クラシックカーラリー「スプレンドーレ伊香保 in 東京」の会場から
2022.04.07 画像・写真2022年4月3日、群馬県北群馬郡吉岡町にある「伊香保 おもちゃと人形自動車博物館」が主催するクラシックカーラリー「スプレンドーレ伊香保 in 東京」が開かれた。2009年に始まったスプレンドーレシリーズの、通算31回目を数える今回は、久々となる出張開催。集合およびスタート地点は東京都港区の東京プリンスホテルで、ゴールは千葉県成田市にあるホテル日航成田。全長約100kmのコースには2カ所のスタンプポイントがあり、成田市のNATS(日本自動車大学校)のサーキットコースではメインイベントとなるPC競技(決められた区間を指定時間にいかに近く走れるかを1/1000秒単位で競う)が実施された。
参加資格は1980年までに製造された車両(ただしクラシックMiniとAE86、そしてモーガンは年式不問)および主催者が認めた車両で、エントリーは78台。当日は朝から昼前後まで小雨が降るあいにくの天候だったが、参加者はドライブとPC競技を楽しんでいた。コースから、リポーターの印象に残ったシーンを紹介しよう。
(文と写真=沼田 亨)
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1/30小雨降る東京プリンスホテルの駐車場に集まった参加車両。
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2/30超希少な2台のクラシックフェラーリ。左は「340アメリカ」、右は「212インター」で、いずれも1951年式。
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3/30エレガントな初代「ジャガーXJ」の2ドアハードトップクーペ。左は「XJ6C」、右はバッジエンジニアリングによるデイムラー版の「ソブリン2ドア」。どちらも1975年式の「シリーズ2」。
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4/30午前8時30分からカーナンバー順にスタート。これは7番の1948年「チシタリア・コロンボ バルケッタ」。
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5/30スタートして、ホテルの敷地内を行く1952年「パナール・クレパルディ アレマーノ」。
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6/30敷地から公道に出る地点には信号があるため、必然的にスタート後には車列ができる。先頭は「モーガン・プラス4」、続いて「トライアンフTR2」、「ジャガーXK140ドロップヘッドクーペ(DHC)」など。これら3台はいずれも1955年式。
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7/30ホテルから2台並んで出ていく通称“ハコスカ”こと1971年「日産スカイライン ハードトップ2000GT-R」。
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8/30こちらは2台の1972年「ディーノ246GT」に1973年「ポルシェ911T」が続く。
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9/30ホテルを出て首都高速芝公園ランプに向かう、車高の低さが際立つ1969年「ロータス・ヨーロッパS2」。ライセンスナンバーの「54」はタイプナンバー。
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10/30首都高速から東関東自動車道を東進。スタンプポイントの酒々井PAに寄った後、大栄インターで降りて向かった先は千葉県成田市にあるNATS(日本自動車大学校)。サーキットコースでPC競技を行うべく、隊列をつくって順番を待つ参加車両。
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11/30PC競技は8連続PCを3セット、計24回の計測を行った。スタートして最初の区間を走行する1951年「フェラーリ212インター」。
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12/301949年「オスカMT4」。瀧川弘幸さん、瀧川 亮さんのペアはPC競技で最高得点をたたき出したが、高齢ドライバーに加算される年齢ハンディにより2位となった。
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13/301948年「エルミニ1100スポルト」。PC競技はコード状の計測センサーをタイヤで踏むことから俗に「線踏み」と呼ばれる。そのためコドライバーは、線を踏むタイミングを正確に見極めてドライバーに伝えるべく身を乗り出している。
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14/30雨もいとわずしっかり身を乗り出して前方を見つめているのは、1974年「アルファ・ロメオ1600GTジュニア」のコドライバーならぬワンコドライバー?
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15/30スペシャルボディーを架装した1929年「フォードA型」。ドライバーとコドライバーはおそろいのドライビングウエアをまとっている。
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16/30コドライバーが線を見ようにもサイドウィンドウが開かない1956年「メルセデス・ベンツ300SL」は、ガルウイングドアを羽ばたかせて競技に挑んだ。
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17/30純正のフォグランプを灯(とも)して行く1954年「フィアット1100TV」。1100は戦前から1960年代までラインナップされたフィアットの代表的な小型ベルリーナ(セダン)。
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18/301965年「アルファ・ロメオ・ジュリア スーパー」に乗る勅使河原隆弘さんは、車いす使用のハンディを克服して2010年、2011年に「フォルクスワーゲン・ゴルフGTI」カップのゴルフ5クラスを2連覇した経歴の持ち主。今回は都合によりコドライバーなしのソロドライブだったが、それでも3位入賞。
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19/301960年のルマン24時間にカニンガム・レーシングから参戦し、初挑戦ながら総合8位、GT5.0クラス優勝となったマシンを模した「シボレー・コルベット」。
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20/30ナローの「901」ボディーに「356」用の1.6リッターOHVフラット4を積んだ1968年「ポルシェ912」。それも当時のインポーターだった三和自動車が正規輸入した右ハンドル仕様という激レア車。
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21/30PC競技を終えた車両は、次なるスタンプポイントである成田空港にほど近い航空科学博物館(千葉県山武郡芝山町)に向かう。これはAE86こと1986年「トヨタ・スプリンター トレノ1600GTV」。
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22/30航空科学博物館のアプローチロードを駆け上る1968年「ホンダS600クーペ」。NATSでのPC競技中に雨は上がり、ここの路面はほぼドライだった。
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23/30同じく1968年「スバル1000」。もともと日本車離れした個性的なモデルだが、イエローバルブのヘッドライトでより欧州車的な雰囲気に。
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24/30先頭を行く小宮延雄さん、小宮芳子さんペアの1954年「トライアンフTR2」は、PC競技で見事優勝を飾った。1959年「オースチン・ヒーレー3000 Mk1」と1948年「チシタリア・コロンボ バルケッタ」が続く。
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25/30ホンモノの飛行機が並ぶ航空科学博物館の屋外展示スペース近くに車両を止めて、参加者は館内にスタンプをもらいに行く。1969年「マツダ・コスモスポーツ」、1952年「MG TD」、1975年「トヨタ・セリカ」など。
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26/30ゴールとなるホテル日航成田に向け、航空科学博物館を後にしようという1951年「フェラーリ340アメリカ」。
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27/30同じく1933年「フィアット508バリッラ コッパドーロ」。フィアットが戦前に送り出したライトウェイトスポーツの傑作。
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28/30「品 5」のシングルナンバーの付いた、スライディングルーフが備わった1964年「ポルシェ356SCクーペ」。
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29/30航空科学博物館の入り口に展示されたヘリコプターに別れを告げ、ホテル日航成田に向かう1967年「ロータス・エランS3 DHC」。
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30/30ゴールに向かう1955年「ジャガーXK140 DHC」と成田空港への着陸直前の日航機のツーショット。