのだが、ランキング1位のハミルトンとの差は17点から29点に拡大してしまった。(Photo=Mercedes)
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6/8前戦モナコGPでは最後までメルセデスのハミルトンを追い回したレッドブルの“切り込み隊長”、マックス・フェルスタッペン(写真)。カナダGP予選は、トップ10に進むためのQ2でトラフィックにつかまり、最後のアタック中にハースのケビン・マグヌッセンがクラッシュしたことで時間切れ、Q3進出ならず11位というアンラッキーな展開に。他車のペナルティーなどで9番グリッドからスタート。長持ちするハードタイヤを履き49周まで最初のスティントを伸ばし、最終的に5位でレースを終えた。チームメイトのピエール・ガスリーは、ピットストップ後にトラフィックにつかまり、5番グリッドという好位置を生かしきれず8位でフィニッシュした。(Photo=Red Bull Racing)
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7/8一発の速さに欠けていたルノーが2台ともQ3進出を果たし、ダニエル・リカルド(写真)は中団勢のポールポジションともいえる予選4位と健闘。3位だったフェラーリのルクレールから0.151秒遅れという立派なタイムで好位置を得た。ルノーとしては、2010年の日本GPでロバート・クビサが記録した3番グリッドに次ぐ2列目となった。レースでは、タイヤ交換後にメルセデスのボッタスと丁々発止とやり合いつつ、後ろからスタートしたフェルスタッペンにも先行を許し、結果6位。7位に入ったチームメイトのニコ・ヒュルケンベルグとともにチームにポイントを献上した。今季7戦し28点を獲得したルノーはコンストラクターズランキング5位。4位のマクラーレンに2点差まで詰め寄っている。(Photo=Renault Sport)
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8/8予選Q3進出をかけたQ2最後のフライングラップ中、マグヌッセンのクラッシュで出た赤旗に邪魔をされてしまったトロロッソ勢。ダニール・クビアト(写真)は予選12位、他車のペナルティーなどで繰り上がり10番グリッド。14番手タイムだったアレクサンダー・アルボンは13番グリッドからスタート。アルボンはオープニングラップの団子状態の中で他車に接触してしまいノーズ交換のため緊急ピットイン、テールエンダーとして周回を重ねたがリタイア。一方のクビアトは10位でゴールし、3戦連続、今季4度目となる入賞を果たした。(Photo=Toro Rosso)

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